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第9話 友達が出来ました!

更新不定期です


「くそがぁぁぁぁ!!」


 男はそう叫びながら必死に足に絡みついた黒いナニカをほどこうと必死にもがくが、もがけばもがくほど黒いナニカは更に男に絡みつく。



「 よいしょっと。」


 そんな男に少女は馬乗りになり、ナイフを構える。


 その軌道は確実に男の首だった。



え!?この子何を……っ!?



「 ちょっ、ちょっと待って!!」


「 ん?なに?お目目が綺麗なお姉ちゃん?」



 少女は私の声に反応して、男にナイフを振り下ろそうとしていた手を止めた。



「 何を……しようとしてるの……?」


「 何って…、悪い人を倒そうとしてるの!」



 倒す……?

 もしかしてこの子の倒すって殺すってこと!?



「 倒すって、もう倒してるんじゃ……?」


「 え?まだ生きてるよ?きちんと殺さなきゃ。」



 無力化は出来たんだから、殺す必要は無いと思うんだけど……

 この子、殺すことに何も感じないのかな…?



「 ……殺す必要は……ないんじゃないかな?もう動けないみたいだし……。」



「 どうして?なんで殺さないの?」



 少女は本当に不思議そうな目をして私に質問してくる。


 どうしてって言われても……。



 私自身が、殺したくないし、この子に殺させたくないって思うからかな。

 それに、この人達には殺してさよならよりも、生きて罪を償って欲しい。


 私が少女にそう伝えたら、



「 殺すのが一番楽なのに……。」



と言いいながら、一応ナイフをしまってくれた。


 この子、かわいい見た目してて結構恐ろしい思考をもってる……



 不思議そうな顔をしているアクア色の髪の毛をしたポニーテールの少女に、私はそう思った。




 それはそうと、うーん……


 どうしよう、こいつら。



 私の眼下には、黒いナニカにぐるぐる巻きにされた男達5人がいる。


 兵士さんに渡せばいいのかな……?


 そんなことを考えていると、



「 よく止めてくれたわ、シアちゃん。」


「 へ?」



 いつの間にか、レヴィリアさんが隣にいた。


 …ちょっと身構えてしまったのはご愛嬌ということで……。


 止めてくれたって……、何を?



「 あ!レヴィリアお姉ちゃん!!」



 どうやら少女と知り合いのようで、少女はレヴィリアさんを見るなり駆け寄って抱きついた。



「 クーちゃん!今日も可愛いわねぇ〜。」



 レヴィリアさんはそんな少女の頭を撫でる。



「 えへへ、くすぐったいよぉ。」



 くすぐったそうに撫でられている少女の姿は、さっきまで、大人の魔族に対して蹂躙を広げていた子とは思えないほどかわいい。


 なんで、こんな子が殺すことに違和感を感じなくなってるんだろう……?


 あと、もう一つ気になる事が……



「 レヴィリア……お姉ちゃん?姉妹…なんですか?」



 そう、この子はレヴィリアさんのことをお姉ちゃんと呼んだのだ。


 レヴィリアさんは私の呟きにクスリと笑って、



「 あら、残念だけど、姉妹じゃないのよ。この子の敬称がそうなの。」



と言った。


 そして、レヴィリアさんは少女の方を向いて、



「 ほら、クーちゃん。自己紹介した?」


「 あっ。」


 そういえばお互い自己紹介らしい事は一切してない……。


 すると、少女がくるりとこちらを向き、


「 僕は久遠。天音 久遠だよ!クーって呼んで!!」



そう名乗った。


 くおん……?

 珍しいなぁ…。

 獣人さん達に多い感じの名前……。


 たしか…、「にほんご」っていう1部の異世界人さんが伝えた言葉でつくられている名前だったはず。


「 お目目の綺麗なお姉ちゃんは?お名前教えて!!」



 あ、いけない。

 私、まだ自己紹介してないんだった。



「 私はシア、シア・メイティル。助けてくれてありがとう。」



「 どーいたしまして!シアお姉ちゃん!」



 私がお礼を言うと、久遠──いや、クーちゃんは満面の笑みを浮かべて笑った。


 か、かわいい……。



「 シアちゃん、ちょっといい?」



「?」


 クーちゃんの笑顔に、荒んだ心が癒されていくのを感じていると、レヴィリアさんが私の名前を呼んだ。



「 あの子はね、育ちがちょっと特殊なの。見てて分かったかもしれないけど、ちょっと常識がかけてたり、殺すことに何の違和感も持たないふしがあるのよ。多分、あの子はどんなに仲のいい子も自分に危害を加える存在になれば躊躇いなく殺しちゃうわ。それこそ、笑いながら。」


「 ……。」


 レヴィリアさんは声を潜めて、クーちゃんに聞こえないようにそう言ってきた。


 もしかして、止めてくれてありがとうってクーちゃんが人を殺してしまうことだったのかな……。



「だからね、もし良かったらシアちゃんが色々と教えてあげて。」



 …え?


「私が……ですか?」


「 ええ、歳も近そうだし、いい友達になれるんじゃないかしら?」


 確かに、歳は近そうだけど……


「 ……でも、私なんか──」



 私なんかにそんな大切な役目が務まるのかと言おうとした瞬間、



「 なになに!?シアお姉ちゃん僕と友達になってくれるの!?やったーー!!!」



 クーちゃんがお目目をキラキラさせて私に抱きついてくる。



 !!??

 かわっ……、かわっっ…!!!



「 あらあら、喜んじゃって。ふふふ。」



 そんな光景を見て、嬉しそうに微笑むレヴィリアさん。


 その場は、大の大人5人が転がっているにもかかわらず、ホンワカとした空気が流れ始め───



「 お、お前らぁぁぁぁぁ!!俺を無視するんじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」



 ようとした所で、ボスと呼ばれた男が叫んだ。


 そんな男に、レヴィリアさんはニッコリ笑った……?いや、あれは怒ってる……。


 ニッコリと笑うレヴィリアさんの背後に怖い顔が見えるような気が………


 な、何を怒ってるんだろう……



「 黙りなさい。」


 そう言って、レヴィリアさんは男の股間を蹴った。


 男は、


「 あひゅぅん」


という、おかしな悲鳴を上げ、泡を吹いて気絶した。


 ……レヴィリアさんは怒らせないようにしよう……。

 私はそう、心に刻んだ。



「 じゃあ、私はこいつらを兵士に渡してくるわね。」



 そう言いながら、レヴィリアさんは男5人の首根っこを掴んで引きずって行った。


 ……レヴィリアさんって力も強いんだ…。



「 またねー!レヴィリアお姉ちゃん!」


 遠ざかっていくレヴィリアさんに、手を振るクーちゃん。



 なんか、色々疲れた……。



「 シアお姉ちゃん、シアお姉ちゃんはこれから何か用事とかあるの?」



 いつの間にか手を振るのをやめ、コテンと首を傾げたクーちゃんが私にそう聞いてきた。



 用事?


 特には………………あっ、

 あーーーー!!!あーーーーーーー!!!!


 サニィさん!!!

 そうだった!!私迷子だったんだ!!



 サニィさんもうどこに行っちゃってるよね…。

 また1から探さなきゃ……。



「 ……人探ししなきゃいけないかな。」


「 人探し?僕も手伝うよ!!」


「 え、でも……クーちゃんは用事とかないの?」


「 うん!大丈夫!!それに、さっき聞いたんだけどシアお姉ちゃんって今回の生贄なんでしょ?まだこの街の道とかわかんないだろうから教えてあげる!!」



 うっ、確かに……。

 また変なところに入り込んでトラブル起こすよりは甘えた方がいいか……。



「 じゃあ、お願いするね。」


「 うん!!任せて!!」


クーちゃんはかわいい

これはテストに出ます()

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