02. 馬鹿か俺は。
なんで俺は言ってしまったんだ。
今まで積み重ねてきた、なんて言うんだろ…
元から信用を得るための行動を取ってないからあれだけど、まぁ、なんとなくはあったと思う。それを全崩しだ。なんてことをしたんだ…俺は馬鹿なのか…
明日の学校、、きっと沢山言われるよなぁ
まぁ、それは慣れてはいるのだけれど、、
まずは、今日、2人で帰ってしまったことに皆は疑問を抱いたであろう。それに、デキちゃってんじゃね?と絶対付き合ってんだろーとかなんだか言われそう。
きっと、あいつ明日休むだろうから、、まぁ言われるのは俺だけでいいか。慣れもあるし、女子はすぐ影響受けてしまうからな、、
翌日、、
「行ってきます、、」
はぁ、始まった。俺の地獄の一日。
さて、最初になんて言われるのかな。
とか言っておきながら、クラスの人とすれ違うのが嫌で、いつもなら7時に家を出るところ、今日は6時に出ている。到着が6時半。勿論、学級の皆はまだ来ない。
いろいろと考えた。どうなるのか。
考えてるうちに着いてしまった。早歩きだったせいで6時20分。まぁ、全然いいのだけれど。寧ろ嬉しいのだが。
誰も来てはいないと思うが、居ないことを願う。
「頼む、、誰も居るなッ!!」
ーガラッ
「おは、、お前ぇぇええッ」
「うっ、、な、なんですか」
「あんた、よく千恵にあんな口聞いたね、、あたしだったらなんも言えんわ。その勇気だけは認める。あと、キモイから近づかないで」
千恵って、あぁ、昨日俺がいろいろと言ってしまった人か。
「お前が近寄ってきたんだろ」
「お前じゃない。私は石崎。名前は教えん!」
「石崎さやかさんか」
「呼ぶなっ私の名前が汚れるっ」
「ひでぇ、、石崎さんはどう思う?そのありささんの噂の話」
「話しかけんなよ、、えぇ、まぁいい子そうだなっては思う。でも噂の印象があるからなぁ」
「噂は嘘で、聞いたんだ。昨日、色々と」
「そ、なんだ。やっぱさ、付き合ってんの?」
「付き合ってない!俺が付き合える顔に見えるか!?」
「見えない。」
「おい、そこは気を使ってだな間を空けて言うとかないのか。」
「ない。」
「即答やめろ、、でも1つお願いがある。」
「橘の願いは聞かんけど、話してみ」
「ありさと、友達になってやってくれないかな。」
「えぇ、そしたら私なんか言われんじゃん…」
「そうだよな、、やっぱ、、」
「橘が友達になれば?」
「そんなん無理だっあの美少女の隣に俺!?俺の顔知らねぇのかお前ッ」
「あーたしかに。」
「即答、、」
「まぁ、考えとくわ」
「頼む。」
ガラッ
どんどん登校してくる生徒が増えてきた。
その度になんと言うか、罪悪感が。
やはり、陰口は聞こえる。
「あいつ、普通に学校来てる」「えー、あのありさをお持ち帰りして?w」
はぁ。まぁ、小学生の頃に受けたいじめに比べればまだまだだけど、まぁ苦しい。
「おはよう、橘!」
「おぉ、翔おはよう。熱は引いたか。」
「うん!お陰様でね、、」
「なら良かった。」
説明しよう。
この陰口の嵐の中、声をかけてくれた此奴は、鵲 翔。昨日、風邪で欠席しており、紹介できなかったのである。唯一の友達、いや大親友である。
そして、もうひとつカミングアウトすると、俺たち二人は、生粋の「ヲタク」である。
俺が話しかけられない理由。これなら納得いくよな。
「なぁ橘!来週公開されるあのアニメの映画、見に行かない?」
「あー!あれか!いいな、行こう!」
「あのアニメさ、3期出るらしくて、、」
「なぁごめん、俺昨日色々あってよ、、」
「なるほど。だから今日はいつも以上に視線がきついのか!道理でおかしいとと持った。あはは」
「俺は、謝らなくては、、、余計なことをしたのかもしれないから、ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんな…」
「なんだ橘、そんなにひどいことしたのかよ!」
「いや、わからない、けど、言わなきゃいけないと思ってな。迷惑だったら、最悪だし、、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめ」
「ファッ!?」
え!?翔がいきなり変な声を出し逃げてった。どうして、、、まぁそんなことより
「ごめんなさいごめんなさい、、、ごめんなさい」
「ひかるん、、、」
え?
「ひかるん、、、って俺か。何だ…ってえ!?お前学校来たのかよ」
「うん。ねぇ、ひかるん、好き。」
ー好き
クラスが静まり返った。
「え?は?好き?遊ぶなよ。遊ばれるような馬鹿じゃねぇ俺は。」
「いや、本気だよ。本当に好き。」
「ッごめんなさい。」
「はぁぁぁぁ!?(クラス全員)」
隠れられる場所まで猛ダッシュでGO。
ありえねぇよ。
とにかく走れ!