表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転性異聞録-avengers-  作者: 日乃イヅル
3/4

③迷惑隣人と転生の儀式 その2

 ブックマークしてくださった方々、本当にありがとうございます!

 今回もヒロインは出てきませんが、もうしばらくお待ちくださいませ。

 毎日更新を目安にやっていますが、実質投稿ペースは2日に1回くらいになってしまうかもしれません。

 これからもよろしくお願いします。

 それは本当に突然の出来事だった。

 1年間バイト代を貯めて引っ越しの費用も揃ったし、新しい部屋も決まって頭のおかしい隣人とやっとおさらばできると舞い上がっていた俺は、隣人の存在など頭からすっかり消えてしまっていた。だが俺は、まだ隣人の本当の狂気を知らなかったのだ。


 俺は引っ越して来てから一度も隣人と顔を合わせたことがなかった。だからこれからも隣人と遭遇することはないだろう、そう思って警戒など全くしていなかった。だが、そんな俺の希望的観測は大きく裏切られることになる。


 その日いつも通りにコンビニで買い物しようと家を出た俺は、アパートの階段で怪しげな男に道をふさがれた。その男の目には生気がなく、虚ろな眼差しでこちらをひたすらに見つめていた。流石に気味が悪いのでコンビニに行くのはやめようかとも思ったが、ここで引き返したらこの男に背中を向けることになる。そんなことをしたら何をされるか分かったものではないので、男のことは無視してそのまま急ぎ足で階段を駆け下りコンビニまで向かった。

 

 コンビニから帰った俺の目に入ってきたのは、階段の上で立ち続けているあの男だった。念の為コンビニで30分ほど時間を潰してからアパートまで戻ったのだが、どうやら無駄だったらしい。またあの男の横を通らなければならないと思うと気が滅入ったが、早く部屋に戻って休みたかったので俺は覚悟を決めて階段を上り始めた。


 一段、また一段と階段を上るたびに体に緊張が走る。男の放つ異様なオーラに気圧されないように歯を食い縛りながら前に進む。階段を上り切ったところでチラリと男の様子を伺ってみたが反応はない。

 (今がチャンスだ!)と男の前を早足で通り過ぎ、ポケットから鍵を取り出そうとした瞬間――――


 バチィ―――――――――――― 

 

 と首筋で音がした。


 やられた――――――――――――!そう思い振り返ろうとしたが、次に俺の視界に入ったのは迫り来る地面だった。スタンガンによる電撃で受け身をとれなかった俺は、そのまま地面に頭をぶつけて気を失ってしまったのだった。 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ