45話
『エルフと野獣』の二人と別れ、ローザの後について個室へと入っていく。
「あのお二方と知り合いだったのですね。」
「いや、さっき助けてもらっただけだよ。」
そうでしたか。と納得したような顔で本題へと切り出すローザ。
「こちらが、ご依頼の精霊石、それにタルク草とエムル草です。」
そう言って出された水色の石とパンパンに詰められた袋が10袋。
「えっと?こっちのは精霊石だよね?」
「はい。こちらは質も良く大きさも標準でしたので、30万コルトで買い取らせていただきました。」
ギルドの取り分を差し引いて預けた50万コルトから14万コルトが返ってきた。金貨1枚と小金貨4枚だ。
「おっけ。それで・・・そっちは全部薬草とか?」
そういってパンパンになった袋を指さす。
「はい。高額の依頼でしたから、状態の良いものに厳選させて頂きました。袋はサービスさせて頂きます。」
しれっと笑顔でいってくるが、すごい量だ。
「エムル草が300束にタルク草が200束です。合計で70万コルトと依頼料で14万コルトです。」
ニコニコしながら、硬貨を乗せるトレーを差し出してくるローザ。
「ひょっとして相場よりだいぶ高かった?」
「そうですね。普段は依頼のついでに取って来るぐらいの方でも、率先して行くぐらいには。」
「なんで教えてくれなかったんです?」
「聞かれなかったので。」
あらかじめ用意していたような、即答が返ってきた。
少し高めの設定にしたつもりが、だいぶ高かったようだ・・・。
「どうされますか?お金が足りない場合借金して頂くことになりますが。」
ローザの後ろに黒いオーラが見える気がする。
「現金で。」
幻聴か舌打ちが聞こえた気がする。
『チッ』
・・・
・・
・
依頼の掲示板などを覗けば、薬草であるエムル草の1束の値段は300コルト程度だ。
ただこれは予想だけど、ポーション類の素材は値上がりするんじゃないかな。
ダンジョンの異変で需要が増えそうだ。
ギルドの販売コーナーで目当ての物を探す。
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錬金アイテム:下級解毒ポーション
ランク:コモン
飲むことで体内の毒を中和する。
あらかじめ飲んでも効果はない。
苦い。
ランクにより中和速度が異なる。
――――――――――――――――――――――
下級解毒ポーション:薬草類+魔力草類+毒草+水類+瓶類(類似品可)
一瓶1万5千コルトとなかなかの値段だ。
(毒草は売ってないか・・・素材屋に寄っていくか。)
集まっていた冒険者たちは少なく、待っていてもらった委員長達もすぐ見つかる。
「悪い、待たせた。」
「ジーノさんたちは買い出しがあるそうで、帰られましたよ。」
美しいエルフにもう一度会いたかったが、まぁ仕方がない。
「北の街道はしばらく閉鎖、騎士団と高レベル冒険者合同で新規ダンジョンを攻略するそうです。」
業務連絡のように淡々とミレアが報告する。
「パルマダンジョンの氾濫した魔物は、全冒険者に討伐依頼がでています。」
「それはランク関係なくってこと?」
「はい、ですがあくまで任意依頼です。」
強制ではありません。と付け加えられる。うちのメンバーで冒険者なのは委員長だけだ。
「どうするんだ?」
「貢献度とか興味ないので。」
委員長に向き尋ねれば、帽子をいじりながらそんな答えが返ってきた。
「ですが、珍しい動物とかいそうですよね。」
帽子のツバをクィと上げ、年相応な笑顔見せる。
「まぁ、旅の前にある程度慣れておいたほうがいいよな、色々と。」
主に俺がなんだけどね。この世界での旅は馬車での移動が長く、野宿とか当たり前だ。
馬車で3時間程度の場所だから帰ってきてもいいけど、野宿して予行演習しておくのも重要かな。
必要な物とか見えてくるだろうし。あとタバコの葉も見つけたいしね!
お読み頂き有難うございます。




