37話
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女性陣の買い物が終わる前に、タバコの2箱目が終わった。
タイムリミットは近い。
「お待たせしました。」
3人がやってきたが、委員長とミレアは変わりなく、ポチは白のワンピースに麦わら帽子と、尻尾に赤いリボンが着けられている。
下は短く尻尾が出しやすいようだ。
「恥ずかしいニャア」
全身毛むくじゃらのくせに恥じらいはあるのか。
「二人は買わなかったのか?」
「着替えとかだけです。あまりいいのが有りませんでした。」
「買わせて頂きましたが、今は動きやすいほうがいいです。」
どうやら委員長が何か買わせたようだが、・・・動きずらい服か。
委員長へと視線をやり、親指を立てておいた。
冒険者ギルドはすぐ近くにあり、3時前にはやってこれた。
木造の建物で3階建てのようだ、扉は開かれかなり入口は広い。
中へと入るとあまり人はいない、時間的に出払っているのだろう。
丸いテーブルや椅子が置かれる広間に、L字のカウンターには受付が数人いるのが見えた。
受付は人族の男女しかいないようだ、この国では差別はあまりないと聞いていたがどうなんだろうか。
「おいおい、聞いたか?すげぇ新人PTが入ってきたらしいぜ!」
「あぁ!全員Fランクのくせに大量のバッファローを獲ってきたんだろ?」
「それだけじゃねぇ!全員がアイテムボックスもちらしい!!」
丸いテーブル席を囲む冒険者風の奴らからそんな会話が聞こえてきた。
「今のって・・・」
「・・・うちの生徒達だろうな。」
委員長も気付いたらしく、ヒソヒソ話していたら受付の人が話しかけてきた。
「いらっしゃいませ。何かお困りですか?」
焦げ茶色の髪を上でまとめている若く、ミレアにも劣らない双丘を携えた受付の女性が話しかけてきた。
白のシャツに黒のベストを着こなし、下はズボンだ。この世界の女性はズボンが多いな。
「この子の登録と、依頼をお願いしたいのですが。」
委員長は冒険者ギルドに登録するようだ。
市民証を発行してもらうこともできるが、旅をするならどこかのギルド証を持っていたほうがいいらしい。
「畏まりました。ではカウンターへどうぞ。」
まだ名前は知らない女性の後について、カウンターへと向かう。
「本日担当させていただきます、ローザと申します。ではこちらをお願いします。」
そう言って出されたのは、いつぞやの鑑定板だった。
「また・・・」
委員長が鑑定板を渡せば、受付からそんな呟きが聞こえた。
「あ・・・失礼しました。」
鑑定板から目を離し、後ろへと下がっていった。
1分も経てばローザは帰ってきた、手には木製のプレートを持っている。
「こちらが冒険者証です。最初はFランクからのスタートになります。他に何か、質問はございませんか?」
随分と簡単に作ってくれるが大丈夫か?ガソスタのポイントカード並みだぞ。
「ランクはどうやって上げるんですか?」
「Dランクまでは試験などはなく、依頼をこなすことで貢献度を上げ、基準値に達すれば昇格となります。」
Cランク以上になるには特別な試験を受ける必要があるらしい。
「Dランク以下では強制依頼などもありませんので心配はありません、また保証人がつけば100万コルトまで融資を受けることも可能です。」
利率は月20%らしい。年240%?それとも複利で1年たったら900万近くなるんだろうか。
「Cランク以上になれば強制依頼が発生する場合もございますが、各国への通行などに際し便宜が図られます。また1000万コルトまで融資を受けることが可能です。」
商隊などの護衛依頼や盗賊退治もあるのだとか。
(上げる必要性がまったくないな。)
委員長もそう思ったのか、つまらなそうな顔をしている。
「・・・では、依頼についてお伺いしますね。」
空気を読んでくれたか、巨乳をカウンターに乗せ書き取る準備をするローザ。
シャツのボタンが2つほど空いている為、きめ細やかな肌が見える。
思わず目が行くのは仕方がない・・・。
「グウ・・・」
「どこ見てるんですか?」
足を踏むのは止めてほしい。
・・
・
「タルク草とエムル草の採取依頼ですね。それと精霊水ですか?」
「精霊水は変ですか?」
少し困った顔をしつつ教えてくれた。
「精霊水は精霊石を水に入れた物です。精霊の住まう泉から直接採取する方法もありますが、値段が張ります。」
つまりは精霊石を取ってきてもらって、自分で作ったほうがいいのか。
「なるほど、では精霊石の採取でお願いします。」
「畏まりました。他にはございませんか?」
「魔力の帯びた樹液もお願いできますか?」
そういうと今度は本当に困った顔をしている。
「具体的な樹木の名前などは解りませんか?」
まぁそうだよな・・・。錬金術師ギルドで調べるか。
「でしたら今回はいいです。調べておきます。」
「畏まりました。では依頼料についてですが・・・」
その後は依頼料や期限について話合い、精霊石は質や大きさによるのでとりあえず50万コルト渡し、ギルド側できちんと査定してくれるらしい。
差額分は後日返還される。タルク草とエムル草についても査定し、一束1000コルトと2000コルトで買い取りをお願いした。
素材屋と同じだが、素材屋で売るより高いだろう。ギルドの取り分として依頼料の20%を支払わなければならない。
話している間に3時の鐘はなり、徐々に冒険者も増えてきた。
「後、これも売りたいんですけど」そう言って鞄からポーションを10本だす。
「下級生命回復ポーションですね、少々お待ちください。」
ローザは席を立ち、輪っか状のガラス棒を持ってきた。
「こちらは、ポーションなどの品質に問題がないか調べる魔道具です。少々お待ちください。」
輪っかの中にポーションを入れるようにして、検査していく。
そうすると僅かにポーションが光る。
「これは・・・?」
そうローザが呟く、何か変なところがあったのかと、内心焦る。
「どうかしました?」
平静を装い尋ねる、作り方が全然違うのだから検査で弾かれるかもしれない。
「いえ・・・効果が普通より良かったので・・・」
なんだよ、驚かせるな・・・。
「なにか問題でも?」
「品質が悪いことはよくありますが、良いことは無かったので。」
んん?少し気になったので鑑定してみる。
『鑑定・・・』
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錬金アイテム:下級生命回復ポーション
ランク:アンコモン
飲む又はかけることで対象の生命力を徐々に回復させる。
失った血液や、部位欠損には効果はない。
ランクの上昇により効果UP。
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ボソボソと気付かれないように鑑定を呟けば、前に見た鑑定結果とは僅かな変化があった。
特に何か変えたわけでもないのだが・・・。なぜかランクが変化している。
お読み頂き有難うございます。




