36話
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「ん・・ぁ・・ニャ・・そこは・・ダメ!・・ニャアァ・・・」
決意を新たに、待たせている皆のもとへと急いだのだが。
「ニャッ・・ニャ・・ゴロロ・・ロロ・・・」
ロビーに響く嬌声、思わず通路の角から覗き見る。
左手でポチのアゴ下付近をモフり、右手で尻尾の付け根辺りにある骨を刺激する。
蕩けたように目を瞑り、ゴロゴロ喉を鳴らすポチ、それに対して恍惚の表情をする眼鏡美少女。
(ネコがデカいと異様な絵面だな・・・)
尻を突き出し尻尾がピンとなっている、メスっぽかったけどいいのかね。
「・・・」
「ダメニャア・・・見ないでニャァ・・・」
そっと近寄りジッと見詰めていると、きづいたポチが声を上げる。
「先生、遅かったですね。」
「・・・あぁ、悪い待たせた。」
何事もなかったかのように、会話を進める委員長。
「ひどいニャ、もうお嫁にいけないニャア。」
「ワンでしょう?」
表情を変えないミレアが問う。
「ワン!ワワン!!」
悲しい遠吠えが奴隷商館のロビーに響く。
・・・
・・
・
洋服を買いに最初にいった雑貨店近くまでやってきた。
「市場でも服は売っていますが、どうされますか?」
あのごった返した市場へは行きたくない。
「今日はお店でいいんじゃないかな・・・。」
3人は洋服を見に、俺は2階建ての雑貨屋―エルピダ雑貨店へとやってきた。
中へ入れば相変わらず忙しくなく働く、店員が目につく。
トレードマークなのか赤い布で髪を括り、茶色のエプロンをつけた少女がいた。
「いらっしゃいませ!ようこそ!エルピダ雑貨店へ!」
元気よく挨拶され、茶色の瞳がクリっとこちらを見る。
「また来てくださったんですね!今日は何かお求めで?」
そういえば、前回冷やかしただけで特に何も買ってなかったな、と反省する。
「タバコって売ってないかな?」
「タバコですか?ちょっと聞いたことがないですね。」
その後はどんな物か詳しく聞かれたが、まったく心あたりがないそうだ。
(素材屋でも売ってなかったんだよなぁ・・・)
素材すらない、せっかくスキルがあっても宝の持ち腐れである。
異界の煙草:タバコの葉+紙+フィルター(類似品可)
紙とフィルターは適当なものでいいだろう、問題は葉っぱをどうするか。
(類似品可・・・どこまで可なのか試して見るか?)
とりあえず再生紙みたいな茶色っぽい紙とフィルター用に綿を買っておいた。
(後はフレームになりそうな物・・・まぁ壊れた眼鏡のフレーム再利用でもいいが。)
この国ではあまり眼鏡をしている人を見かけない、それにあまり質も良くなさそうだ。
異界の錬金術で作る眼鏡がどんな物か判らないが、売ることも一応視野に入れている。
木製でもいいけど、安っぽそうだからちょっとなと、雑貨屋を見回っていく。
(そういえば・・・亀の甲羅、鼈甲みたいなもんだからできないかな!?)
【インベントリ】の肥やしになっているフォレストタートルの甲羅、全然まだら文様ではなく緑でコケっぽいのだが。
宿に帰ったら試してみようと、加工されてない木材なども購入していく。
後は魔法のペンと魔法のインクか、スクロールの材料で使うらしいので聞いてみる。
「魔法のペンと魔法のインクって売ってる?」
「一般的な物でしたら置いてますよ。高価な物は魔術師ギルドで販売しています。」
雑貨屋で売っているのは、高い魔力を持つ魔物の羽を加工した羽ペンで、高価な物だとミスリルや龍の鬚で作った物などもあるのだとか。
とりあえず両方購入し雑貨屋を後にする。
ペンが5万コルトにインク一瓶が1万コルトとなかなかぼったくりだ。
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錬金アイテム:魔法のインク
ランク:コモン
一般的な材料でつくられた魔法のインク。
様々な用途がある。
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魔法のインク:魔石粉末類+精霊水+魔力を帯びた樹液(類似品可)
材料を用意し、必要な魔力を溜め、錬成を唱えよう。
(インクは自分で作るか。)
精霊水や樹液は素材屋だろう、それにこの後冒険者ギルドに行って薬草などを依頼しようと思うので、ついでに依頼できれば出してしまおう。
お読み頂き有難うございます。




