32話
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唐草模様というよりスワールと言いたい、オシャレ模様の入ったプレートを受け取る。
中央に大きくFと彫られ、下に名前が彫られている、受付の人がすぐやってくれた。
『彫金』と呼ばれる【錬金術】に含まれるスキルのようだ。
「『合成』もできるんですか?」
「合成ですか?・・・申し訳ございません。不勉強なようで解りかねます。」
『合成』先生はないようだ。
派閥への仲介は断り、一般的な道具を見繕ってもらう。
鍋やら掻き回し棒やら蒸留するための道具など、締めて30万コルト。
王都の基本的な月収入の三倍である。
奴隷の購入金も合わせて、朝の賭場での勝ち分は消えてしまった。
まぁまだ競技場の2000万があるけど。
登録も買い物も済んだのでさて帰ろうかと、入口へ向かって歩くと短い悲鳴が聞こえた。
『ヒッ』
「ほっほっ、可愛いお嬢ちゃんじゃのぉ。」
何事かと思えば、お尻を押さえる委員長に飄々とするローブにとんがり帽子と、いかにもな老人がいた。
「お辞めください、ギルドマスター。そちらのかたは一般人ですよ。」
うんざりとした様に老人を注意する、受付の男性の言葉に二つの意味が込められている気がした。
「シネ、セクハラジジイ!」
委員長の鋭い中段突き、突きを目くらましに後ろから迫る上段蹴りを難なく躱した老人は、笑みを浮かべる。
「ほっほっ、なんじゃ新人じゃなかったのかい。つまらんのぉ。」
悪びれた様子もない、元いた世界なら強制わいせつ罪に問われるというのに。
上段蹴りを回避され、回転した委員長は、どこから打ち出したか解らないが、パチンコで石を射出した。
脳天直撃!と思ったらとんがり帽子が口を開け石をバクリと食べた。
「おぉ!やるのぉ、今のは危なかったわい。」
とりあえず、怒れる委員長を落ち着ける。
「・・・そちらの方は?」
聞かなくても解るが一応聞く。
「申し訳ございません。そちらは当ギルドのマスター、フラット・マシュトワルドと申します。ひらにご容赦ください。」
申し訳なさそうに、頭を下げる青年、そういえば名前聞いてないなと思いつつ、謝る気のない老人を見る。
「そうですか・・・。ミレア、この国でギルドの人間が犯罪を犯したらどうなるの?」
受付の青年がえっ、といった感じで見てくるが知った事ではない。
YesロリータNoタッチ!この約束を違えればGMコール必須です。
「ギルド員同士では介入できません、ですが、綾香様は一般人ですので、この国の法に遵い処罰されます。」
「らしいので連行しましょうか。」
そんな会話をしていると、嗤いながら老人が近づいてきた。
「ほほほほっ、何を言っとる!儂を誰だと思っとる!!」
エロ爺、もしくはロリコン爺?なんにせよちょび髭がムカツク。
ミレアがいつもの何かを出し見せる。
「なんじゃと・・・!?」
余裕の笑みから驚愕の表情へと変化した老人。
「ギルドマスター、諦めてください。」
どことなく嬉しそうな青年。
あれは一体なんなのか・・・。
・・・
・・
・
老人を縄で縛り、王城へと帰還した。
とは流石にならず、委員長が示談金を貰い和解した。
「ご機嫌じゃないか・・・」
鼻歌交じりに帽子のつばをクニクニしている委員長。
「すごいんですよこの帽子!私の頭に合わせて大きさが変わるんです。」
今日の夕食はどこにするかと、街をぶらぶら歩いていく。
「へぇ・・・」
ローブ姿の老人がつければ、怪しさしか醸し出さないが。
黒のとんがり帽子に白のシャツと黒のズボン、オシャレ眼鏡が光りなんかのコスプレのようだ。
委員長に合わせたのか少し小さく、赤いギザギザのラインがつばの上にある。
先程はあそこが口の様に開いていたが。
「帽子に合わせてローブでも買うか?」
「嫌ですよ、ダサいです。」
ズボンとシャツにも合ってない気がするけど、元が可愛いければ問題ないな。
そう言えば・・・名前なんか言ってた気がする・・・。
お読み頂き有難うございます。
やっと委員長の名前が!だがまだ苗字はないっ




