31話
ブックマーク有難うございます!
本日2話目です。
ご注意ください。
奴隷商館を後にし錬金術師ギルドへと向かう。
3時の鐘はとうに過ぎ、歓楽街は人の出入りが増えていた。
「あの奴隷を購入して、どうされる御つもりなのでしょうか?」
ミレアから話を聞いたのか二人の視線が厳しい。
エロ本を見つけられた男子高校生のような気分である。
「あー、いやあのそのですね?」
「獣人の奴隷では、教会の神官による治療も受けられません。」
なるほど、回復魔法による治療も可能か。
「差別ですか」、と委員長が呟く。
「奴隷でなければ、高位神官の治療を受けることも可能ですが、優先度は低いです。」
それは実質無理ってことかな?・・・まぁ上級を作るつもりだが。
「上級ポーションなら治るよね?」
ミレアの青い瞳がこちらをじっと見つめる、疑いか、不審の色が見える。
「恐らく治りません。簡単な欠損であれば可能ですが、失った腕をとなると・・・。」
それにとても高いです、と付け加えた。
「へ・・・?」
(最上級ポーションとか存在するタイプか?)とゲーム脳がフル回転し、「もしくはエリクサーとか?」とブツブツ呟く。
「エリクサー・・・死者すら蘇らせる神秘の秘薬、魔女の秘薬と呼ばれる御伽話、与太話の類ですね。」
呟きに答えてくれたが、鼻で笑うような回答だ。実際は表情を崩していないが。
ちなみに最上級ポーションは聞いたことがないそうだ。
(あれ・・・詰んだくさい?)
スキルのレベルを上げ上級を合成してやるぜ!とタバコを吸い終わった後、気合を入れなおしたのだが・・・。
・・・
・・
・
なんだか気まずい雰囲気の中、錬金術師ギルドへとやってきた。
少し中心地からは外れるが、非常に大きな建物だ。
薄いベージュ色の煉瓦のような壁をしており、これまで見てきた家とは様式が異なり4階建てでガラス窓が見て取れる。
「こちらの建物だけでなく、近くの家や倉庫もギルドの所有物です。」
そういって水路で囲まれるこの区画一体を指した。
「やっぱすごい儲かってるんだな。」
薬草の原価を考えるとすごいぼったくりだし、と一人納得する。
「そうですね。ポーションだけでなくお酒や、金属の研究もしているそうです。」
錬金術師と言ったときに、国王が皮肉っぽかたった理由も少し解るな。
国に所属せず独立し大金を稼ぐ、さすがに税金は払ってるだろうけど面白くないだろう。
唐草模様の銀細工が施された木製の扉を開ける。
ガラス製のショーケースやコレクションケースなどが目につき、本や瓶が飾られ、怪しげな道具も売られている。
奥にあるカウンターには受付らしき人物がこちらを伺っていた。
「ようこそ、錬金術師ギルドへ。本日はどういったご用件でしょうか?」
制服だろうか、白のシャツに赤のループタイを着けて黒のベストを着ている。
「錬金術師ギルドについてと、道具を見せて貰いたいのですが。」
イケメンというよりは、色白で病的な学者という表現がしっくりくる、少し年下ぐらいの男性が説明してくれた。
入会するには市民証または紹介状が必要。年会費10万コルトが必要であり、登録料も含まれる。
「貴族や王族であってもFランクからとさせて頂きます。」
紹介状になんて書かれていたか知らないが、そんなことを言われた。
「ランクはどうやって上がるんです?」
「実績と貢献度です。」
一緒では?と思ったが、実績は新たなレシピを発見したり、有用な道具を作ったりすることを指し。
貢献度はギルドから発行する依頼をこなすと上がるようだ。
「デメリットは?」
「魔術誓約書を書いて頂きます。」
錬金術に関することはギルドを通して共有する、またギルド員以外にレシピなどを公開してはならない。
レシピなどに関しては秘匿するかどうかは、各自の判断に任せるそうだ。
一部一般公開されているレシピについてはその限りではない。
なんだかやばそうな誓約書だが【異界の錬金術】については効果なさそうだな。
全然違うし・・・。
「メリットは?」
「各派閥への仲介、錬金術の道具の購入、また自作の道具も査定後買い取りさせて頂ける場合もございます。」
どっちもいらねぇ・・・。
「ギルド内で共有しているレシピの確認や、素材などの情報も確認できます。」
「素材の情報ですか?」
「はい、素材の生息地や分布などを収集しています、また取り扱い方法なども確認できます。」
やっと俺が反応を示したからか、揚々と語る受付の方。
素材については嬉しい情報だ、道具の購入もブラフには必要だし。
「上級生命回復ポーションは置いてます?」
「現在取り扱っておりません。入荷の予定も入っておらず申し訳ございません。」
あれば鑑定しておこうと思ったが、ないならしかたないか。
「入会をお願いします。」
「畏まりました。」
そう言って差し出されたのは、いつぞやの鑑定板だった。
お読み頂き有難うございます。
ssの投稿は夜になると思いますm(__)m




