24話
本日4話めです、ご注意ください。
換金を終え辺りを見渡せば、下を向き「アァ・・ァ・・」とゾンビの如く歩く集団が目に入る。
「さて次はカジノだな!」
「まだやるつもりですか・・・。」
委員長は呆れたといわんばかり、ミレアも表情にはでないが、その目は笑っていない。
「やっぱ飯にしようか・・・、それに宿も探したほうがいいのか?」
「宿は馬車を置いた場所に取ってありますので、大丈夫です。」
有能なメイドさんは仕事が早い。ドジッ娘メイドも欲しいとこだ。
ドジッ娘メイドにお仕置き・・・新たな目標が―
「ツトム様!」
ミレアの真剣な声にビクン!とした。
篝火がたかれているとはいえ、路地は暗い場所が多い、民家の明かりは少ない。
暗い路地から4名のゴロツキが現れた。
「へへ、にーちゃんだいぶ儲かったみたいじゃねぇか、ちょっと分けてくれよ!」
そう言って下種な笑みを浮かべるゴロツキ、ナイフを持つ手を振り近づいてくる。
「おぉ・・・テンプレ・・・」だけど。
メイドに眼鏡少女に運痴、ミレアは動きやすい恰好をしてるし、短剣も装備しているが、4人も相手にできるのか?
背中から出すようにして、鉄製の細い棍棒―バットみたいな80cmほどの武器―を取り出す。
「あいつらはボール、あいつらはボール・・・」
我ながら謎の呪文を繰り返す。
小、中と野球をやっていたし、マシンなら130キロも当てられる。打つだけなら得意なのだよ!
「ぶっくくっ、なんだよその構え、笑わせるなよ、ガハハ!」
顔に布を巻いているが、笑い方で解る。
「にわかのおっさんか・・・」
流石は闘技場の観客か、俺の構えが棍棒術では無いことを見破ったらしい。
半身になり右足を大きく上げ、一本足で立つ、異界の王の力を見せてくれる。
じりじりと詰め寄る男たちに対しミレアが前に出るが、ヒュンという音と共に何かが男たちに直撃する。
「ガッ」「ウヒイイ」「ギアアア」
あるものは膝に、腹に股間にと容赦なく急所を打ち抜く。
何がと周りを見渡せば、いつの間にか民家の屋根に上った委員長が、口元を僅かに動かしていた。
「HIT!HIT!HIT!」
委員長・・・!?この世界に来て、彼女の意外な一面を発見することが多い。
「くそがああ!」雄たけびを上げ突っ込んでくる、にわかのおっさん。
前にいたミレアの体がブレ、次の瞬間にはおっさんの顎を打ち抜いていた。
糸が切れた人形のように崩れ落ちる。
(うちのPTの女子の戦闘力がヤバイ件について・・・)
どっかの投稿小説でありそうなスレタイを思いつくが、とりあえず構えを戻す。
屋根から降りてきた委員長に声を掛ける。
「すごいな、委員長。」
「素材屋で売っていたもので、スリングショットを作ってみましたが、思ってたより強力です。」
そういう意味じゃなかったが、むふぅ!といった感じで、パチンコを見詰めているので放っておく。
「ミレアもありがとう。」
「危険な目に合わせてしまい、申し訳ありません。」
そう言って頭を下げるが、やめて欲しい、概ね自分のせいだし・・・。
倒れた4人の男、委員長にやられた3人はまだ意識がある。
「それでこいつらどうするの?」
「直に兵士が来ますから、渡しましょう。」
そういって少し待つと、軽装だが武装し、槍をもった兵士らしき人物たちがやってきた。
ミレアが何かを見せ、事情を説明するとすぐに男達を捕らえて連れて行った。
「結構すぐやってきたなぁ」
「この辺りでは日常茶飯事ですから、兵士もすぐに駆け付けます。」
少し油断していました。とまた謝ってくるので気まずい・・・。
「そんなことより飯にしよう。腹減ったよ。」
気の利いた台詞も言えない、だから彼女ができないのだろう。
「畏まりました、ご案内します。」
こちらが困っていることに気付いたのか、それ以降は何も言ってこなかった。
お読み頂き有難うございます。
主人公より先に委員長が生産していたようです。




