22話
本日2話目です、ご注意ください。
人々の熱狂が木霊する円形闘技場、そのうちの一人、他とは違う不気味な笑みを浮かべていた。
「ククク・・・これが神の眼というやつかっ」
「頭、大丈夫ですか?」
少女から辛辣な言葉を掛けられても気にせず、次の賭け試合のための鑑定を行う。
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Name: アグーシャ
Race:人族
age:35
job:剣士
Lv: 25
MP:125
Vit:182
Str:211
Int:102
Agi:188
Dex:122
Luc:89
Skill:【身体強化Lv3】【剣Lv4】【槍Lv1】【投擲Lv2】
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Name:アムルウ・アルドア
Race:熊獣人
age:46
job:獣戦士
Lv: 28
MP:80
Vit:201
Str:194
Int:95
Agi:140
Dex:105
Luc:87
Skill:【身体強化Lv3】【棍棒Lv3】【気配察知Lv2】【咆哮Lv3】
Unique:【狂化咆哮】
一般の観客に公開されているのは、名前とレベルとジョブ、それとどういう人物なのかホストが紹介していく。
「さぁ!今夜のメインカード、ブロイ伯爵のお抱え闘技者アムルウ・アルドアvsグレイド男爵の隠し玉、異国の剣士アグーシャの一戦が間もなく開幕するぞ!」
闘技場の観客席の一角、貴族や大族用の席が置かれている。
先程呼ばれた貴族らしき人物が立ち上がり手を振っている、周りから「おぉ」と歓声が上がり拍手が起こる。
「意外と人気があるな。」
「数少ない娯楽を提供していますから、それにグレイド男爵は最近、陞爵された才気溢れる人物で、平民の注目度も高いです。」
肥え太った白豚がブロイ伯爵で、金髪の偉丈夫がグレイド男爵か、顔も二枚目だ。
「ふーん・・・」
イケメンには是非負けて貰って、苦渋に歪む顔が見たい所だが・・・。
「オッズが20対1ってどうよ・・・」アムルウに100万コルト賭けても5万コルトしか儲からない。
先程までの試合でも鑑定を行っていたのだが、レベルは15〜20が多く、25や28はかなり高いだろう。
ただそれ以上にスキルレベルが4というのは初めて見た。
「・・・クク、やっぱこうだろ・・・」
係員に金を渡し木製の証書に判を押してもらう。特に不審な目で見られなかった、むしろ健闘を祈るといった表情だった。
【狂化咆哮】なるユニークスキルが気になるが、後はもう見守るだけだ。
・・・
・・
・
闘技場の熱気は最高潮に達し、屋根の無い闘技場は月明りに照らされている。
その中で円形闘技場の中央に位置する二人には、千にも上ろうかという視線が注がれていた。
「アルドアの森の戦士アムルウ、お主に恨みはないが、打ち倒させてもらう。」
「・・・」
二メートルはあろう巨漢に、身長程の鋼鉄製の棍棒、毛むくじゃらの厳つい顔で目は鋭く光る。
対する人族の男は、黒のブーツに緑のズボン、腰のベルトに佩剣し黒のジャケットを着ている。
「言葉はいらぬか。」
人族の男の口上がないことを確認し、舞台の外の審判へと目をやった。
本日何度目かの、ジャァーンという銅鑼を鳴らす音と共に、観客の歓声が上がった。
熱気とは裏腹に闘技者達の立ち合いは静かに幕を開ける。
20メートルほどあった彼我の距離を徐々に詰め、10メートルを切ろうかというところで、獣戦士が吠えた。
『ガァアアアアア』
観客は息を飲み、呼吸をすることを忘れる。
僅か2歩で剣士へと詰めより、棍棒を上から振るい下す。
大地は抉れ、石礫が飛び散るが、人の肉片は飛ばない。
『シッ!』と一瞬で後ろに回り込み、獣戦士の背を袈裟斬りに切りつけた。
浅かったのか、獣戦士が硬いのか、僅かに血がでている程度だ。
「ぐっ」と振り返りながら棍棒を振るうが、すでに剣士はいない。
振り回し、無防備になった側面に回り込み、足元を狙った一撃が放たれる。
だがそれは決まらず、獣戦士は振り回しの勢いを利用して距離をとった。
一瞬の攻防、静まり返っていた観客がワッと声を上げた。
【咆哮】によって止まっていた息がやっと戻る。
「まじ、ああいうのやめて欲しい・・・」
ふぅと一息吐き、ビアガールやポップコーンが欲しいと思いつつ、戦いの行方を見守る。
沈黙をやぶり剣士が動く、低い姿勢から左右に体を揺すり、相手の攻撃を誘っているかのように見える。
獣戦士は口元を上げ鋭い牙を剥き出しにし、棍棒で鋭い突きを放った。
剣士は難なく躱し、獣戦士の側面から襲い掛かろうとするが、鋭い突きは強引に止められ、横薙ぎの一撃が剣士を襲う。
『ガァアア!』
その横薙ぎの一撃にすら、対応しようとした剣士に『咆哮』が浴びせられる。
ドガッと、一瞬身じろいだ剣士に棍棒が炸裂し、吹き飛んだ。
「おぉい!?」木製証書を握る手に力が入る。
(タイマンなら速度型の剣士のが有利だろ!?ステだって勝ってるんだ!)
100万コルトの木製証書を握る手に力が入る。
お読み頂き有難うございます。
やっとバトルっぽいのが出てきました。(主人公ではない)
※熊戦士→獣戦士 に修正しました。




