神の怒り
あまり、陰陽師くわしくないのでご了承下さい。
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私のお父さんは安倍晴明の親戚の子孫の友達であるなので普段は加持祈祷を行っているが、時々現れる魑魅魍魎を退治しています。
名前は山田道路普段は白装束で烏帽子を被っていた。
そして自分の事をマロと呼ぶ。仕事は陰陽師だ。
そんなお父さんの娘である私が陰陽師を受け継ぐのは当然の成り行きだった。
そう、私は陰陽師、山田みこ。どんな怪物でも相手になってあげる、私にはお父さんからもらった式神がついてるもの。私は安倍晴明の子孫の親戚の友達であるお父さんを尊敬している。
ポコポコ高校3年1組。午後の休み時間に無邪気なクラスメイトがお馬鹿な話をペチャクチャ話している
「みこたーん」
出た!クラスメイトの相川十字いつも私に付きまとってくる。
しかもこの娘クリスチャンだ。
赤色の制服の間から十字架のロザリオがチラチラ見える。
「あんたねぇ、私の家が何してるか分かってるの?」
十字は金髪のツインテールをゆらしながらけらけら笑い、私に抱きついてきた。
「えとね、えとね。なんみょうほうれんとか言ってるところ」
「違うわよ!それはお経じゃない!私は陰陽師の家柄なのよ。そして私も陰陽師。呪文を唱えて魑魅魍魎を退治するのが仕事なのよ」
私は手を腰に当てて十字を叱った。
「ちみもうりょー?なんかかわいい響き」
「かわいくないわよ、恐ろしいのよ人間を食べる鬼だっているんだから」
十字は手を顎の方にもってきてぶりっこポーズをした。
「やーん。みこたん、たすけてー」
非常に腹がたつ、しかし、これが馬鹿まるだしの男子どもにはうけがいいのだ。
十字は女の私が見てもかわいいと思うがこの天然なのかわざとなのかぶりっこキャラを何とかしてほしい。
「もういいから離れなさい」
「いいじゃん。みこたん、なんだちみは。えへへ、ちみもうりょーとかけてみたよ」
なんなのよこの娘は!?
放課後、ぬけるような青空に一筋の飛行機雲
「うーん気持ちいい。平和でいいわね。でも、陰陽師としてはなにか物足りないけどね」通学路を歩いていると家の隣のおばさんが慌てて駆けつけてきた。
「大変よ、みこちゃん。お父さんが変なのよ。前からそうだけど今日は一際変なの」
「えっ!どうしたの?」
「うめき声をあげて今にも死にそうなの。救急車呼んだから、早く行ってあげて」
私は一瞬真っ暗になった。
(まさか、魑魅魍魎の仕業?)
家に帰ると救急車が吹っ飛んでいた。
上空に黒い雲が包み込み、なにやら大事件が起きている事はたしかであった。
「お父さん!」
私は不安を覚えながら家のなかに入っていった。
「みこ、来るんじゃない。これは魑魅魍魎の仕業じゃない神様の仕業だ」
「神様の?なんで?」
私のお父さんは地面にうずくまり苦しそうにしていた。
「マロは安倍晴明の子孫の親戚の友達であると豪語して魑魅魍魎を祓ってきた。しかし、よく考えると安倍晴明の血は一滴も流れていない。なのに式神を使いまくったおかげで神様が怒ってらっしゃるんだ」
私は愕然ととした。今まで安倍晴明の血が流れていると思っていたのになんの関係もなかったのだ。
それなのに、それなのに、私は陰陽師だなんて……。
涙が溢れてきた。
ポロポロと流れる雫はとめどなく私の頬を伝っていく。
「神様はこう言ってる、マロだけでなく式神を使った、みこ貴様も呪ってやると」
私は恐怖の表情を浮かべ、思わず片手を口許に置いた。
「神様が私を呪う?そんな私達は魑魅魍魎を退治してきたのに」
私は恐怖から怒りの感情に変わり、こう叫んでしまった。
「神様なんてくそくらえだわ!いいわ私の式神と勝負しましょう」
「みこ!」
お父さんがさけんだ。
その瞬間お父さんは雷に打たれてなんと小さなねずみになってしまったのだ。
私はこれを境に神様に呪われた。