表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネグレクト  作者: ナオト
1/1

警告

「え?」


日頃からよく耳にする音のわりには、それが何かを理解できなかった。


「あぁ、死んだ。」


あまりにも短い音だったせいで、どうにも実体を捉えることができない。


「…これで…」


自分の喉がカラカラに乾いている事に気がついた。今すぐにでも水が飲みたい。


「4人目。」


頭のなかで何かがひっかかる。日頃からよく耳にする音。考えを巡らせるが、あと一歩、その記憶に辿りつけない。


「クソッ!…なんだよこれ…」


何故だろう。疑問がまたたく間に膨れ上がった。意識を瞼に集中させ、力いっぱい目を瞑りその反動で一気に光を取り込んだ。目が見える。焦点を合わせ辺りを見回す。自分の体が地面に対して水平である事を理解する。天井にはレール、そこから垂れ下がる薄い布はカーテンだ。その向こうに人陰が見えた。俺は喉を震わせた。


「おい…ここは…どこだ?」


カーテンの向こうのシルエットが振り向いた。


「今、誰か…」


俺の声に気がついたらしい。もう一度、声を出す。


「…おい…こっちだ…」


2人分の足音が向かってくる。どうやら先ほどから会話をしてたのはこいつらのようだ。カーテンが開くと同時にまた音が鳴った。開かれたカーテンの先には見覚えのある顔が並んでいた。



数秒の間を開け、ようやくそれが意味のある音である事を理解する。



あぁ、わかった、これはメールの受信音だ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ