表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
D《ドラゴニク》  作者: しもさん
【女子校ライフを楽しみなさい!】
4/4

学園長とはお知り合い?


今回のお話は主人公がどうして女子部の方に入学したのかと言うお話です。

学園長と母親の会話が異常に長いですwww

気にしないで行きましょう!www

では、また来週に更新します!!





「あなたにとっては笑い事でも、俺にとっては重大な事なんですよ………」

「そうだったな、すまない!」

「………」


 絶対に謝る気ないよ、この人。未だに高らかに笑っている学園長を見て、俺はそう確信した。


「では、学園長。私はこれで」

「ああ、ご苦労様ー」


 俺が学園長室に入って学園長と話をしている間ずっと後ろにいた花菱はなびし先生は、一言いれてからこの部屋から出て行く。その際、「頑張ってね!ファイト!」的な視線を俺に送ってきたのは気のせいだろうか?というか、そもそも何を頑張ればいいのだ?

 まぁ、それにしても何というか花菱先生は色々とすごいなぁ。学園長と普通に会話しているところからーーーそれ以前に俺たちのクラスを授業しているから俺たちより大人なのは確実なのだがーーーやはり大人なんだと実感する。正直、先ほど出て行く時にも思ったのだが見た目はやはりどこからどう見ても幼女そのものだろ。飛び級でここにいますって言われた方がまだ現実感があるぞ?


「では、改めまして。ご入学おめでとう、優斗ゆうとくん!」

「あ、ありがとうございます?」


 真面目な顔つきの学園長から突然の言葉に疑問系になってしまう。いや、ここは疑問系で合っているのだろう。なんか、肯定してしまうと女子校ここに来たがっていたみたいになってしまう。

 と、先ほどの真面目な顔は何処にやら。イタズラを企んでいる子供のような表情に変わっていく学園長。あ、嫌な予感。


「で、唐突に聞くが優斗くん」

「は、はい?」

「花菱先生はどう思う?」

「………は?」


 いきなりな言い出すんだこの人?


「いや、可愛いとは思わないか?」

「か、かわいいって………そりゃあ可愛らしいですけど」


 主に体格的に。とは言えない。


「そうだよなっ!!!あんなにロリ教師はなかなかいないよなっ!!!いやぁ、探すの苦労したんだよ〜!」

「あんたの趣味だったのかよ!?」

「ロリ教師可愛いじゃないかっ!?なにが悪い!?全国中探し回ってようやく見つけたんだ!!なにが悪い!?」

「あんたの趣味だけで教師を選抜するんじゃねぇ!!」


 職権乱用して自分好みの教職員を学園に取り込む学園長って、この学校大丈夫か?仮にも三大DMDの一つ杉並学園だぜ?こんな事実バレたら大変なことになるんじゃないか?


「まぁ、確かにあのロリ感は私の個人的趣味だが教師としての実力もかなりのものだぞ」

「はぁ………」


 そりゃあいくらこの人でも容姿だけで教職員を学園に取り込むほどバカではないことは知ってる。仮にも三大の一つだ。教師側だってそれなりの実力がなければ入れないし、入ろうとも思わないだろう。そう考えると必然的に花菱先生はほかの教師と同じぐらいの実力は備えていると言うことだろう。

 ただ、この人が言うと冗談が冗談に聞こえなくなってくるのだ………。おそらく、全国中探し回ったのは事実だろうし。


「しゃない。とりあえず、花菱先生の話は終わりだ」

「はぁ………」


 好きで話していたわけではないですけどね。


「ぶっちゃけ、女子校はどうだ?」

最悪サイコーと伝えませんでしたか?」

「確かに、一番最初に聞いたがそれは本音か?ほれほれ、本音を言ってみやがりー!」

「いや、だから本当に嫌なんですって」


 女子校なんて嫌に決まっている。周りには言うまでもなく女子しかいないし、教職員も少なくとも俺が見た感じでは全員女子だったし、会話には参加しづらいし、男一人だから無駄に注目集めるし、確実に俺の噂話してるし、教師側からだって変な視線で見られるし。もう、たった一日の午前中の授業だけでこんなにも学校をやめたいと思ったことは人生で一度もなかったぞ。


「………それはマジ話か?」

「マジも大マジですよ。今すぐ男子部の方に行きたいです」

「………お前、ちゃんとついてるのか?」

「何の話ですか………?」

「あ、お前そっち系だったのかっ!?」

「どっち系だよっ!そしてちげぇよっ!!」

「違うのかっ!?違うなら何故だ!?何故喜ばないっ!?周りには可愛い子が沢山いるじゃないか!?それに、ここは女子校だから外の世界よりも解放的な女子がたくさんいて着替えシーンとか沢山見れるんだぞ!?しかも、事故ってことで済まされてしまうのだぞ!?最高な環境じゃないかっ!?」

「仮にも一教師がそんな事を言っちゃダメだろ!!」

「教師じゃない、学園長だっ!」

「どっちもどっちだよ………はぁ」


 はぁ。この人との会話は無駄に疲れる。たぶん、まともに受けていたらダメなんだ。そうしたら身体が最後までもたない。早いうちにスルースキルを身につけて置いた方がいいのかもしれないなぁ。


「にしても、さっきから学園長学園長って呼ぶな」

「いや、学園長は学園長でしょ」

「今は二人きりなんだから、普通に今まで通りで構わんよ。逆にお前に学園長って呼ばれると背筋がゾクソクして嫌なんだ!」

「そんなこと言われましても………」


 いくら俺がこの人と親しい仲だったとしてもここは一応職場。だから俺は学園にいる時はちゃんとしっかりと呼ぼうと思っていたのに、背筋がゾクソクするとか言わなくても………。

 学園の中で呼んでいいのか一瞬だけ躊躇ったが、おそらくこの人は俺が呼ぶまで永遠に言い続けるだろうと思い、仕方がないので今まで通りに呼ぶことにした。


「えっと………はなさん」


 橋田はしだ華。この学園、杉並学園女子部の学園長であり、俺にとっては幼い時からお世話になっている人の一人だ。

 俺が学園長の名前を呼ぶと、華さんは嬉しそうに「よしっ!」と一言言って笑顔を作る。


「やはりお前にはそう呼ばれないと気持ち悪いな!これから私と話す時はそっちで呼ぶように!わかったか?」

「はぁ」


 まぁ、俺は華さんの方が呼び慣れてるからいいんだけど。ただ、無理やり華さんと呼ばせているあたりから本当に俺に学園長と呼ばれるのが嫌なのはわかった。わかったけど、果たして他の生徒がいる前で学園長と呼んで気持ち悪いから直せ!何て言われないであろうか?………この人だと少し不安になるな。

 上機嫌な学園長ーーー華さんは話を続ける。


「いいか、女の子は苗字や建前で呼ばれるより名前で呼ばれた方が嬉しいし親近感も湧くのだ」

「女の子って………」

「何か?」

「い、いえ別に………」

「とにかく、お前はこれから女子校で生活していかなくてはいけないのだから私からの些細なアドバイスだと思ってくれ!」

「はぁ」


 要するに、仲のいい友達ができたら名前で呼んであげなさいと言うことだろうか。男子同士だと仲が良くても名前で呼び合ったりする人は少ない、せいぜいニックネーム位でしか呼び合わないからそこらへんの差を理解しろって事なのかもしれない。

 その以前に、仲がいい友達ができるかどうかか不安なんですけど………。


「そもそも、こんな苦労を味わっている原因の一つが目の前の人なんだけど」


 華さんとうちの母親は昔馴染みだったらしく、偶然にも引っ越して来た住居の近くに華さんの家があり、それを期に色々とお世話になっている。

 当時九歳だった俺は、小学校四年生に上がりたての時期に引っ越してしまい好きな友達と別れ離れになってしまって塞ぎこんでいた。そんな時、よく家に遊びにきては母親とよく話していた華さんは俺の相手をしてくれた。華さん黙っていればとっても美人なんだけど、性格は何というかとても子供っぽいというかガキっぽいというか、とにかく大のイタズラ好きで良く俺をからかっては遊んでいた。俺もその時は何かで気を紛らわせたいと思っていたので、夢中になって華さんと遊んでいたのを覚えている。

 それからしばらくして学校の友達とも遊べるようになったのは言うまでもない。

 まぁ、今回はそのイタズラ好きのせいでこんな目にあっているのだが。


「それは本当にすまないと思っている。ただ、お前の母親にせがまれるとどうしても弱くてな………」

「結構最初からノリノリだったのは何処のどなたですか?」

「お前の母親に決まっているだろ?」

「あなたもですよっ!!」


 本当は思い出したくない記憶を呼び覚ます。アレは丁度一ヶ月ほど前のこと。俺が杉並学園の入学テストに合格して、その事で華さんも呼んでお祝いをしてくれていた時の事だ。

 原因の会話があった時、俺は母親と華さんに頼まれたツマミを買いにーーーそもそも、俺の祝いの席なのに俺が二人のためにツマミを買いに行く時点で可笑しい気もするがーーー近くのコンビニへ行っていた。


『ああ〜、ユートちゃんももうこんな歳かぁ………』

『子供の成長とは早いものだな。私が優斗に会った時はこんなんだったのに、今や身体つきだけだったら立派な大人だ』

『うぅ〜、母親のワタシからしたら少し複雑な気分なのですぅ』

『どうして?素直に喜べないのか?』

『そりやぁ、子供が成長する事は嬉しいですよぉ?でも、それと同時にワタシの元から少しずつ遠ざかって行くのが寂しいんですよぉ。ああ〜………』

『そんなもんかー。私は子供を持たなかったからよくわからないけど』

『そんなもんですよぉ〜』

『そうか』

『それにしてもぉ、何でよりによってDMD専門学校に通う事になってしまったのでしょうねぇ』

『お前は最後まで反対だったからな』

『そりゃあそうですよぉ!………でも、何だかんだでなってしまった事を思うと、やはり運命だったのかなぁって思ってしまいますぅ』

『そんな大げさなものでも無いかもしれんぞ?DMDは今や世界中で注目を集めている物だ。あいつだって男だし、普通に立派なDMドライバーになりたいって思ったて普通じゃないか?』

『それもそうですけどぉ〜』

『素直に認めてやればどうだ?』

『そう簡単にもいかない物なのですぅ!』

『そんなもんか』

『そんなもんなんですぅ!と言うよりも、杉並学園に通わせる事の方がもっと嫌なのですぅ!』

『おいおい、それを私の前で言うか普通?どこが嫌なんだ?指摘内容によっては今すぐ改善に全力を注ぐが?』

『ああ〜、華ちゃんが悪いんじゃないのぉ。そして、杉並学園の教育方針には全く持って不満はないのぉ』

『それじゃあ、何で嫌なんだ?』

『ワタシ個人的理由で、一つは寮生活よぉ』

『………そりゃあまたなんで?』

『だってぇ!そしたらユートちゃんとなかなか会えなくなってしまうじゃないですかぁ!ユートちゃんを抱きしめられないじゃないですかぁ!』

『え?お前あの年の優斗をまだ抱きしめたりしてるのか!?』

『当たり前ですぅ!ワタシの大切な子供ですよぉ?』

『い、いやぁさすがにそれは行き過ぎだろ………。優斗も嫌がったりしないのか?』

『嫌がったりしないですよぉ!むしろ大人しく抱かれますよぉ!』

『あいつ………諦めたな』

『それと、もう一つ!こっちの方がもっと重要ですぅ!』

『なんだ?』

『杉並学園が共学じゃない事ですぅ!どうして男子部と女子部で別れてるんですかぁ?』

『そりやぁ、この学園全体の教育方針だからとしかいいようがないのだが?』

『だって、そんな事したらユートちゃんは男子部に入学しないといけなくなるじゃないですか!?』

『そうだな』

『そうなったらユートちゃんは少なくとも三年間、青春と呼ぶ色恋沙汰に最も花を咲かせる時期に女気一つもないむさ苦しい男達と共に過ごさなくてはいけなくなるのですよぉ!?教室の中の空気は悪く、部室などは汗の匂いがこびりつき、プライベート空間の寮の中ですら男と夜を共にする………。いつ間違いが起こるかわかったものではありません!』

『………要するに、優斗がホモに目覚めてしまうのが怖いのだな?』

『そんな事は断じてないと信じてますが、可能性がないわけでもないですからぁ!それに、寮生活になってしまってはワタシが会いに行ってあげることもなかなかできませんし………』

『まぁ、あいつはなかなか可愛い顔してるから間違いが起こらないとも限らないかもしれないな』

『………』

『………』

『………』

『………だったら』

『だったら?』

『だったら、ウチに転入させるか?』

『え?それって………』

『ああ、杉並学園の女子部の方にさ』

『………』

『悪い、いくらなんでもそりゃあないわな。ごめん、今のは忘れーーー』

『いい………』

『………は?』

『それいいじゃないですかぁぁあああああ!!』

『マジでかあぁぁああああかあ!?』

『女子部ってことは、周りに沢山の女の子がいるわけですよねっ!?教室の中も暑苦しい空気じゃなくてお花畑のような空気なんですよねっ!?女気だらけで色恋沙汰だらけで、もうユートちゃんにとってはパラダイスのようなものじゃないですか!!』

『ま、まぁ男の視線から言ったらそうなのかもしれないが………。ヤバイ、ちょっと面白くなってきたかも』

『華ちゃん、まだ転入の手続きとか間に合いますぅ?』

『正直ギリギリだが、まだ手がないわけじゃない!無理やりやればいける手はある!』

『本当ですのっ!?なら是非お願いしますぅ!』

『おう!!任せとけ!!そっちの件に関しては全力で取り組んでやるから安心しろ!!』

『よろしくお願いしますぅ!なら、一応念のため見た目は男の子ですけど中身は女の子という設定にしておいて、その証拠として女装させたユートちゃんを撮っておきましょう!』

『おっ、それいいねっ!!』

『ワタシ、メイクとユートちゃんに着せる服を選んできますぅ!』

『なら私はあいつに似合う最高なウィッグを見つけてくるぜ!』

『お願いしますぅ!!』

『(今帰ってきた)ただいま。母さん、華さん、頼まれていたツマミ買ってきたよ』

『ユートちゃん!!』

『うわっ!?どうしたの母さん!?いきなり肩つかんでそんな真剣顔して………』

『ユートちゃん………女の子になりましょう!!』

『………はぁ?』


 それからは本当に地獄だった。

 実の母親に無理やりメイクさせられたり女物の服を着せられたり、どこで手にいれたのかめっちゃ高級なウィッグを被せられたり散々な目にあった。でも、一番嫌だったのは母さんがとても楽しそうに俺を女の子にしていく姿だった。母さん………俺は息子ですよ?

 この時の華さんは、普段は仕事に関する事は後回しにして遊び呆けているような人なのにこの時ばかりは迅速的な行動力を発揮してその二日後には完全な転入が決定されてしまった。それを聞いた俺は絶望に浸っていたのを今でもよく覚えている。というか、その時初めて華さんが杉並学園女子部の学園長をやっている事を知ったのだが。

 とまぁ、俺はこの学園長と母親との二人のくだらない酔っ払いの会話のせいでこの学園に通う事になった哀れな男子学生なのです。………なんか、非常に悲しくなってきた。


「………もう話す事がないなら退出してもよろしいですか?まだ昼食がまだなもので」


 学園長室にある時計で時刻を確認すると、既に昼休みは十分ほど経過していた。早めに購買部へ行きできるだけ早く飯をすませ、一人になりたかった俺の計画は見事に壊されたわけだが、それを除いても午前中の授業で体力の殆どを使い果たしてしまった俺は先ほどからお腹からSOSのサインが鳴りっぱなしなのだ。

 それと同じくらい、この部屋から一刻も早く出たいと言う気持ちもあるが、それは決して口はにしない。


「そうだな。私も特に話したいことがあったわけではないからな。お前から質問がなければもう帰っていいぞー」


 思ったより素直に引き下がってくれた華さんに少し驚きつつも、ここで下手なリアクションを取るとまた長引きそうなので軽く会釈してからこの部屋を後にする。

 そして、ドアノブに手をかざした時に後ろから華さんの声が聞こえた。


「そうそう、さすがに無条件でお前を入学させることは出来なかったから、一つだけ設定を作っておいた」

「設定………ですか?」


 途轍も無く嫌な予感しかしないのだが………。


「ああ、お前はこの学園では『身体は男だが中身は立派な乙女ですぅ!』てキャラにしておいたから、そこのところ把握しとけー」


 ああー、ちくしょおー。

 俺は本日何度目かの絶望を味わうはめになった………。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ