リナ彼
リナは、一人で教室に戻ってきた。
サキさんは、クラスに戻ったようだ。
…
リナ…大丈夫なん?
てか…一日で、できるとかわかんの?
もうさ…
どうしたらいい?
オレは、リナにどう接したらいいん⁇
とりあえず栄養が大事?
カバンに入っていたチョコをリナにあげてみようか…?
「リナ、これ食べる?」
「えっ…今は受け付けないかも。」
と、くちをおさえた…ね。
…リナ大丈夫かよ⁉︎
「リナ、今週の土曜いつも通りうち来れる…んだよね?」
「あー、うん。もちろん‼︎」
「そっか…。ならよかった。」
…その時ゆっくり話せばいっか。
それにしてもこれは…いきなりすぎてどうしたら…。
家に帰ったら…とにかく色々調べて土曜日までに、なんか…どうにかしなきゃだ。
「シュン?」
「えっ?なに⁉︎」
「顔色…悪いね?大丈夫?」
…
「あー…だ、大丈夫だよ」
リナこそ、ずっとおでこに手をあてて…るけど、どうしたんだ?
「リナは、おでこ…どうしたの?」
「えっ⁉︎あ、うん。なんでもない」
と、前を向いてしまった。
…
?
その日リナは、一日おとなしかった。
そりゃ…ね。
不安だし、これから大変になるんだもんな…。
…サキさんの彼氏って、年上って前にリナが言ってたっけな。
もっと詳しく聞いておけばよかった…。
…
「シュン!なに深刻な顔してんの?」
⁉︎
エレン…。
正直、オレは今エレンをかまっている余裕がない。
てか、ここにリナ彼がきて…余計なこと言い出したら面倒だ。
「あのさ、エレン」
「なに?」
「今度から、オレがエレンのクラスに会いに行くから。だから…わざわざこっちのクラスまで来なくて大丈夫だよ」
「え?なんで急に?」
…
「そりゃ……オレがあいたいときに、エレンにあいに行きたい…から。」
「え〜♡なら、待ってるね♡」
「うん」
エレンは、満足そうにクラスに戻って行った。
とりあえず、リナ彼と鉢合わせしなくてよかった。
…
リナ…産むのかな?
リナママは、なんて言うんだろう…。
いつもは優しくて温厚なおかあさんって感じのリナママだけど…
怒るときは、めっちゃすごいんよね…。
リナママって…。
その日一日…ずっとリナのことで頭がいっぱいだった。
リナ彼は、いつも午前中に一度は必ずリナのところに来るんだけど…
今日は、一度も来なかった。
なぜだ?
ってか、彼氏はリナができちゃったってこと知ってるんだもんな…。
怒っているのかもしれない。
今までは、みんなの前だから彼氏に塩対応なのかなって、勝手に思ってたけど…
まさか、ガチの方で塩対応とか…
てか、好きじゃないって…
これも土曜日、聞いていいのかな?
まだ…自分でもどうしていいのかわからないのに、オレがなんでもかんでもききあさるのも…どうかと思うよね…?
…
とりあえず家に帰って、調べて調べまくった。
そしたら、妊娠初期は微熱がでたりするときもあるって書いてあった。
だから今日…おでこ抑えてたのか⁉︎
もう、微熱あるん⁉︎
リナ…大丈夫かよ。
うちとリナの家は、わりと近い。
心配すぎて、夜そっとリナの家をカーテンごしからみると…
リナの部屋は、真っ暗だった。
…
もう、寝た?
いつもは、まだこの時間…起きてるはずなのに…。
…
次の日、リナはめっちゃ元気だった。
「昨日めっちゃ寝て、栄養バッチリとったからすごく調子いい〜」
と、清々しい感じだ。
リナは、清々しい感じだけど…
リナは彼氏と、どうなっているのだろう?
昨日もみなかったけど…
今日もリナには、あいにこないつもりなのかな…。
てか、リナは元々彼氏のこと好きじゃなかったんだから、すでに別れたのかもしれないな。
って思った一時間後…
リナ彼がやってきた。
「リナがいつも冷たいからオレはついに風邪をひいた」
と、ゴホゴホしながら登場してきた。
いや…風邪ひいてるんだったら、来なくていいわって思ったよね。てか、別れてないんかい‼︎
リナは、そんな彼氏の様子をみて、
「あー、おつかれ」
と、冷たく言い放った。
「リナは、ほんと冷たいなぁ。そんな対応してたら、危険だよー?」
と、意味深なことを言う彼氏。
危険とは?
この二人って…ほんと意味わからんね?
続く。