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カラ素'()"カラス

 そして、オレが一番心配していたことが起きてしまった…。

 

 

 なぜか、意気投合してしまったエレンとリナの彼氏が、四人でどっか遊びに行こうよ!って、言い出したんです…。

 

 遊園地とか楽しそうだね!と…

 

 

 オレは正直…行きたくありません。

 

 が、しかし…

 

 来週の土曜日に、強制決定してしまいました。

 

 …

 

 仕方ありませんね。

 

 

 

 

 てなわけで、土曜日。

 

 乗り気はしませんが、待ち合わせ場所に到着いたしまして、さて行こうかってなったら、エレンがいきなり手を繋いできた。

 

 しかも恋人繋ぎ…

 

 さらにそれをリナと彼氏に

「みてみて〜♡」

 と、みせびらかす始末…。

 

 そういうのオレ…恥ずかしいんですけど?

 

 …

 

 

 とはいえ、振り払うこともできず…ずっと手を繋いでおりましたとも。

 

 リナと彼氏は、繋いでおりませんでしたね。

 

 それぞれ付き合い方ってものがありますもんね。

 

 

 

 遊園地に着くと、ずっと手を繋いでいたエレンが、いきなりオレから離れたかと思うと、リナの彼氏の腕をつかんで、

「わたし、タクトと乗り物乗りた〜い」

 と、リナ彼のタクトを見上げていた。

 

 …

 

 エレン…どういうつもりだよ?って思いましたが…オレは

「そうなんだ。どうぞ」

 と、答えた。

 

 するとリナの彼氏の方も、

「え〜、ならオレもエレンちゃんと乗ろっかなぁ?」

 と、リナのほうを見ながらいった。

 

 リナは、すかさず

「いいよ」

 と、即答した。

 

 そのこたえを聞いたエレンは、ムクれて

「ちょっとシュン!少しは、ヤキモチやくとかないわけ?」

 と、プチ怒りしてきた。

 

 あー、そういうことね。

 

 めんどくさいやつだなぁ…。

 

 ふぅと、ため息をつくとエレンはリナをみて、なにやらいいたげだった。

 

 というか…言い出した。

 

「だいたいリナってさぁ」

 と。

 

 なのでオレは慌てて、

「エレン!エレンは、オレの彼女なんだからオレと乗るに決まってんだろ?ほら行くよ」

 と、半ば強引にエレンの手をひいた。

 

 

 そしてクルッと振り向いて、

「お昼になったら、合流しようぜ?」

 といい、エレンと立ち去った。

 

 

 

「エレンは、どれ乗りたいの?」

「わたし、あれがいいー‼︎」

 と、すっかりご機嫌が戻るエレン。

 

 リナと彼氏は、ケンカ中なんかな?

 

 微妙な距離感が、ちと気になる今日この頃。

 

 

 まぁでも、そんな時期ってありますよね?

 

 よっぽどだったら、遊園地ダブルデートなんて、お断りしますもんね。

 

 てことで、エレンが乗りたいという乗り物に並びましょうね。

 

 そこまで混んでいないので、そんなに待ち時間が長そうでは、ありません。

 

 で、二人で並んでいるとエレンが、

「タクトって、いけてない?」

 と、彼氏であるオレに聞いてきた。

 

 …これは、どうこたえるのが正解なのだろうか?

 

 やっぱり、さっきみたいにヤキモチやいてほしいんかな?

 

 …

 

 わからない。

 

 どういえばいいのか…

 

 

 エレンは、オレだけをみていればいいのさ。とか?

 

 それとも…浮気心爆誕してんなぁ?

 

 とか?

 

 なんなら、彼氏がいけてるから彼女もめっちゃいけてるよな〜♡なんて、言えるわけもない。

 

 

 …

 

 正解がわからないので、近くの木の枝にとまっていたカラスに応援要請したが、オレの要請は、届くはずもなく…

 

 カラスがカァと言ったので、オレもつい

「あぁ」

 と、こたえていた。

 

 エレンは、あぁ?それだけ⁇みたいな顔をしていた。

 

 これはたぶん…不正解。

 

 

 カラスくん…不正解やん。と、勝手にカラスをくん呼びして、カラスの性別を決めつけるオレ。

 

 あ、カラスって勝手にオスって決めつけてたけど、女の子もいるんよね?

 

 カッコいいイメージだから、ついくん呼びしてしまった。

 

 ごめんなさい。カラスさん。

 

 さん付けなら、無難よな?って…カラスで一人盛り上がるオレの隣で、スンってしてるエレン。

 

 かと思えば、携帯をゴソゴソしだした。

 

 あ…これは、怒ってしまってずっと携帯見てるやつか?と心配していると、

「シュン、写真撮ろう」

 と、言ったのでホッとした。

 

「あー、いいよ」

 と、携帯をオレが持ちパシャっと二人並んで写真撮影をした。

 

 

「どれどれ〜」

 と、撮った写真を携帯でみるエレンは不満顔だった。

 

 で…

 

「なにこれは?」

 と、見せられたのでドギマギしながら携帯を覗き込んだ。

 

 まさか、オレは無意識にカラスを記念撮影してたんか⁉︎ってさ。

 

 そしたら、オレとエレンがきちんと写っていた。

 

「ん?」

 

 意味がわからないのでエレンをみると、

「シュン、なんで笑わないの?」

 と、眉間にシワをよせて詰め寄られた。

 

 あー…

 

 無意識だった。

 

「ごめん、ちゃんと撮らなきゃって集中しすぎたわ」

 と、慌てて撮り直しをした。

 

 で、二人楽しそうなカップルって感じの写真が無事撮れたところで、アトラクションの順番がやってきました。

 

 

 続く。

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