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全ては順調 (マデリーン)

私が貴族らしい振る舞いをすれば、令嬢達も相応に返してくれる。

 それは使用人も同様で、伯爵家に仕える人達は突然養女となった私を見下すことなく貴族として接する。


「男爵令嬢であった頃の私が貴族扱いされなかったのは、私が貴族をしていなかったから……だけど、今は侯爵令嬢でさえ私を貴族と認めた……フフッ」

 

 ただの貴族令嬢ではなく、高位貴族令嬢が私を認めたのだ。

 王子という付属品なしで、私自身の力だけで認められた。

 最初からこの国に伯爵令嬢として生まれていれば、私はあんなことにはならずもっと簡単に幸せになれたに違いない。


「もう、過去の事は忘れよう」


 少し遠回りしてしまったが、貴族に戻り今の私はれっきとした伯爵令嬢。


「私は生まれ変わったんだ」


 男爵令嬢のマーベル・マヤウェはもう居ない。

 居るのはマデリーン。

 

「私は、マデリーン・ドレスト伯爵令嬢よ」


 夕食時、伯爵に本日の報告をする。

 令嬢達に認められたことを話すと伯爵も満足そう。

 伯爵の表情は目を細め、口角を上げ笑顔をつくっている。

 その表情には何か引っ掛かる気もしたのだが、私は考えることを止めた。


「それと、お茶会でパーティーの招待状が届いているはずなので、確認をするべきと言われたのですが……」


「あぁ。パーティーの招待状が届いている。ドレスなどの準備が必要になるな」


 催促してしまったのかと不安に思い。


「長期休暇になればパーティーが多く開催され、招待状も届いている。今は、私の方で厳選しているところだ」


「そうなんですね」


「貴族主催のパーティーに王族は出席しないが、令嬢達は参加するだろう。マデリーンには必ず参加してもらう」


「分かりました」


「ブルグリア令嬢とはもっと親密になっておきなさい」


「はい」

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