85話
僕は、ダンジョン漬けのゴールデンウィークを満喫した。
この辺り、人によって感覚は異なるだろう。だけど、僕は満喫したんだ。
まあ、連日美少女とすごしておいて、不満なんてある訳ないけど。
ちょっと、それはそれ、これはこれでお願いしたい。
ダンジョンには、僕を惹きつける何かがあるんだ。
その何かは、今のところはっきりとはしない。だけど、焦りもしていない。
ただ毎日通い詰めた。
3階層での収入は、初日が良過ぎたみたいで、他の日の収入は10分の1程度と振るわなかった。ドロップの確率は日によって異なるのだろうか?そういった発表は見た事がない。
今日、明日から、遥君がうちのパーティーに正式に参加する。
ダンスのバリエーションが、LINEを通じてパーティーに共有された。カメラは2台の予定だったけど、女性陣みんなが、耳の上にチョーク大のカメラを設置することになった。
当初、僕が写すつもりだっただけに、これは大きな誤算だ。
動きが少ないミラと、激しく動かないソフィアが着ける事が、安定した映像を撮るのに最適だとミラに説得されてしまった。
そして、カメラワークの上手いエミリアの映像を付け足す事で、迫力のある映像が完成する。
言い返す言葉も出て来ない。
ようするに、僕は遥君の隣で踊らなければならない・・・。
彼女たちを引き込んだ時点で、自分が踊る可能性を排除していた。
あの女性陣がいるのに!何で僕が踊るんだよ!!
世の中は不条理だ・・・。
それに気づいた僕は、慌てて踊りを身体に刻み込む。
遥君の見本映像が、見事過ぎて泣けて来る。
1回、教わらなきゃ無理だよ・・・。
散々踊って、無理だと思った僕は、みんなにLINEをして1発撮影はなしにしてもらった。
だけど・・・、返答がこんな感じ。
『すごいね!早くもチャレンジしてくれたんだ!』
『お前はバカか?映りを確認する為の動画だぞ?』
『いきなりやってみるなんて!さすがはコウタだな!』
『コータさんの映像のアップをお願いします。』
『ミラさんの言う通り、まずは映りを確認しないとね。』
『あいつ、ステータスが上がり過ぎてバカになったんじゃないか?』
『コウタ映像はまだか?』
『コータさん映像待ちです。』
みんな気づいてたんだね・・・。
僕だけが、これを明日から踊るものだと、思い違いをしていたんだ。
汗だくになった僕は、せめてこう返した。
『僕のダンスは見られるものじゃないので、撮っていません。』
もう、他にどう返せって言うんだ!!
『嘘だな、幸太なら撮影して、自分のダンスの出来を確認しているはずだ。』
ミラ!君は鬼なのか!?
早とちり、誤解、皆さんもありますよね?
そんな、日常の一コマを切り取ってみました♪




