79話
僕らは、鑑定が終わり、鑑定室から出て来た。
みんな満足気な表情だ。
「まあ、これでLvが上がってなければ。それこそLvアップなんて、どうやってしろって話だな。」
「確かにそうですね。途中から調子が良かったですし、これは上がってるなって、私も思ってました。」
「でも、数値で見るってのは良いものだな。はっきりと確信が持てるからな。」
ミラの発言に、みんな口々に同意している。
普段の、何日分狩ったんだってほど倒したからね。索敵時間が不要だってのは良いものだね。
口笛を吹きたくなる理由がわかるよね。
もちろん僕のLvも上がってる。
そして何故だか、いつも同じ上がり方をする。不満はないんだけど、不思議なんだよね。他の人はどうなってるのか、とっても気になるところだ。
聞かない・・・、やっぱりそのうち聞こう。
ちなみに、残しておいた珍しいアイテムはこちら。
『骨の指輪』
小動物の脊椎と肋骨を指輪に見立てたアクセサリー、呪われる事はない。
DEF:1
MDEF:2
『呪いの指先』
指の骨を使ったアクセサリー、シャーマンが愛用している。
DEF:1
MDEF:3
デバフ成功率上昇
『骨のヘルム』
ウルフの頭蓋骨を使ったヘルム、呪われる事はない。
DEF:1
MDEF:1
・・・呪われる事はない?
この一文がなければ、誰も買わないだろう。
でも、説明文に書いてあるから、呪い耐性って訳ではなさそうだ。
そういう物なら、性能の最後に書かれるはずだ。
僕は頭に何も着けていない、だけどこれはないと思うんだ。
「これなら私でも着用出来ますね。」
「ならあたしはこっちだな。」
「「まてまてまて!!」」
ソフィアとエミリアの言葉に、僕とミラは焦った。
え?冗談だよね?
幸太援護しろ!
マジで?
あんなのを着けた2人が、見たいのかお前は!
全力で援護する!!
ミラと視線を交わしたのは、ほんの刹那な時間だっただろう。
その時間で僕らは分かりあえたんだ・・・。
「ソフィア早まるな!エミリアもだ!えっと、そんなセンスの欠片もない物、お前たちが身につける事はない!」
「ですがミラ、こんな物を着けるだけで防御力が上がるんですよ。ミラ、ダンジョンを舐めてはいけません。」
「そうだな、ソフィアの言う通りだ、コウタとともにダンジョンに潜ろうというんだ、ファッションを気にしてる場合じゃない!」
ミラがクワッとこっちを見てる。
おそらく、援護要請だろう。
「今後、配信もしてくから、ネタとしては面白いけど、普段から着ける装備には気をつけないとね。」
こんなところで、どうでしょう?
「ああ、そうだったな、そこを忘れてはいけないな。」
エミリアは諦めてくれた、2人で胸をなでおろす。
「私は小手の下なので、問題ありませんね。」
ソフィア!?
そんなキモイ指輪を着ける気なの!?
「ソ、ソフィア・・・、その、えと。」
ミラ!助けて!?
「あーと、そうだ!ソフィア、指輪は大事な事だと思わないか!?」
大事な事?物じゃなくて?
僕がミラの発言を吟味していると、ソフィアがハッとして、顔を上げた。
「そ、そうでした。ですが・・・、DEF:1ですし・・・。」
「DEF:1なら良いのがあるじゃないか!あれを幸太に買ってもらおう!な!」
え?僕が買うの?指輪を!?
そういう話だったの!?
ソフィアが、期待してる顔でこっちを見てるんですけど!
え?ソフィアってそんなキャラだった!?
「な?指輪は、こんなキモイのじゃあダメだろ?」
「そうですね。」
うっそ!?
それで納得するの?むしろ僕が買うの?ミラ冗談だよね?
ここで指輪を贈っても、僕に勝機はないと思うんだけど!?
ちょっと!ミラぁ!?
「じゃあ、これは売るって事で良いな!」
ミラこっちを向こうよ!こらー!!




