72話
豊田ダンジョンの3階層には、ゴブリンの集落が存在する。
地形は林で、射線が通り難く、偵察をするゴブリンまでいて、難易度が上がる。この辺りから、各国が苦労しだす所だ。
ゴブリンも若干強さが上がっている為、弾薬の消耗が激しく、従来の装備だけでは、費用対効果がマイナスに転じる地点でもある。
各国は、この階層に到達して、ダンジョンへの認識を改めざるをえなかった。
ここから先は、これまでの人類を超えて行かねばならない領域なんだ。
スキルや能力値15、これが俗に言う『人類の壁』。
Lv3以上、この階層に挑む1つの目安だ。
ここに、僕たちは明日から挑む。
僕もこれに挑むにあたって、更新した装備がある。
ノルウェーのダンジョン産『コットンシャツ』だ、そのままだと、肌に刺さって痛いと不評のアイテムだけど、ギルドの特殊・錬金スキル持ちの人に処置してもらえば、なんとか着れる装備になる。
『コットンシャツ』
DEF:3
MDEF:3
という、防御面ではTシャツより断然マシなアイテムだ。
ゴワゴワするけどね。処置してもらっても、本当にゴワゴワするんだよね。
僕も、だんだんと装備が、ファンタジーらしくなって来ている。
まあ、ぱっと見、あんまり変わってないんだけどね。
DEF12、MDEF19と、ちゃくちゃくと防御力が上がっている。
エミリアの奴は、『スパイダーシルク』で、防御力よりも肌触りを選んだ。このブルジョアめ!!
『スパイダーシルク』
DEF:1
MDEF:3
同じく、ノルウェーのダンジョン産のくせに、弱くて、値段が高くて、肌触りが良くて、見た目が良いんだ!段違いなんだよ!?
『スパイダーシルク』は普通に地肌に触れても、平気なんだ!
その上、僕の『コットンシャツ』は村人の服だけど、エミリアの『スパイダーシルク』は、貴族の服くらいに見た目に違いがある。
防御力2は大事なんだよ!!
お金をケチった訳じゃないんだ!本当だよ!?
ノルウェーのダンジョンは、1階層からウルフが出て来る、静岡のダンジョンに近いものらしく、今後これらのアイテムが、近場で手に入るかもしれない。
各国と、色々ダンジョン産のアイテムを売買して、ギルドのアイテムを充実させているんだ。
これは、その結果が感じられる所だ。
ミラの、トンガリ帽子やローブもそういった産物だ。
悪名高き、イギリスのダンジョン産アイテムだ。
あのダンジョンは、ケットシーが徘徊していて、1階層目から、モンスターが魔法を放って来るという。恐ろしく難易度の高い、死亡者の多いダンジョンなんだ。
正直、ゴブリンなんて目じゃない。
3年目にこのダンジョンが出現した時、イギリスのパニックは相当なものだったらしい。
市街地に魔法が吹き荒れ、建物に、車に、そして人に降り注いだ。各国が、ダンジョン出現の恐ろしさを正しく認識したのは、もしかしたらこの時かもしれない。
杖は、割とどこのダンジョンでもちょこっと出る。
だけど、魔法を習得した人以外には、あまり用のないアイテムだから、格安で手に入る。8000円だ。
うん、ゴブリン・ナイフよりも安い物がありましたね。
攻撃力も5と侮れない。金属バットよりも上なんだ、不思議だよね。
長さも割とあるし、今後ミラみたいに、杖で撲殺するのが流行るかもしれない。
簡単な、装備更新のお知らせですね。
こと細かに書くと、本編が薄くなりかねないので、サラッっといきます。




