69話
ギルドのお姉さんこと、都築 舞さんの愚痴に付き合わされ、時間をくった僕だけど、なんとか鑑定室の使用許可をもぎ取り、『青いウサギ』が落としたアイテムを鑑定する事にした。
「ふぅ、お姉さん愚痴が長いですよ・・・。」
1人なのをいい事に、ため息とともに、1人言が口をついて出てしまっていた。
鑑定用のモノクルを持って深呼吸し、いざ鑑定!
『フォーチュン・テール』
フォーチュンラビットの尻尾を加工したアクセサリー。着用すると、幸運が舞い込むといわれるお守り。
DEF:0
MDEF:8
素早さ:+3
状態異常に強い耐性がある。
・・・。
狂ってる・・・、狂った性能のアイテムが来た。
身に着けるだけで、素早さ+3って聞いた事もない。
いや、ゲームなら幾らでも見てきた。だけど、この世界のダンジョン産アイテムの情報には、これほどの物はなかったはずだ。
レベルの上がりも、能力値の上がりも渋いのに。こんなアイテムが、これまで出ていたら大騒ぎになっていたはずだ。
「・・・大事に使うからな・・・。」
尻尾に手をやりながら、あの『青いウサギ』に向けて語りかけた。
フォーチュンラビットというらしいけど、僕にとっては『青いウサギ』なんだ。
それでいいと思うんだ。
なめらかで心地良い手触りを、僕はしばらく楽しんだ。
「おっと、さっさと出ないと。」
鑑定室は10分という縛りがある。
まあ、もっとお金を出して予約すれば、時間はかけられるけどね。そんなに沢山、鑑定する物なんて僕は持っていない。
時間さえ超えなければ、何度鑑定しても値段は一緒なので、自分のLvも一応確認しておく。
Lv3
変化はなしっと。
・・・
・・・ん?
・・・・・・んん!?
MPが・・・、おかしい。
僕のMP上限が、増えている・・・。
以前はどうだっただろうか?
一昨日、遥君と来た時は・・・。
能力値の変化にだけ目がいっていて!MPまでは見ていなかった!
でも、Lv3になった時は、全て確認したはずだ。
異常は見られなかった。
なのに、あれからMPが20も上がっている。
魔法を使い続けるとMPが上がるなんて、聞いた事もないし。
Lv1になってから、筋トレなんかで能力値を上げたなんて話も聞かない。
ならば、能力値の上がるアイテムを、僕が口にしたって事だ。
ダンジョンで、僕が口にしてきた物なんて、おにぎり、お茶、水に・・・、ライチだ。
・・・ウサギさん、あれは、ライチじゃなかったんですか?
見た目も、味だってライチでしたよね。
2つ目の、能力値アップアイテム。
能力値がほんの僅かに、恒久的に上がる。食用アイテム。
時価:億単位。1億弱〜10億くらい。
僕は調子が良いと、やらかすんだ・・・。
運が良過ぎると、不安になるんだ。
億単位のお金が、僕の胃の中に・・・。
それも・・・、2度も。
・・・やらかした!!
いや〜♪
やらかす前振りを、やっと回収出来ました。
私は満足です!
美女のお側にいられる幸運と、このやらかし。あなたならどっちが良いですか?




