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6話

 軍資金は底をつき、僕はTシャツにジーンズ、そこに緑色のポンチョを羽織った謎の格好でダンジョンに向かう。

 ナイフは腰のベルトにねじ込んだ。


 うん、広場を挟んで直ぐ目の前なんだけどね。

 何しろ、ダンジョンの前にあるギルドのショップから、今出て来たところなんだから。



 後悔はしていない・・・、たぶん。



 僕も、死にたくてダンジョンに入る訳じゃないからね、防具は大事!

 そう自分に、言い聞かせながら歩いて行く。


 僕の今の防御力はDEF6、MDEF5ってところだ。

 地球産のほとんどの物にはMDEF、すなわち魔法防御力がないのは有名だ。だけどDEF、防御力に関しては普通にある。


 中でもジーンズの防御力1は有名で、スポーツのプロテクターでも持っていない限りは、これが最も有用な防具だろう。



「坊主、1人で入るのか?」


 ダンジョンの入り口で、入り口の左右を固めていた、強面の自衛隊員さんに話しかけられた。


「ええ、まあ、・・・はい。」


「立場上、止める訳にはいかないんだが・・・、気をつけて行けよ。無理をせずに、一匹で行動してる『ゴブリン』を狙え、必ず生きて帰って来るんだぞ、いいな?」


 驚いた事に、この強面の自衛隊員さんは、心配してくれるどころか、親切にアドバイスまでしてくれた。

 軍資金を使い切って、僕は余程思い詰めた顔をしていたのだろう。

 この人のおかげで、ちょっとだけ落ち着けた。


「はい!ありがとうございます!」


 心配を払拭してもらえるように、なるべく明るい声を心掛けてお礼を言った。

 そして僕は、ダンジョンに足を踏み入れる。




 あの人を見た時、前に集めた情報を思い出したんだ。

 世界に鑑定というスキルが出回ってから、1度特集が組まれた。それは、各国の軍の装備を鑑定する特集だった。

 日本の自衛隊の装備は、全部で防御力10と参加国の装備の中では1位だった、そんな記事だ。

 とはいえ、あくまでも元からある装備の中では優秀だというだけだ。ダンジョン産の装備には遠く及ばない。


 そんな装備で、ダンジョンが現れてから5年もの間、この人たちは戦って来たんだ。

 各国の軍隊の装備が10や9の中、僕の今の防御力はDEF6、そう簡単に殺られる訳がない。それに、ダンジョン産装備はDEFが全身に及ぶんだ。

 このポンチョ1枚で、指先までジーンズ5枚分の防御力!これぞダンジョンの神秘。


 ちなみに、モンスターには銃器も有効だけど、Lvがもの凄く上がりにくい。

 これはすでに、各国がその情報の信憑性を保証している。

 おまけに銃器では、階層を重ねるとモンスターが強過ぎて歯が立たないらしい。なので日本では、銃器に関しては従来通り法律で禁止している。

 その代り、刃物に関しては今ではほとんどがフリーだ。日本では毎年ダンジョンが現れ、その度にモンスターが溢れていたので、モンスターと遭遇した時の対策として、法律を緩めざるをえなかった為だ。



 さっき、ダンジョンの入り口で会った自衛隊員さんの、今の防御力はどれ程なのだろうかと、僕は思いを馳せながら、ダンジョンの階段を降りて行く。

防具の会ですかね。

今後の為にも、出しておく必要あるかなっと思って書いてみました。

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