40話
僕らは『宝箱』を見つけた、木箱型のやつだ。
これの罠を、頑張って解除してくれたエミリアに、僕らは開ける権利を預けた。
「よっしゃー!いくぞ!!」
エミリアが勢いよく開けた宝箱からは、何と、全身甲冑が出て来た・・・。
「え?」
「あ?」
「は?」
「ん?」
うん、全く意味がわからない。
明らかに宝箱より大きな物が出て来るって、どゆこと?
僕らが見守るなか、全身甲冑は膝をつく姿勢でそこに佇んでいる。
淡い水色メタリックのゴッツイ鎧だ。
もはや、思考が停止してしまった。
何でもありだなダンジョン。
「・・・とりあえず、持って帰るか・・・。」
「そうだね。」
「そうだな。」
「はい・・・。」
始めに再起動を果たしたのは、ミラだった。
この辺りは、さすがといえよう。
「えーと、僕が持とうか?」
「いや、ソフィアとエミリアに持ってもらおう。幸太は1人でも、この階層は何とかなるんだよな?」
「うん、なるよ。」
「なら、悪いが私たちをダンジョンの外まで守ってくれ、一応私が辺りを警戒しながらフォローする。これが1番安全なはずだ。」
「・・・分かった。」
心情的には、女の子に荷物を持たせて手ぶらで歩くのは心苦しい。だけど、確かに、これが1番安全な選択だと僕にも思えた。
何しろ、僕には【支援魔法】がある。
他の戦利品も、みんなで分散させて持ち運ぶ。
道中特に何もなかった、普通にゴブリンに遭遇して、殲滅させたくらいだ。
でも、1階層の入り口で嫌なものを見た。
「お前役に立たないんだから!荷物くらいもてや!」
「ちゃんと役に立ってるでしょう!あんたたちが弱いだけでしょうが!?」
「あんだとぉこのアマぁ!?」
「こんなパーティー2度と参加するか!」
「おーおー!とっとと出てけ!クソ女!」
何と、ダンジョン内で仲間割れだ。見るに男女の5人組らしく、スタイルの良い女性がハブられている、褐色の肌をしたスタイルの良い女性が!
彼女は僕らと目が会うと、キッと睨みつけてダンジョンを出て行った。
音声がダブっていたし、彼女も翻訳機を使っているみたいだ。
日本語と、もう片方は何語だろうか?
自信はないけど、僕にはエミリアたちと同じドイツ語に聞こえた。
パーティーって組んでも、必ず上手く行くってもんでもないしね。
難しいね。
特に甲冑以外は、残す必要を感じませんので、先に精算を済ませてしまいます。
甲冑だけは、鑑定してから考える事で話がすでについてます。
どうせ、ソフィアとミラが鑑定しますしね。
1番重い甲冑を、ソフィアとエミリアの2人に運んでもらったので、鑑定代くらいは僕がもつ事にした。
そのくらいはしないと、僕が精神的に・・・ね。
ちなみに、鑑定室は5人まで入れる、監視の人は別枠です。
この部屋、実は囲まれてるんですよね。
窃盗や器物破損などバカをやると、問答無用であの世へ送られます、容赦はありません。
己を鑑定しても、スキルが出ていなかったりして、壁を蹴った人の脚が、撃ち抜かれたのはあまりにも有名な話です。
10分しかないので、急いで確認します!
それ以上は払いたくありません。
褐色の肌をしたスタイルの良い女性!
大事ですよね!




