26話
いつの間にか、僕らの周りには、男女問わずクラスメイトたちが集まっていた。
美男と美女が話の中心にいれば、集まって来るのは、しょうがない事かもしれないけど。
その中心に、なんで僕が・・・。
入学したてで、みんな男女問わず多くの人と話したいんだろう。
僕は、クラスの人気者とかになりたいと思った事はない。
いや、1回や2回くらいは考え・・・、あれ?ないね。
そういう所が、凡人たる僕の限界だろう。
それでも、クラスの人気者とかには、なりたいと思えないけどね。
「は〜い。席につけ〜、クラスメイトとの交流は後にしてくれ〜。」
教室の扉を開いて先生が入って来た。
どうやら、ここでお開きのようだ。
僕は、男女を問わず多くの人と話す事が出来た。
元の話題が話題なだけに、ダンジョンに関する話題が多かった。
まあ、ダンジョンが出現してから、ニュースや話題がダンジョン一色だから、仕方のない事かもしれない。
だけど、みんなのダンジョンに対するスタンスを知る事が出来た。
女子には、少し距離を置いておきたいって感じの人も、結構いるみたいだ。
積極的にダンジョンに行ってみたい人、興味はある人、出来れば関わりたくない人、距離を置いておきたい人。この4つが、等分くらいになってた。
男子生徒は、ダンジョンの為に遠くから通ってる人もいるみたい。
積極的にダンジョンに行きたい人、ダンジョンに行きたい人、行ってみたい人、まあ、興味はある人、男子側は100%行く気だ。
だから会話も、ダンジョンって危なくないの?って感じの女子や。
ゲーム感覚で、攻略法を聞きに来る人までいる。
攻略法が分かってたら、誰も苦労しないよね!?
ただ、ステータスやスキルを執拗に尋ねてくる奴には辟易した。
俺も教えるからとか、今日あったばかりの人を信用出来るはずないよね!どうやって本当だって証明するのさ!?
あいつは要注意だ。
まあ、女の子相手ならばいざ知らず、男子相手に重要な情報を漏らすほど、僕の危機管理意識は低くないよね。
でも、本当にクラスメイトとダンジョンに行く事になりそうだ。
死人が出ないといいけど・・・。
「じゃあ最後に、これからダンジョンに行こうって奴もいると思うけど、気乗りしない奴は無理に連れて行くな!そして、絶対に生きて帰れよ!いいな?」
「本日はここまで!」




