2話
ヒロインが日本人ばかりじゃつまらないよね、なので海外の人たちが居る理由を適当に作ってみました。
国連は、謎の穴もしくは入り口から出て来る生物を『モンスター』と呼称、そして入り口を『ダンジョン』と呼称する事を決定した。
ダンジョンは毎年、1月1日の午前0時に現れ、辺りにモンスターを解き放った。
当初こそ対応に苦しんだ各国だったが、例年のように起これば対処の仕方も学んで、被害は限定的なものとなって行った。
そして、色々な事が決められていった。
俗に言う『2年目決議』。
ダンジョンが発生した一年目は、現れた国々は忙しくて国連なんて構ってられないし、現れなかった国はフロンティアだの資源だのと、利権に絡もうと五月蝿くて何も決まらなかった。
ところが、2年目になるとさらに10個のダンジョンが現れ。完全に他国の話だと言っていられなくなり、支援や話し合いがスムーズに進むようになったのだ。
ダンジョンっていう名称もこの時に決まった。
日本に至っては、狭い島国なのに、毎年発生するという異常事態に、年末の恒例行事の殆んどが、日付けの変更または中止を余儀なくされた。
1年目は東京の銀座、2年目は大阪の万博跡地、そして3年目は愛知県の豊田市だった。
豊田市は、あの車のT○YOTAの豊田市だ。
旧T○YOTA本社があった、今は名古屋市にお引越ししたはずだ。
おかげで、1つ目のダンジョンは東京ダンジョン、2つ目のダンジョンは大阪ダンジョン、3つ目は名古屋ダンジョンなんて呼ばれて、地元民にブーイングされている。
地元民は豊田ダンジョンなんて呼んでいる、もちろん僕もだ。
愛知ダンジョンならまだしも、豊田市にあるのに名古屋ダンジョンなんて、僕は絶対に認めない。
ただ、海外の人には名古屋の方が分かりやすいんだよね・・・。
どうせ車で3、40分だからね。
千葉にあるネズミ遊園地も東京って付いてるし、仕方がないのかな。
僕が行く予定なのが、この豊田ダンジョンだ。
時の総理大臣が体調不良を理由に退き、麻生元総理の親族が総理大臣になった、なので、再び麻生総理だ。
誰が指揮を執っても、後々叩かれる事が明白だからって、今時、体調不良を理由に逃げる政治家が居るなんて、呆れ果てた事態だと、社会の小野田先生が言ってた。
だけど、この麻生総理が日本人らしからぬ辣腕を振るい、ダンジョンの無いオランダやドイツからの研究者や軍隊を受け入れ、今の豊田ダンジョンが成り立っている。
豊田市は、何しろT○YOTAのお膝元だ、市の財政が潤っている。なので、街も綺麗で公共の施設も充実してる、その所為で割と近隣では地価も高い。
その豊田市にダンジョンが現れ地価が暴落し、金持ちが我先にと逃げ出した所に、両国の方々を招いた訳だ。
本当に上手い事やったもんだ。
情報は共有、戦力は協力。
日本はリスクを分け合えて嬉しい、相手は知識と経験を積めて嬉しい。まさにwin−winの関係を築いてみせた。
おかげで、僕が今度から行く豊田ダンジョンは、外国の人たちがいっぱいだ。
ちょっと説明長過ぎる?