表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
191/451

190話

 休憩のたびに、幸太がこの後の予定と休憩時間を宣言する。


 これは、配信を意識して、私たちの予定や注意事項を視聴者に聞かせるように、私から幸太へ要請した事だ、その事を覚えていて、幸太は実行してくれているらしい。


 休憩時間には、パーティーの皆んなで集まって、水分補給をしたりオヤツを少し摘んだりしてすごす。


 そんな時でも、幸太の眼から紅い光が消える事はない・・・。

 少し私たちの配信を見た事のある者なら、あの眼が辺りを見渡し、見張る力を持っている事を知っている事だろう。


 ライブでの配信を止めている、この時間ですら幸太には油断など微塵も見られない。


 ダンジョンに入ってからほとんど戦闘はないが、それでも真剣にパーティーの疲労度や水など物資の確認をする、その姿が視聴者にどんな影響を与えるのか、今から楽しみでしょうがない。

 ライブで配信していないからといって、私は撮影を止めた訳ではない。ライブでの配信を見逃した人用に、使える限り休憩中の映像も編集して配信する予定だ!


 特に、今日は戦闘によって立ち止まる事がない。その事によって、普段とは違う疲れが溜まっていないか、その事を幸太は懸念してるようだった。


 実際、後衛の私やアデレードは長距離走り続ける事が普段はないため、足への負担がそうとう溜まって来ていた。その為、足をマッサージしたり、動き出しに歩く時間を設けて、配慮してくれた。

 さすがに、『回復魔法』を試してみるかという幸太の申し出は、アデレードと2人して断った。ダンジョン内で、MPをそんな事に浪費するのは憚られた。





 これ・・・、やばくない?

 僕の立てたスケジュールは、ここまでの工程で1時間近く短縮されてしまっている。


 主な要因は、探索者が今日に限ってやたら僕らの行く先々にいる事だろう。

 常日頃から企画の説明や、探索スケジュールを伝えるようにパーティーから言われていた身としては、完全なるスケジュールの破綻は、リーダーとしての資質を問われる事態だと思うんだ・・・。

 リーダーという立場に未練はこれっぽっちもないけど、パーティーから追い出されるのは、是が非でも避けたい!


 だから僕は、休憩時間を返上するつもりで思考を巡らす。


 コソッとミューズに助言を求める事すら厭わない!だけど、こんな時に限ってミューズは肩の力を抜けとか、当たり前の事しか言わない!

 ミューズ!見捨てないで、助けてよ!?


 いつもと違う所を意識して皆んなに質問し、その返答に合わせて、わずかながら時間の修正に成功するも、まさに悪足搔きという程度だった・・・。


 僕、大丈夫だろうか・・・。

全く見当違いの事を考えてる幸太君でした♪

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
ここで、周りのみんなに、予定していたモンスターとの戦闘が無くて、予定より時間が短くて、配信の予定がズレまくってるって相談出来ないところが、へっぽこwwww
コウタはいつも通りあさっての方向に全力疾走〜
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ