表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
157/451

156話

 妹へのお礼を買いに、エミリアと2人でショッピングモールに来ている。

 ミューズおすすめの、ワイシャツにジーンズという、ちょっと高校生らしくないカジュアルさの服装でやって来た。

 遥君も、大丈夫だと言ってくれたので、大丈夫だと信じたい。


 急に出かける事が決まったので、服装なんて用意してる時間がなかったんだ。


 実際に、エミリアたちが日本語スクールに行ってる、僅かな時間しか準備時間がなかった。

 その時間で、僕が持ってる服の中でマシなコーディネートを、遥君とミューズに見てもらったんだ!




「おお!?コウタの私服姿なんて、初めて見たな!」


「そうだっけ?ああ、大体は学校かダンジョンで会ってたもんね。」


「そうだな!いつも制服か装備だったな。」


 まあ、僕は装備を私服感覚で着てたから。どちらかといえば、いつも私服で会ってる感じだったんだけどね。


「確か、妹さんは中学生なんだよな?」


「そうです、よろしくお願いします。」


「任せとけ!さっきも、日本語スクールでリサーチしてきたからな!」


「日本語スクールには、中学生もいるの?」


「ああ!一緒に日本語の勉強をしているよ。そこは、みんな似たようなレベルだからな!内容もそう大きくは変わらないな。」


 なるほど、年齢は違っても、語学においてはみんな1年生って訳だ。

 不思議な感覚だね。


「どんなアイテムにするかが問題になる訳だが。総じて、ちょっと背伸びした物を欲しがる傾向にあるようだ!」


「エミリアの時はどうだったの?」


「私か?私は姉のお古が沢山あったからなぁ。誕生日くらいは、お古じゃない物が欲しかったな!参考にならないだろ?」


 確かに・・・、それは、参考にしようもない。


「今着ているのもほとんどそうだな、自前で買ったのは・・・、下着くらいか?」


 ・・・何てコメントすればいいの!?

 お姉さん良い趣味だね?とか言えばいいんですか!


『エミリア・・・、ぶっちゃけ過ぎなのです・・・。幸太が反応に困っているのですよ。』


 うん、安定のミューズ、ライドオンしてます。

 遥君に預かってもらう事も、考えたんですけどね・・・。

 むしろ2人に、僕たち2人で大丈夫か心配されました。


「むう、そうなのか?なかなか難しいな。」


「そうだね、普段はダンジョンの話が多いからね。」


『無理せず、それでいいのです!エミリアも張り切りすぎずに、落ち着くのです!』


 え?エミリアも緊張してたの?

 全然気づかなかった・・・。


「ゆっくり、行こうか。」


「了解だ。ああ、参考としては、バック、アクセサリー、ピアスなんかがあったな!だけど、日本の中学生はあまりピアス穴を開けていないらしい。コウタの妹も開けていない場合は、イヤリングになるな。」


「開けたって話は、聞いてないね。」


「そうか、ではピアスはなしだな!そこの店から行こう!」




 バックを見たり、アクセサリーを見たり、次々とお店を回り、小物や服なんかも見たりした。

 やっぱり、エミリアは何を合わせても似合うね。


 ミューズに色んな帽子を被せて、笑い。

 それぞれに、色々なポーズをとってみせるミューズに、ほっこりした。



「お?これにしよう!」


「お客様、こちらの商品、少々お高くなっておりますが・・・、大丈夫でしょうか?」


 ん?ああ、アクセサリーを見てたつもりが、ジュエリーだったのか、結構するね。高校生だもんね、心配して下さったんですね。


「このお店、電子マネーの『yen』って使えますか?」


「はい、もちろんでございます!」


「じゃあお願いします。」


「容れ物をお持ちしますね。直ぐ着けて帰られますか?」


「いえ、妹にお礼として贈りたいので。郵送って出来ます?」


「はい、賜っておりますよ。メッセージカードなどお付けしましょうか?」


「そんな事も出来るんですね・・・。じゃあ、お願いします。」


 さすがに、単価の高い商売はサービスもすごいね!


『奮発したのです!』


「なに?ミューズも欲しかった?」


『ミューズはこの帽子1つで十分なのですよ?』


「後は、お水だね。」


『はい!都築が、ここには色んな硬度のお水が売ってるって言ってました!楽しみなのです♪』


 いつの間に都築さんとそんな会話を?

 もしかして、僕のスマホで連絡してるの?


 ちょっと、通信料を確認しておいた方がいいかもしれないね。


「メッセージカードはどちらになさいますか?手書きがお嫌でしたら、印刷も出来ますので、お気軽にお申し付け下さい。」


「じゃあ、このカードに・・・。」


 カードの下のショーケースに、綺麗な指輪が見えた。


 ・・・贈る?

 何かの記念日でもないのに!?

 でも、欲しがってたし・・・。

 いやいやいやいやいや!


『手を繋ぐよりも、幸太にはハードルが低いのなら。贈ったらどうです?』


 うん!これ買って贈る方がハードル低いね!

 でも、指輪だし!?


『結婚指輪だけが指輪ではないのですよ?』


 確かに。

 いや、でも・・・。


『ソフィアやアデレードに渡した指輪よりも、よっぽど安いのです。』


 それもそうか。

 あれ?なんか違うような?


『ミラの指輪も5000万しましたよ?エミリアだけ、持ってないのです。』


 うん、あれは情報料で買ったよね。

 うん?

 買った方がいいのか?


 でも・・・


『防御力なんて、なくてもいいのですよ?』


 そうか、そんなもんか。



「すみません。」


「はい。」


「これも貰えますか?」


「え?は、はい。」


「サイズって、調整出来ます?」


「もちろんです!!お任せください!」


「エミリア〜。」


 うん、エミリアにとっても喜ばれた。


 だけど、良く考えるとミューズに誘導されてたよね?

 やっぱり、いきなり指輪を渡すのはおかしいと思うんだ!!




 だけど、後悔していない僕がいる。


『ぉぉぉぉおおぉぉぉぉ!?マッタリ!マッタリ感がすごいのです!!信じられない硬度のお水なのですよ!?』


 ミューズは、超硬度なお水にご満悦だ。


『ふぅ!!たまにはいいのです!だけど、これっぽっちで500円は高いのです!!サントリーを見習ってほしいのです!』


 うん、僕もそう思う。

 暖かくなってきたし、しばらくは、そうめんで食い繋ぐかなぁ〜。

ミューズのアシストですね!ちょっと無理があったかも?

気にしちゃいけない!!


贈られた妹さんは、喜ぶよりビビるかも!?

まだ、考えてません!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
内実が伴わないのに宣伝戦略ばかり大々的にかまして、日本の伝統ある酒蔵を幾つも潰して来たと言われるサントリーは大嫌い
メーカー不詳の水を貶してサントリーを誉めているだけだから一応大丈夫なのかな? ここで逆にサントリーも見習えだったら完全にアウトだったんだろうけれど 硬水をまったりと表現するのかあ まさに異種族って感じ…
ミューズは三鳥推しww
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ