154話
時系列を戻します。
情報を売り渡した後になります。
あ〜、緊張した〜。
緊張のし過ぎで、微動だに出来なかったよ。
サッサとお暇したくて、札束を買い物用のビニール袋に突っ込んできちゃったよ・・・。
さすがにこれは、失礼だったかなぁ?
どうしよう、後でミラに怒られるかも・・・。
でも!予定以上にいっぱいもらえたし!ミラも、情状酌量の余地は認めてくれるかもしれない!
サッサとギルドに行って『yen』に変えよう。
ああ、『MPリング』がもう買えるね、売れる前に買って帰ろう。
・・・。
このアイディアは、イケてるのか?アホなのか?
これを、配信したら・・・。今のフィッシャー大使の、手助けになるんじゃないか?
配信上は僕らだけだけど、日本の探索者と上手くやれてますよって、本国へのアピールになるはずだ。
敵は、東京の大使。
後は、本国の印象が勝敗を決するんじゃないだろうか?
だって、最終決定権は国の議会にあるんだから・・・。
「ミラ、これからギルドに行くんだけど。『MPリング』を買って帰る。これを配信しない?」
正直、僕では決めかねる。
だって、分かんないんだよ!?
「@/&¥-)☆!!?」
「良い装備が買えたぜーって、バカな動画にしかならないかもしれない。でも、そこから、ダンジョン大使館との良好な繋がりが、分かる人には分かるんじゃないかなぁ。どうだろう?みんなはどう思う?」
ミラの奇声は、さすがの餃子型翻訳機でも翻訳出来なかった。
これも、エミリアに返しておかなければいけない。
みんなが困惑する中、ソフィアが同意してくれた。
「タイミング的にも、時間的にも、フィッシャー大使に良い援護になると思います!私は賛成です!」
「それなら反対する必要はないね、僕も賛成するよ。」
遥君の賛成後、みんなの同意が得られた。
「・・・みんな・・・、ありがとう!」
ミラが、涙目でみんなに感謝していた。
・・・おかしい、太っ腹なフィッシャー大使に媚びを売るのは、そんなにおかしな事ではないはずだ。なのに、なぜミラに感謝されるんだ?
それほど、親の職業に影響がでるのか?
本当に、分からない事だらけだ。
この世は複雑過ぎる・・・。
この後に撮った映像は、高額アイテムを買って喜ぶ僕らと、ドイツが情報を高額で買ってくれたっていう、頭の悪い物になっていた。
だけど、この映像にミラは満足そうだった。
フィッシャー大使の記者会見を終え。数日後、ドイツは東京に在駐する大使を、替える事を決定した。
出しといてなんですが!
大使って、複数いるもんなんですかね!?
普通、一国に1人ではないのでしょうか?
調べても、よく分からなかったので!とりあえず、これでお願いします!!
東京都の港区に、大使館は実在します。