14話
僕は、ナイフの刃を持って彼女に差し出す。
「どうぞ。」
「いえ、あなたが倒したのだから、これはあなたの物です。2人とも良いわよね?」
「私はそれで良いと思うよ。後はエミリア次第かな?」
「ああ・・・、あたしのラーメン代が・・・。」
モデルさんが残念な人だ、美人だしスタイルも悪くないのに。
ガッカリしてる姿に、僕は罪悪感を覚える。
このモデルさんは、エミリアさんっていうのか、覚えておこう。ラーメン大好きエミリアさんだ。
僕が困っていると、ソフィアさんが今一度、持っていっていいと言ってくれた。
正直ちょっと嬉しい。
「では、今回は僕が頂きますね。」
「はい。そのかわりって言ってはなんなんですけど〜、少し教えてもらえません?」
「・・・いいですけど・・・、僕なんかで参考になるか分かりませんよ?」
ソフィアさん、意外とちゃっかりしてるな。
美人と超美人、男なら誰もがお知り合いになりたい相手だ、断る理由なんてある訳がない。理由があっても放り棄てる所存だ、僕も男の子だからね!
ただ・・・。
「ただ・・・、一度、外に出ようと思っているので、午後からでも構いませんか?」
ラーメンさん・・・じゃなかった、エミリアさんを見てたらお腹が空いて来たんだよね。
だって、ラーメンラーメンって、ずっと言ってるんだもん。ちなみに、今も会話に参加せずにラーメンって言ってる・・・。
若干怖い。
「そうお時間を取らせませんので、戻りながらでも構いません。」
しまった!
僕の視線に気づいたのだろう、ソフィアさんに気を遣わせてしまった。
何しろ、僕たちはラーメンラーメンって五月蝿い、エミリアさんを見ながら話してたからね、当然気づくよね!
僕もラーメンさんに気を遣ってるんだから、そこは気づいてほしい所でもあるけどね・・・。
なので、ギルドに向かって歩きながらのQ&Aだ。