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129話

「そうだ、生配信のテスター、決まったぞ。今週の土曜日、午後3時からギルドで説明会がある。」


 カフェテリアで、みんなでお昼ご飯を食べていたら、ミラがなんの脈絡もなく言い始めた。

 僕は、日替わり定食のシャケを、吹き出すところだった。

 遥君なんか、口に運びかけたカレーが机に落ちてた。


 なんて唐突な話し出し・・・。



 同じテーブルにいた、知り合いの方が騒がしかった。

 アデレード先輩の友達や、僕らのクラスメイトたちだ。彼らはこの情報に飛びつき大はしゃぎしていた。


 それに対して僕らは、挑戦の時が、また一歩近づいた事に、緊張感が増し、口数が減った。


「出来ればみんな出て欲しいが、各自用事もあるだろう。出られない者は言ってくれ、後で概要を伝える。」


「あっ、僕「幸太は強制な!どうせ、ダンジョンに用事があるとでも言う気だろう?」


 なぜ分かった?

 頑張ってボケようと思ったのに。


「今のところ、全員参加で良いか?何かあれば連絡をくれ。午前中はダンジョンを流して、どっかでお昼を食べて、ギルドに向かっても良いしな。幸太も、それなら文句ないだろ?」


「うん、了解。」


 出来れば、ラーメン屋以外の所がいいけど。

 それを言うと、エミリアと論争になるから、今は言わないでおこう。

 カフェテリアでも、毎日ラーメン食べてるからね!?


 僕も、定食ばっかり食べてるから、人の事は言えないけどね。


「やっと来たね。幸太も、髪のセットの仕方に慣れてきたみたいだし、良い頃合いだね。」


『はい!それ毎日ミューズがやってます!』


 うん、実はそうなんだ。


「最初は、自分でやろうと思ったんだけどね?ミューズが楽しそうに、毎日せっせとやってるのを見てると、手を出しちゃいけない気がするんだ。」


「・・・それ、配信しよう!」


 遥君!?

 君は主旨をどこに置いて来たんだ!?

 いや、隠れみのにするんだから、いいのか?


「オマケ・・・、いや、でも・・・、週の間に挟むには良いかもしれないな。」


 ミラも、ガチで考えてるし!


「一定数ミューズのファンがいるのは間違いありません、私もいけると思います。」


 ソフィア、お前もか!?



「後は、本番までに、何処まで行けるかよね。」


 アデレード先輩が、話を戻してくれて、ピリッとみんなに真剣味が戻った。


「各自やれる日は、気合を入れて潜ってくれ。ただし、怪我には気をつけてな?テスターの告知は私の方で考えておく。遥、後で相談に乗ってくれ。」


「分かった。」



 とりあえず、学校の生徒に対する告知は、成功したみたいだった。

 みんなの集まるカフェテリアで情報を流し、それを各クラスに運んでもらう。なんとも、ミラらしい見事な手腕だった。

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