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テレフォン〜君に会いたい〜  作者: 宇目 観月(うめ みづき)
3/7

格差

あれから、もう二年の月日が経つ。


僕らは今二十七歳。


親思いの彼女は、両親の勧めに従って

既に他の男と結婚してるかも知れない。



あの後、アオイは僕に何度も電話して

来た。でも、僕は電話に出なかった。

LINEもメールも既読にせず破棄した。


僕は直ぐに大阪に引っ越して携帯番号

もアカウントも変えた。


彼女のことはキッパリ諦めようと思っ

たからだ。


両親の反対を押し切って結婚しても、

幸せになれる訳がない。


アオイの幸せのためには、僕が身を引

くべきだと思った。



大体、僕と彼女の家柄には格差があり

過ぎた。アオイがお嬢様育ちだったの

に対し、僕は母子家庭で、幼い頃から

借家住まい。


母親と貧しい暮らしをして来た僕は、

毎日ご飯が食べられるだけで幸せだと

思ってた。


家を買うとか家族計画とか、具体的な

将来の展望なんて、考えたこともなか

った。


何の才能もキャリアもない僕は、真面

目に一生懸命仕事をしていれば、人生

何とかなると思ってた。


たぶんアオイの両親は、そんな漠然と

した僕の生き方に、不安を感じたのだ

ろう…。

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