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遭難から始まる国造り 魔法が使えるのは私たちだけ? 遭難して言葉も通じないけど何とかなりそう 120話保証  作者: ぐわじん
3章 ニバン王国紛争

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03-20 停戦

 ケン達は王都にたどり着き大歓声で迎えられた。全面降伏しどうにもならない状況をひっくり返したのである。兵力差三十三倍の敵と戦い被害なく完勝、物語の主人公と言えるほどの活躍であり、今後伝説として語られるのは間違いないほどの成果であった。


 ケン達と前国王の王妃、ニバン国の文官、五か国連合の指揮官で停戦条件を詰めていく。そもそも王妃は全面降伏しておりニバン国の軍が命令違反を犯して戦うという事は本来あってはならない、約束を守っていないことになるからだ。実際に条約違反を犯していることは事実なので覆すことは難しいと考えていた。

 イーチバンはニバンに協力しているだけなので五か国を相手に何も求めておらず、ニバンから後日お礼や支援が届けば問題ない。

 五か国連合はイーチバンに攻め込もうとしていたが宣戦布告などはしておらず、否定をすればその根拠は無いことになる。逆に五か国相手に戦争を吹っ掛けたとも捉えられかねない。


 ケンは正規軍ではなく勝手に戦った義勇兵のような存在である。五か国から見たら犯罪者が正規軍を襲ったと決めつけてケンを指名手配することもあり得るが、誰もそのような判断はしなかった。

 ケンを恐れ、ケンが自国に攻め入るような事は避けたかったためだ。今回ケンが戦わなければニバン側に勝利は無く、五か国連合はケンに負けたといってもおかしくなかった。

 五か国連合はケンがニバン国の出身ではないと聞いて勧誘合戦が始まるが、ケンはいまさらニバン国を敵に回すつもりも無いのでどれもお断りすることにした。ニバン側もケンが居なければ敗戦国として過ごすことになるのは間違いなく、ケンを最大限もてなして味方に引き入れたかった。


「新たに国王になっていただけないでしょうか? それと娘との婚姻をお願いしたく」

 ケンは王妃から王女との結婚を提案された。既に国が無くなっており、ケンを取り込む必要があった。


「ちょっと考えさせて。でも婿養子? になるとサンフラワーの姓が消えちゃうんだよなあ」


「いえ、既に国は滅んでいます。なので新たにサンフラワー様として国を興して、ニバン国をそのまま統治していただきたく。

 名前はそのままでも構いません、最優先なのはニバンの民です。このままこの国に留まっていただけないでしょうか」


 国を持つのは長年の夢でもあったケンはアリスとリルとも相談し、その話を受けることにした。王女はまだ王都に帰ってきていないが籍だけ先に入れることにした。

 国王となった最初の仕事は終戦条件の合意であった。最終的にケンが新たなニバン国の国王となり、五か国連合は王妃と結んだ条約を破棄した。


 終戦条件は今回の戦争に関わらず奴隷として連れ去れた国民を全て返還すること、今後五年間ニバン国に攻め込まないこと、各国は五年間二十kgの金またはそれに相当する品物を毎年納品すること、侵略を謝罪すること、略奪した資産は返還すること。とはいえ被害品や額を算出するのは不可能なため、投降した兵士の装備や所持していた財産、軍事物資の所有権が全てニバン側に譲渡されることと賠償金を以って返還とみなすことになった。

 またニバン側からも各国に五年間攻め込まないこと、ニバン国にいる五か国の奴隷は全て各国に返すこととした。ニバン側の国民は自分たちが奴隷になる寸前であったため、素直に国王の指示に従った。

 五カ国側も兵士が無事に帰れること、今までニバン国側に捉えられていた奴隷を開放するという条件であり、戦勝国側からも同等の条件での奴隷を開放するという申し出であるため、自国への説明がしやすい内容であった。


 各国の代表者はこの条件を受け入れた。誰もケンに攻め込まれたくはなく、自国の首脳陣を絶対に説得するつもりであった。ケンは治癒魔法が使え、大量の水を生み出せる(補給が容易になる、行軍が容易になる)、石や土を使った土木作業も出来て、火炎放射のような火を出して砦なども燃やすことが出来る。

 今回の戦いで自国に戻った兵士は家族や知り合いに話すであろう。それを聞いた者は絶対にニバン国と戦おうとは考えないはずだ。もうニバンに対して戦争を仕掛けるのは難しくなるので、五年間の平和税と考えれば金を支払うことに躊躇(ためら)いは無かった。


 ヒダリオーク、レフート、オオキナウエーノは、ケン及びニバン国軍に送られて、レフート国境まで送られた。送って行くついでに道中の道を整備しながら進んだため、馬車や荷車による補給がしやすなり、今後の国内の流通が捗ることが見込まれた。そしてそれを見て実際に歩いた兵士達はケンの凄さを痛感して、絶対に戦うような事はしないと心に決めていた。


「はい、治療完了」


「ありがとうございます」

 移動中に怪我をした敵国の兵士に対し、国王となったケンが治癒魔法を唱えて治してあげる、国王というのは雲の上の存在であり、一国民に親切に対応するなんてことは考えられなかった。

 戦闘時は恐怖の対象だったが、命を助けてもらった兵や長年奴隷としてニバン国に居た者はケン達に恩義を感じており、また気さくな態度に好感度が上がっていった。最後ケン達と別れる際には泣き出す者も多く、とても戦争をした相手とは思えないような光景であった。


 ライトおよびウエライトの兵達はニバン及びイーチバンの兵によって送られて行った。ケンの目が届かなかったため、ニバンの住民や兵士からは石や生ごみを投げられたり、暴力をふるわれたり、散々な状況で国境まで連れていかれた。ライトおよびウエライトの兵の中には、ニバン国に対する恨みを持つ者も出ていた。ただケンが恐ろしかったので仕返しはしなかったが、心の中に秘めた思いはより一層強くなっていた。


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 ケンは王都に戻る際には往路とは別の道を使って道路整備をしながら帰っていった。途中に破壊された村や街があればその修復も行った。街を囲っている壁の修復が一瞬で行われる様を見て誰もが驚愕する。

 怪我人が居ればアリス(新王妃)がついでに治していく。新しい王様と王妃が辺鄙な村に来て親切にしてくれる、好感度はうなぎのぼりであった。そして王都に帰ったケンは王女と結婚式を執り行い国を挙げて祝福されることになる。

 なお王女とリルは正妃ではなく、側室という立場となるが、政治的な権限はある程度有している。

戦争は一旦終わりだね。またしばらくすると出て来ると思う。

奴隷すべては返されない、現実的には無理だろうな。まあ大半返ってくればいいだろう。


五カ国の指揮官は、交渉の裁量も任されている。

自国に戻ってから自国の偉い人、王様や宰相、大臣などに後から許可を得る必要がある。


今、第一話から数えて丁度五年と数日くらいです。まだ21歳だね。


三章終わったし、評価ブックマークしてくれると嬉しい。

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