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遭難から始まる国造り 魔法が使えるのは私たちだけ? 遭難して言葉も通じないけど何とかなりそう 120話保証  作者: ぐわじん
3章 ニバン王国紛争

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03-15 五か国連合3

 遠くに配置されている兵からは視界が通らないため何が起きているか不明であった。ただ一部の兵が戦い始めたのは理解出来たため離れている兵は隊形を整えて備えていた。


「何が起きてるんだ?」


「分からない、全然見えない」


「ぶごぉ!」「うあぁ」「投石だあ」

 ほぼ大半の視界がゴーレム側に向いている中、別方向からバスケットボール以上の大きさの石の塊が飛んできた。飛んできた石は四つであったが数人が巻き込まれて死傷していた。


「どこからだ? あっちか」


「見えた。投石機だ!」


「騎兵は突撃! 急げ! 二射目を打たせるな!」


「いつの間に? あんな場所まで投石機を接近することが出来たんだ。見張りは何をやってるんだ」

 数十騎の騎兵が投石機に向かって走り出す。


「あれ? 兵士が居ないぞ?」

 騎兵からは投石器の(そば)に敵兵が見えなかった。


「逃げたか? あっ敵だ! 騎兵が居た! 追うぞ」

 投石器から離れていく一騎の騎兵が見えた。


「うぉげあ」「あげぇ」「ヒヒーン」

 追っての騎兵は投石機に近づくと地面に吸い込まれていった。投石の前には横百m、幅十m、深さ十mの穴が開いた。表面を薄い土の板でカモフラージュされており、そこを馬が踏み抜いたため一斉に穴に落ちて行った。


「おい、味方の騎兵はどこに行った?」


「分からん一斉に消えたぞ、こんなのあり得ない」


「もう無理だ。俺は逃げるぞ」


「おい待て! 敵前逃亡は死刑だぞ」


「むりー」「死にたくない」「帰るー」

 一部の兵は持ち場を離れて逃げ出した。逃げ出した方向が誰もいない場所であれば良かったのだが…。


「敵襲! ウエライトの兵だ!」


「なんだと! 殺せ!」

 ライト兵が居る方向に逃げたウエライトの兵達は、攻めてきたと勘違いされて攻撃を受ける。逃げた兵も死にたくないため応戦する。


「裏切りだ! ウエライトが裏切ったぞ」

 ライトの兵達も恐怖で思考が固まっていた。わかりやすい敵、何とかなりそうな敵に反応して反撃が行われる。逃げてきた兵を押し返した後、ライトはウエライトの陣に向かって攻め始めた。


「ライトが裏切ったぞ、殺せ!」


「化け物が攻めてきているのに、頭おかしいんじゃないのか」

 ウエライト側も応戦しはじめて双方の被害が拡大していく。


「戦象隊を出せ! 蹴散らせ!」

 まだ寝ぼけている象を無理やり起こしてウエライトに突っ込ませる。不機嫌な象は好戦的になり、ウエライトの兵を踏みつぶしていく。ウエライト側も槍衾で迎え撃つが、対人用の槍などほとんど効果はなく、どんどんと減らされていく。ただ視界が悪いため、自ら防護柵に突っ込んで自滅する象もいた。


「落ち着け! 停戦しろ! お互いに戦うのをやめろ!」

 オオキナウエーノ、ヒダリオークの指揮官が間に入って戦闘を中止させる。ゴーレムは刺激物をまき散らしただけで、そのまま陣を抜けて去っていった。誰もゴーレムに関わりたくなかったため、去っていくならとそのまま見過ごすことにした。


 明け方になり被害状況が明らかになっていく。無人の投石機に向かった騎兵三十騎、投石で三人、同士討ちで六百人が死亡、負傷者はその倍となった。ほとんど自滅に近い形での戦死が多く、混乱の度合いが高いことが伺えた。本日中にオーモリに到着予定であるため、塀のある街で一息きつきたいと考えていた。


 オーモリに続く道を五か国連合軍はぞろぞろと突き進む。先行して道中の安全を確認する騎兵がオーモリに着く。特に問題もなく到着出来た先遣隊は半分を本隊に戻し、残りは街の代表者に受け入れの準備をするように指示を出した後、宿屋で休息を取り久しぶりに心から安心することが出来た。


 本隊とオーモリの間では偵察隊が出て周囲を警戒している。今のところ問題は出ていないが、街に着くまでは安心出来なかった。南北を森に挟まれた街道を伏兵に警戒しながら進む、偵察隊は少し森の中に入った状態で警戒しながら進んでいた。

 あと千五百mも進めば森を抜けれる、更に五km進めばオーモリである。早く森を抜けたいと思っていたとき、森の中の偵察隊は異常に気が付く。急いでその違和感があるところに走ってむかうと、尖った氷の柱で構成された壁が北側と東側に数百mは続いていた。高さは一.五mはあり、このまま登った場合間違いなく怪我をするだろう。また周囲の木が根元から無くなっていた、最近抜かれたと思われる木の数は百を超えていた。


「なんだよこれ」

 氷を剣や槍で突いた結果、固い物体であることは分かる。しかし氷を見たことがないため、何かがわからない。氷の先の森を覗くが人が居る気配はしない。万が一攻められた場合北側には逃げらないため、急いで本隊に報告する。


 本隊に戻ると南側でも同様の物体が存在している報告を受けていた。南北には避難できない道を通ることになる。このまま進んだ場合、攻撃されると前に進むか後ろに下がるかの二択で、しかも人工物をこんな場所に作るということは待ち伏せの可能性が高い。木が抜かれているのも非常に怪しい、今後の方針を五か国で詰めることになった。

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