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遭難から始まる国造り 魔法が使えるのは私たちだけ? 遭難して言葉も通じないけど何とかなりそう 120話保証  作者: ぐわじん
3章 ニバン王国紛争

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03-01 戦争

 約三か月ほど前、レフートとオオキナウエーノの両軍がニバン国境付近で対峙した。以前からレフートとオオキナウエーノは頻繁に争っている。両国の間には険しい山があるため、ニバン国境付近の平地かニバン国境とは反対側のヒダリオーク国の国境付近で争う事が多かった。

 最初は互いの兵力は千程度だったが、援軍がどんどんと集まり三万程度の規模に膨れ上がった。ここで大きく負けると一気に形勢が悪くなるのは容易に想像出来る。それを危惧しているのか互いに陣を張ったまま動かない。経費も多くかかっているだろうから、何かしらの成果も得たいはずだが無為に時間だけが過ぎている。


 ニバン王国にはそれぞれの国の使者から、援軍要請および相手側の国に援軍を出さないで欲しいという依頼が来ていた。どちらの国からも援軍を出さなければ今回の戦で得た利益を分配すると申し入れがあった。今までもどちらにも協力をしておらず、今回も参戦しない方針であった。

 ニバン王国側も万が一に備えて、国境に近いヒーダリ砦に五万程の兵力を待機させた。負けた側の兵士が野盗になって侵入したり、ニバン王国側に侵入してくる可能性を考慮したためだ。近隣の砦や村から兵力をかき集めたため、抜いた欠員を補うために首都や南側の地域から兵士を移動させた。


 そのような中、ライト王国とウエライト王国が攻め込んで来た。ニバン王国側も両国に潜ませていた密偵から前兆を読み取っており、事前に境付近の住民を後方の街に撤退させ、大きめの城塞都市ミギーナに周辺の兵力を集中させた。イーチバン共和国への援軍依頼も直ちに行われており、通常であれば五月雨式に到着するはずである。

 ニバン国内でも徴兵や傭兵の募集も行い、ある程度まとまったら直ぐに北上させて、現地の部隊に編入させていく。このような事は三年に一度は行われているため、ノウハウもあり、スムーズに編成されていく。


 ライト王国およびウエライト王国は二国の国境沿いに侵攻し、ニバン王国に入った時点で直ぐに合流を果たした。それぞれ五万、合計十万の軍勢が小さな村や街を占領していく。撤退が間に合わなかった村や街では戦闘は起こらず降伏していた。戦っても勝ち目がなく被害が出るだけである。住民を徴用して荷物の運搬要員とし、食料を略奪しながら進軍していく。

 ニバン王国の中心部には向かわず、ライト王国の国境沿いに進軍し、少し離れた城塞都市ミギーナは無視された。そこには五万を超える兵士と三万の住民が居たが相手は兵力を分散しないため、攻め込むことも出来ず遊兵となっていた。この先補給線が長くなってくればそこを突くか、この後南からくる援軍と挟み撃ちにする可能性を信じて現状は待機するしかなかった。


 ニバン王国王宮では迎え撃つための準備を行っていた。王都周辺には九万を超える迎撃用の兵士が終結し、対抗出来る見込みが出来たため、進軍命令を出そうとしたその直前に連絡兵が入ってきた。


「レフートとオオキナウエーノ、ヒダリオークの軍勢が攻め込んで来ました。合計十五万です」


「馬鹿な! 何で犬猿の両国が一緒になって攻めてくるんだ」


「ヒダリオークの軍が攻め入るってどういう事だ! 国境なんて接してないぞ」


「間違いじゃないのか? いやレフートまたはオオキナウエーノを経由してきたならあり得る」

 一瞬混乱するが直ぐに立て直し対策を協議しなおす。しかしながら、有効な手立てが思いつかない、明らかに相手の兵力が多すぎるためだ。ニバン王国は人口千万、兵力三十五万の大国ではあるが、十万は各街や村の守備兵であり戦争に投入出来る兵力は二十五万である。

 既に西北に五万、東北に五万、王都と東北の間に五万(徴兵や傭兵含む)、王都に九万(徴兵や傭兵含む)、あとは複数の砦に分散配置されている。イーチバン共和国からの援軍は現時点で五千、今後二万は期待できる。


「戦える者は総動員するしかない。敵に近い村や街は全て放棄。戦える者を徴兵し、それ以外は王都に。ヒーダリ砦は敵の補給線を叩くことを最優先。その他砦は籠城して時間を稼ぐ。

 まずはライトとウエライトに兵をぶつける。王都の兵と先行している兵を合流させた後に戦い、その背後をミギーナから出た兵で挟撃する。その後は残存の兵力とイーチバンの援軍と南側で徴収した兵を北西に移動して戦う」

 状況は常に変化するので基本方針をつくり、あとは状況に合わせて変えていくしかない。


 数日後、先行していた王都と東北の間にいた五万の兵は王都からの援軍が合流する前にライトおよびウエライトの軍によって壊滅させられてしまった。

 当初ニバンの援軍は敵の偵察を発見し後を追いかけたところ、一万の兵士が川沿いに駐留していることを発見した。少しでも相手の兵士を減らそうとその場に急行したが、急いだことで兵士の疲労度が高くなってしまった。移動中隊列が長く乱れているところを伏兵に攻撃されたため、陣形も整っておらず全体に指揮命令が行き届かないこともあって壊滅してしまった。


 一方レフートとオオキナウエーノ、ヒダリオークの軍は南下せず東に進軍し、ウエライト国境付近に居たウエライトの補給部隊から食料や薬、武器などの支援を受けてさらに東に進軍していく。


  :

  :


「どうなっているんだ! ウエライトから支援を受けて更に東に進軍だと!?」

 ニバン王国の王宮内作戦会議室では、報告内容から五か国連合による進行作戦の可能性について話合われていた。五か国の自国に残る兵力も合算すると六十万を超えており、イーチバンとニバンの兵力を合わせても四十万であるため、単純な計算式に当てはめた場合相当不利な状況である。


 ヒダリオークは、今回同盟を組んだ国以外には国境を接していない。レフートも、今回同盟を組んだ国とニバン以外には国境を接していない。そのため大部隊による侵攻可能となった。


 オオキナウエーノとウエライトはウエウエ国と国境を接しているが、この戦争を行う前にそれぞれ不可侵条約を結んでいる。ウエウエ国も別の国と戦争中であるため侵攻する可能性は極めて低い。


 ライトも自国の北にあるオクライト国と不可侵条約を結んでおり、オクライトは別の国と戦争中であった。


 ニバン王国は国境を接している国以外にはほとんど交流が無いため国際情勢を読めていなかった。この大陸の中央では覇権争いが激化しており、様々な国が自身の利益を最大化するための方策を巡らしていた。その危機感が五か国連合結成の要因となっていた。

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