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遭難から始まる国造り 魔法が使えるのは私たちだけ? 遭難して言葉も通じないけど何とかなりそう 120話保証  作者: ぐわじん
1章 王都編

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01-05 第六砦の戦い

 ゴブリンが大量発生している森と王都の中間には第七砦よりも数倍大きい第六砦が存在していた。森と王都の間は平野で街道が整備されており、街道の横は草原または農地が広がっている。


 騎兵は森から出てきたゴブリン達にわざと発見させ、あえて追いつかれるくらいの速度で進みながらゴブリンを目的の場所に誘導していく。進んだ先には複数の大きな箱のようなものがあり、その箱の間を騎兵はすり抜けていった。

 箱は自走車輪が付いたゴーレムの一種で装甲車と呼ばれていた。四方を木と鉄板で囲い、小さな穴から連弩、槍を使って攻撃することが可能になっている。ゆっくりと砦に向かって進みながらゴブリン達を砦へと誘導していく。


 ゴブリンが装甲車に群がっているところに十匹のデカサイ騎兵隊に突撃され、多数のゴブリンが潰され、吹き飛び、混乱が広がっている。しかし体勢を崩すデカサイ、ゴブリンを多数を踏みつけ結果足場が悪くなった。腹に何本もの剣や槍がささり、騎乗している兵士とも殺されていく。ゴブリンがあまり集中しすぎていない場所に進路を変えて、最終的には七匹のデカサイが砦の前に戻った。

 装甲車は道をゆっくりと砦側に向かって進むが、一台の装甲車が複数のゴブリンの死体を巻き込み、移動が出来なくなっていた。止まってしまった装甲車はゴブリン達によって横転させられ、小さな穴に向けて槍を乱雑に何度も差し込まれ、装甲車から逃げ出そうとして出てきた兵士も滅多刺しにされ、その場で息絶えた。


 ゴブリンナイトが装甲車の車輪に向けて死体を投げ込むよう指示を出し、全ての装甲車において移動が出来なくなった。同様に横転させられ、中の兵士が殺されていく。その場所でゴブリン達の移動が一旦止まった、砦を警戒しており、ゴブリンナイトらは砦の方に向かわないように指示を出し、進行方向を南側(王都は西、森は東)に向けて移動しようとしていた。


「まずいですね」

「ああ、重装歩兵を前に出し、砦まで引っ張ってこい」

 城壁の上で戦場を見渡していた第二騎士団の参謀と副団長が次の手を打つ。代わりに前線に出てきたのは全身ラメラアーマーに包まれた重装歩兵の騎士団。横五百十二列、縦四列で道に沿って森側に進んでいく。またその百m後ろを同数、同一陣形の重装歩兵が同様に進んでいく。


 重装歩兵は片手に槍、片手に盾を持ってゆっくりと進み、ゴブリンナイトの指示に従わずに突っ込んできた数十体のゴブリンの群れを危なげなく確実に倒していく。ゴブリンが攻撃しても鎧や盾にあたり致命的な怪我にはならなかった。

 砦から大分離れたところまで進むと、先ほど南下していたゴブリン、森から出てきたゴブリン含めて重装歩兵に向かって歩き始める。重装歩兵との距離が五十mくらいになったところで、ゴブリン側から投石が開始される。鎧や盾に当たり即致命傷とはならないが、石が降り注ぐ音や、体に感じる衝撃が兵士の心に負荷を与える。


 重装歩兵の槍がもう少しで届くくらいの距離になると、今度は重装歩兵側から魔法攻撃が行われる。


「大風切り」「風切り」「針」「火の矢」「氷の矢」

 風切り系の魔法を受けた敵は、当たった場所で切断される。一度に数匹の首が飛んだり、上半身が切断された。そんな状況でも後列から走りこんできたゴブリン達が怯むことなく襲い掛かる。

 兵士達は正面のゴブリンに槍を刺すが、さらに後ろから突進してきたゴブリンによって死体は槍の奥深くまで刺さって抜け無くなる。二体も刺さると槍の操作が緩慢になった。

 重くなった槍が並ぶとそこに付け入る隙が出来た。三匹のゴブリンがその死体や槍を足場にして槍の上を無理矢理近づき、正面の一人の兵士に飛び掛かった。


「風切り」

 飛んできた三匹のゴブリンの体や腕を切断したが、迫ってくるゴブリンを防ごうと思った味方の槍も切断してしまった。


「ふざけんな! こんな状況で風切りなんて使うな!」

「すまん!」


「溝」「穴」「壁」「溝」「壁」…

 本格的に近づかれる前に各々が魔法を唱える。重装歩兵の目前に先端が尖った柱何本も生えた壁や、地面に穴や溝が出来て簡単には近寄れないような状態になった。


 隊列の横にも壁を作るものの、隙間に割り込んで肉薄してくる。装備の違いでいきなり致命傷を与える事は出来ない。そもそも精鋭が横に配置されるためしばらくは耐えしのいだ。

 馬にも全身鎧を装備した騎兵が重装歩兵の側面に群がるゴブリンを排除しようとする。あまりにも集中しすぎており突進が途中で止まり、先頭の数頭がゴブリンの群れの中に沈んでいく。残りの騎馬は密集地を避け、一番端にいるゴブリンを狙い、数を減らすことを優先し砦側に引き返した。


 ゴブリン達は数に物をいわせて、重装歩兵の側面から後ろに回り込み攻撃を開始した。後ろ二列を砦方向に向けて、その場で向かってくるゴブリンと対峙し続ける。ある程度ゴブリンが後ろに回り込んだところで、百mほど後ろに待機していた重装歩兵が前に進んでく。先行した重装歩兵と後発の重装歩兵の間に挟まれたゴブリンは物凄い速度でせん滅される。

 デカサイ騎兵または全身鎧の騎兵による突撃も定期的に行われているが、一番端側をなぞる様に突進する事しかできず、重装歩兵の援護という目的は達成出来ていなかった。


 ゴブリン達は死体を重装歩兵の隊列に投げ込み続けており、足場が悪くなり体勢を崩し、隊列が維持するのが難しくなってきた。


「左右に展開。間隔広げー」

 後発の重装歩兵が南側と北側に移動し、数列ごと人が通れるほどの間隔が出来た。


「後退。最後尾の列から。迅速に後退せよ」

 一番正面で戦っていた重装歩兵の四列目が、砦側に向かって後退を開始する。それぞれが急ぎバラバラと後詰めの後ろに向かって行くが、一番外側に壁を多数作成し撤退用の道を確保する。

 次に第三列、第二列、と後退を行い、一番正面で戦っていたものも壁などを作りつつ、正面からの追撃を防ぐ。追撃は後続の重装歩兵が防ぎ、重装歩兵の後ろから弓兵部隊が矢の雨を降らせ、撤退を支援する。後退した重装歩兵の部隊は、弓兵よりも更に百mほど下がったところで再度陣形を整え始める。



 今回の第六砦の戦いでは王都周辺に常駐していた騎士団の内、第二騎士団が参戦している。王都には第一、第七騎士団が守備を固め、第三騎士団が森の北側、第十騎士団が森の南側でそれぞれ陣を構えるために移動中である、森の北側と南側ではゴブリンの数は少なく今のところ問題にはなっていない。そのため第三、第十騎士団は森の第七砦より更に東にある第十砦の救援に向かうことになった。

 第一騎士団が近衛兵の役割を持ち、それ以外の騎士団は戦争、モンスター退治、土木工事などに従事しており、王都に常駐する騎士団は第一のみで、他の騎士団は部隊をローテーションで王都に常駐したり、それ以外は各地で任務に就いていた。



 夜になりほぼ全ての者が砦内に退却し、ゴブリン達も砦から少し離れたところで休憩をしている。この日の戦闘では王国側死者二百名に対してゴブリン側およそ四万以上、十分な戦果である。しかしながらゴブリン達は増え続けており、時折あがる照明弾で周囲が照らされるとおびただしい数のゴブリンが映る。


「一体これだけのゴブリンがどこからやって来たのでしょうか?」

「ファーム以外考えられんな」

 城壁の上にいた二人組、第二騎士団の参謀の問いに、副団長が答えた。これほどの数のゴブリンが他の場所から接近してきたら、流石にどこかで発見されるはずである。急に森の中で発生したのであれば、森の中のどこかにファームと呼ばれている魔物を増やす場所、施設があると推測出来る。

 魔物を生み出す施設から何かしらの切欠で魔物を外に溢れだすことは、王国五百年の歴史の中でも複数回確認されており、他国でも同様の事象は確認されている。


 地上にあるのであれば、森の中とはいえ気が付けたはずである。森は人の手で維持管理されており、大きな施設などがあればとっくに見つかっているはず。となると、地上でなければ地下が有力であり、過去複数回見つかった施設の大半は地下に存在した。


「配置完了しました。直ぐに攻撃出来ます」

「まあ無限に湧くことは無い。あと数日も戦えば施設を特定して戦うことも可能だろう。よし、攻撃をはじめろ」

 伝令の報告を聞き、副団長が攻撃再開の指示を出した。砦から密かに出撃していた部隊と第七騎士団が後詰めとして到着していた。ゴブリンを挟み込むように配置しており、弓と連弩によって激しい攻撃を加えた。刺激物も撃ち込まれ、それを浴びたゴブリン達は目を押さえながら転げまわったり、激しく咳き込んだりしている。

 それでも人間に気が付いたゴブリン達が突撃を開始する。ゴブリンどもに何本もの矢が刺さり、動きが鈍って倒れていく。ゴブリンナイトは矢が刺さっても怯むことなく、兵士たちに肉薄してくる。

 しかしながら、大きく躓いて地面を転がる。転がったところを槍で突かれたり、矢で射られたりしてそこからは簡単には近づけなかった。魔法で地面に複数の穴や出っ張りがこしらえて有り、暗闇で気が付けずに足を取られていた。


 昼間と同程度の損害を与える事に成功し、出撃していた部隊は砦に退却した。

言い訳タイムです。何事にも理由があったりするもんです。

何で目を潰すような攻撃を昼間に行わなかったのか、

魔法でドカンドカンやっちゃえばいいじゃんとか。

低級、中級の攻撃魔法位は使ったりはしてます。派手な魔法は使ってません。


いちいち本文中には書かないけど、理由があるんですねえ。

この辺が第一章の説明回なんです。


なろうだから後書き書けるけど、なろうじゃなかったら、

疑問に思って、憤慨して、もう読まない!とか思われそうだなあぁ。

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