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遭難から始まる国造り 魔法が使えるのは私たちだけ? 遭難して言葉も通じないけど何とかなりそう 120話保証  作者: ぐわじん
2章 新大陸

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02-04 ミケケとファーファ

 ミケケはサトウキビの搾りかすをケン達の前に差し出す。


『食べて』

 ケン達が戸惑っているなか、ミケケは搾りかすを口に含みモグモグと動かす。ファーファも正座したたまま搾りかすを口に含みモグモグと噛み始め、しばらくして口の中のものをぺっぺと地面に吐き出した。再び搾りかすを口に含む。


「食べろって事みたいだね。とりあえず俺が先に食べる。いただきますね。あっ甘い!」

「え? 甘いのケン。私も食べる。ほんとだ甘いわ」

「じゃあ私もいただきますね。甘い!」

 三人ともこの甘い食べ物を喜んで食べ始める。ただ草というか筋というか、とても飲み込めるようなものではないので、ミケケ達を見習って地面に吐き出す。更に勧められた搾りかすを口に含んだ。

 ケン達の住んでいる国にも砂糖は存在しているが少し高価なものであるため、人工的な甘い物を口にする機会は少ない。砂糖は砂糖大根と呼ばれている大根のようなものを加工して作っている。これも初代国王が広めたものであり、今ではケン達の大陸中に広まっていた。


「ピイーナモタベタイ。アマイノタベタイ」 

 ピイーナがケンのポケットの中に入ったまま催促をしてきたので、ケンはポケットの中に搾りかすを入れてあげた。


「アマイ!アマイ!」

 ポケットの中がモゾモゾと動く、ミケケはポケットが動く姿を不思議そうに眺めていた。ファーファは石の壁をぺたぺたと触わりながら壁を回り込んでいると、中に入れることに気が付き中に入って行く。中には石の机や上に続く階段や天井兼二階部分の床が見えた。


『ミケケ! 良く見えるよー』

 二階から顔出したファーファが手を振りながらミケケに呼びかけると、ミケケはザルをケンに渡して、入り口を探して中に入って行く。


「あらら、まあ良いか別に取られて困るものも置いてないし。俺らも中に入ろう」

 ケン達も二階について、はしゃぐ二人を見てる。何気なくアリスが海岸の方を眺めると、先ほど追い払った大きなカニがこちらに向かって歩いている姿が見えた。こちらを見つけたようで速度を上げながら走ってきた。


「ケン! さっきにカニまた来たよ! 五匹はいる」

「分かった! 入り口をふさぐ 壁」

 ケンは一階に降りて、入り口を石壁で塞ぎ、直ぐに上に登って槍を取り出してリルに渡す。自分は弓を取り出して構え、狙いを定め射る、矢は甲羅に当たってはじかれた。


「駄目だなこれ。矢じゃむりっぽい」

『何あれ、気持ち悪い!』

『うわ。ミケケこっちに隠れよ!』

 ミケケとファーファも気持ち悪がって怯えていた、ミケケ達が住む村の住民は魚介類を食べないし、小さなカニは見たことがあるがあのような大きさのカニを見るようなことは無かった。


「閃光を使うわ。みんな目をつぶって」

「分かった。リル目をつぶって」

「え? ああっ…」

 リルが慌てて目をつぶるが、念のためケンはリルをアリス側とは反対側に向かせ、頭を少し抱えるように包み込む。


「いいぞ! アリス!」

「閃光!」

 アリス自身も目をつぶって顔を反らせる。アリスの数m先に光り輝く玉が発生し、周囲を物凄く明るい光、車のヘッドライト並みの明るさが周囲に広がった。こちらに向かってきたカニも視力が奪われて、その場で倒れこんだり、勢いが落ちてその場でうろうろとし始めた。


「ケン! 叩きってみる。足場作って。うぉりゃああ!」

 アリスはケンの返事も待たずに二階ほどの高さから飛び降り、巨大カニに飛び蹴りを喰らわす。体勢を崩したカニはそのまま仰向けに倒れ込み、アリスは反動を利用してくるっと一回転して着地、そのまま踏み込んでカニに一瞬で近づき、上段から剣を振り下ろし左足の二本を切断した。数度剣を振り下ろして一匹の左側の足五本を切り落とした。


「気持ち悪いんだよ! 死ね!」

 まだ混乱している他のカニも剣を振り下ろして、片側の足だけを切り落としていく。


「光!」

 視力が回復してきたと思われるカニに対して追加で光を当てる。さっきとは異なり、懐中電灯のように指定した方向に光が向かう。カニは瞼が無い様で、光を避けるために体をよじって光を避けようとする。

 すかさずアリスは剣を振り下ろして足を切り落とし、しばらくすると五匹のカニは、全て倒れてじたばたしながらもがいている。


「アリス! 凄い! やっぱりお前は最高だな!」

「アリス凄いです! 素敵!」

「いやいやいや、それほどでも? うへへ。きもいんだよ!」

 ケンとリルの賞賛に鼻を高くしたアリス、しかし気持ち悪いカニに対しては容赦なく他の足も切り落としていく。ケンやリルも下に降りてきて、カニの切断面に槍を刺し込んで止めを刺していく。しかしなかなかしぶとく、槍で数回刺し込んでも即死せずしばらくはピクピクと動いていた。


「ケン!」

「リル!」

 リルがケンを見つめ、ケンもリルの言いたいことを理解し、自分も同じ気持ちだと見つめ返す。そして、ケンが簡易的なかまどを作成し寸動鍋を置いて水を入れていく。かまどの下に薪を入れて火をつける。リルは一番小さな足の一番小さな関節を折り曲げて鍋に入れる。

 ケンは地面に横長の大きな石を作成し、簡易的なまな板にした。そして足に対して剣を振るう。ひびが入ったので、膝で押さえて足をまげて殻を完全に壊した。むき身になったカニの足を切断して鍋に放り込む。


「きもちわるい、無理」

 嬉々としているケンとリルとは対照的なアリスであった。

ケンとリルが槍で刺す程度では甲羅を貫けませんが、

アリスがやったら多分刺さると思う。

アリスの得意な得物は剣です。アリスならカニと十分戦えるようです。

もちろんカニに挟まれたら、最悪切断とかされちゃうかもだけど。

現時点で三人の中では、魔法禁止の肉弾戦ならアリスが一番強いだろうな。

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