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遭難から始まる国造り 魔法が使えるのは私たちだけ? 遭難して言葉も通じないけど何とかなりそう 120話保証  作者: ぐわじん
4章 ニバン国国王

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04-30 対ライト王国07

続きが気になると思うので。

 夜が明けると周囲の状況が明らかになってきた。ニバン側の兵士の死体などは無く、地面には無数の矢が刺さり、破壊されたゴーレムが数体転がっている。

 そしてニバン側には投石機が四台あり、その前の石壁は厚く何層にも重ねられており、とても直接ダメージを与えられるようには見えなかった。継続して城壁や城内に対して攻撃を繰り返していたが、驚くべきことに投石の側に石が増え始めた。急に石が出てきたのだ、投石機を壊さない限り石の攻撃が続くという事であった。


「なんで! なんで石が増えるんだよ!」

「知るかよ!」

「ケンじゃないのか? ケンが石を産み出すって、大地を産み出すって聞いたぞ!」

「だって、砦の周りの変な奴は全部倒したじゃねーか。おかしいだろ」

「じゃあ、ケンが沢山いるんじゃ?」

「訳が分からない事言うなよ! なんだよ沢山いるって」

 一晩中戦っていた兵士たちの士気は急激に落ち始めた。


「投石機に攻撃を集中しろ! バリスタや矢を撃つんだ!」

 現場の指揮官が指示をだす。散発した攻撃が投石機に行われる。バリスタの矢は石壁に突き刺さるがとても石壁全てを貫通させることは出来なさそうであった。弓兵は一晩中矢を放っていたため、もう攻撃する気力が続かなかった。


「矢の消費が激しく、三分の一は使用しております」

 矢を城壁に補充しに来た兵士が矢の在庫状況を指揮官に報告する。


「はあ? 五十万本はあっただろ、どうして無くなったんだ」


「既に二十万ほど昨晩の戦いで使っています。敵が接近してきたときに取っておく必要があるかと」

 その言葉を聞いた指揮官は兵士たちを見てからため息をつく。みな疲弊しておりとても戦える状況ではなかった。ケンに怯えて過剰に反応するあまり、力のだし加減を誤ってしまった。


「弓兵は休憩に入れ! 昨晩戦っていた者も休憩に入れ! 住民に声を掛けて城壁に立たせろ!」

 そして住民の多くが城壁に上ってきた。一方的に投石機による攻撃を受けてただその場に立つだけで何もしようがなかった。こちらも攻撃が出来れば勇気も出てくるかも知れないが一方的に攻められるだけでは戦意が昂揚しようがなかった。

 ニバン側の陣地を見ると昼寝をしていたり、食事をしていたり、みな余裕がある態度を取っていた。一部弓兵による反撃で投石機の周辺にいた兵士に矢が刺さったものの、直ぐにポーションをかけて再び配置についていた。


「なんだよあれは! 矢が刺さっても怪我をしないのか? そんな相手とどうやって戦えっていうんだよ!」

 怪我をしても直ぐに復帰する敵を見て更に戦意が下がっていく。


「ケンだ! ケンが来ているんだ! もうこの国は終わった」


「投降しよう。ニバン国は犯罪奴隷以外は解放していると聞くし、住民として受けれてくれるんじゃないか」


「おい馬鹿! 兵士に聞かれるぞ! 声を落とせ」


「でもこのままじゃ殺されちゃうよ」


 そんな時ニバン側の兵士が陣形を整え始め、(とき)の声を上げた。そして剣や槍を使って盾を叩き大きな音を出す。住民たちは怯み、浮足立った。ライト側も声を出すが、ニバンに比べると戦意は低く、声の大きさでも勝てなかった。休んでいた兵士達は気が気ではなく睡眠などもとれなかった。その日はライト側は力攻めはせず夜を迎えた。


 夜になっても月明かりで周囲の状況は見ることが出来た。投石機の攻撃は継続している。城壁も若干崩れたり、ひびが入っている箇所が散見されるようになってきた。また城壁の兵士や民家にも攻撃が及ぶため、戦意は著しく低かった。

 昨晩と同型のゴーレムとすべてが石に囲まれた装甲車が接近してきた。昨晩とは異なり、大した脅威ではないためほとんど矢は射られず、警戒を続けている。装甲車が門の前に着くと空堀が埋まり始めた。ある程度空堀が埋まったところで装甲車はニバン側に引き上げる。ライト側から反撃が行われバリスタの矢が装甲車に撃ち込まれて動けないようになった。


「あれの中にケンが居たんじゃないか?」


「じゃあ倒せたんじゃないか?」


「でも王様が最前線で一人で攻撃してくるものなのか?」


「分からん。分からんけど一人で十万の敵陣に乗り込んで戦争を終わらせたと聞いたぞ。三千位の兵士が相手なら来るんじゃないのか?」


「頭おかしいだろ。あそこに居たとしてもポーションで回復するかも知れないから、あれにもっとバリスタを打ち込んだ方が良いんじゃないのか?」

 更に数本槍のようなサイズの矢が撃ち込まれて、装甲車はボロボロになった。それを見て若干ライト兵士たちは安堵したもののケンに対する不安は(ふっ)しょく出来ずにいた。


 その後、投石機による攻撃の方法が変わった。今までは壁を破壊するために大き目の石を打ち込んでいたが、複数の小さな石に変わり、城内の家や人を狙うようになった。また火のついた藁の割合も増えて、住民は火消し作業に追われる。石が降り注ぐ中での火消し作業は精神力を大きく削り、みな疲弊していった。

 突如ニバン軍から大きな鬨の声が聞こえてきた。力攻めが来ると警戒が走り多くの兵が城壁に上って警戒するがニバン軍は攻めることなく投石機の攻撃がより一層増した。

 鎮火作業に再度人を割り当てようとすると、再度ニバン軍から鬨の声が聞こえてくる。また城壁の兵士を増やすが一向に攻め込んでくる気配がなかった。

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