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遭難から始まる国造り 魔法が使えるのは私たちだけ? 遭難して言葉も通じないけど何とかなりそう 120話保証  作者: ぐわじん
4章 ニバン国国王

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04-27 建国祭02

 ケンが国王になって三年が経過し再び建国祭が開催された。建国祭は祝日と定められ、ニバン国内はお祭りムードに沸いていた。またカステラの妊娠も発表されており、新しいサンフラワー王家の安泰に繋がると国民全員が歓喜した。


 国民の大半は一次産業に従事していたが二次産業や三次産業も増えてきていた。国民全体がゆとりのある生活が出来るようになり、娯楽に対してお金を払う機会が増えた。

 品質を評価する風潮も根付き始めており、同一製品でも品質が良い物により高い値段が付くようになってきた。特に質の良い、地方の酒蔵が製作したお酒を少し離れた街や村まで売りに出されることが増えた。酒精の低い酒は遠くまで販売することが出来なかったが、今は交通の便が良くなり離れた場所でも短い期間で届けることが出来るため販売圏が広くなった。

 ただアヘン混入酒の問題があったため、知っている人からしか買わないようになり酒問屋と呼ばれるような職業も確立していった。


 今回の建国祭に合わせて各地の酒蔵が製作したお酒も広場の特設会場で飲み比べが出来るようになっている。普通では飲めない地域の酒が飲めることになって住民たちは大いに喜んだ。

 この国の周辺で一番飲まれているのはビール(エール)であり、上面発酵で発酵期間は短く(三、四日)熟成期間も短期間であり、一年を通して気温が高いため通年生産が続いている。昔は輸送期間が長引くことも考慮してホップが強めの酒が王都に入っていることが多かったが、今はホップが少ないつまり苦みの少ないビールや、香辛料の配分が異なる色々な味わいのビールも増えていた。

 また山間部からはヒエを原材料にしたどぶろくのような酒チャンや米で作ったどぶろくも持ち込まれた。甘みと酸味と発泡が特徴である。普段であれば輸送日数や長期保管に向かないため、持ち込まれる機会は少ないがお祭りという事もあって結構な量が持ち込まれた。


 小さな子供達向けにはシャビレと呼ばれる伝統的なお菓子が振舞われた。小麦粉と水で捏ねたものを一晩おいて、油で揚げた後に砂糖水のシロップを熱してから絡める。甘いものは皆大好きであるため子供達も大いに喜んだ。

 米の知名度向上のために、ケン達の故郷の味という触れ込みでおにぎりも提供された。おにぎりの具材はソーセージだけであったが、物珍しそうに食べる人も結構いた。学校で提供される食事にはご飯が出ていることもあって、子供達には忌避感なく受け入れられていた。


 あちらこちらで音楽が奏でられ、それに合わせて皆踊りまくっている。昨年高いところに上って踊る者を見ていた人が、最初から踊るための高台スペースを用意している人が散見され、その周りには多くの人が集まっていた。

 

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「どぶろくは甘いから好き」

 アリスは昔からどぶろくが好きであった。米が手に入るようになってご飯も食べられるようになったし、お酒も飲めるようになって満足していた。


「どぶろくは日持ちがなあ、酸味が強くなったりするから」

 ケンもどぶろくは嫌いではなかったが、飲み頃を安定して確保するのが難しいと思っていた。


「じゃあ城かこの街で作らせたら?」


「カステラ天才!」

 カステラの発案にアリスは乗り気になっていた。自分たちが飲む分くらいであれば、問題なく作れる。


「しかしなんでどぶろくは甘いの?」

 カステラは甘さの仕組みを知りたかった。


「え? 米が甘いから? ケン知ってる?」


「発酵すると甘くなるらしい」


「ビールも発酵だよね? 苦いけど」


「ビールも甘いらしいぞ。ホップを入れて長持ち出来るようにしたから苦くなる、だったと思う」


「え? お酒って元は甘いの?」


「いや、そこまでは知らないけど。物によるんじゃないの」


「甘く出来るんだったら、砂糖の代わりにはならないの?」


「え? 砂糖の代わりになるのか? なるんならとっくに誰かが砂糖にしているだろ、でも面白いな仮に米や麦とかが砂糖になるなら利益が凄いことになりそうだ。誰かに研究させるか、まあ何年何十年とか長い道のりになりそうだけど」


「じゃあ、私が担当するわ」

 カステラが発酵による砂糖作りを担当することになった。アリスは教皇としての活動が忙しいし、リルは鍛冶作業や研究で忙しかった。カステラも国家運営に携わってはいるが、アリスやリルと比較すると自ら産み出す貢献度が低いと考えており活躍をしたいと思っていた。

娯楽の少ない時代というか世の中だから飲食は楽しみの一つだと思う。

冷蔵庫も一般には普及していないし、賞味期限が短い食品よりも

賞味期限が長い商品(お酒のような物)の方が、世の中に出回ると思う。

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