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遭難から始まる国造り 魔法が使えるのは私たちだけ? 遭難して言葉も通じないけど何とかなりそう 120話保証  作者: ぐわじん
4章 ニバン国国王

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04-23 内政04

 ニバン国では食料の過剰供給により農産物の価格が下がり始めていた。価格が下がるのは庶民や家畜を殖やす取り組みにとってはありがたい事ではあるが、生産者や納税として受け取る国からみると困る問題でもあった。また農産物以外は価格の高騰しており、庶民の暮らしは少し厳しくなっていた。


 戦争によりニバン国内の環境が大きく変わった。仕事や住む場所がなくなった者また親や子供を亡くした者も多くいた。奴隷として連れされた人も多く、村や街が破壊され、奪われ、畑は放棄された。特に砂糖商人が保管していた多くの砂糖が国外に奪われており、砂糖商人の多くは資産が激減した。

 外国人の奴隷を開放した関係で安い労働力が減った。代わりに国外に連れさられた人が戻ってきた。直ぐに復興が始まったので無職だった者にも仕事が斡旋された。スラム街の住民についても復帰する機会が与えられた。国内の奴隷は奴隷のままで、安い労働力は国内の奴隷と一部のスラム住人や身体に欠陥があるような者のみとなった。

 安い労働力が少なくなったので物価が高騰し、特に綿製品の価格が高騰していた。綿花の摘み取りや糸にする作業に取り組む人が減ったためだ。糸の作成は専門に作る人以外に内職として多くの人が行っていたが、専門に作る賃金の安い人が減り内職をする人も減った。

 農産物が安くなったことで内職する人が再び増え始めたが、以前よりは高く報酬を支払う必要があるため、最終的に物価の高騰に繋がっていた。ニバン王城の国政会議の中で本件を含めて対応を協議していた。


「ジャガイモからお酒を造るので、担当者を割り当てて欲しい」

 ケンはジャガイモを用いた酒作りを指示する。


「え? お酒が造れるのですか?」

 カステラが疑問を口にする。


「作れる。酒は色々な物から作れるよ、小麦、大麦、ライ麦、米、芋、果物。ジャガイモが過剰供給気味なのでそれを造る。エールやワインを作っている人に声を掛けて。

 ただ普通に発酵しただけではアルコール度数が低くて、あっ、アルコールというのはお酒の酒精の強さ濃さの事ね。酔いやすくなると思って。それを高めるために蒸留を行う。

 蒸留は水分を蒸発させて、それを冷却すると再び水分になったときにアルコールの度数が濃くなるんだ」

 蒸留という仕組みについて理解している者がケン以外に居なかったため、みなよくわからず説明を聞いていた。ケンは会議室の黒板に装置の概要図を記載し、説明するがやはりピンと来ていなかった。それでも日用品を作る鍛冶師と醸造家を手配して酒造りを開始した。


 また並行してでんぷん作りも開始する。でんぷんは皮をむき小さく刻んだジャガイモを水に浸し、浸したジャガイモを押しつぶしてさらに水を加える。これによって出来たでんぷん液を麻布などでろ過して不純物を取り除いて、放置するとでんぷんが沈殿する。沈殿物を水で洗った後天日干しを行えば完成である。

 作られたでんぷんは食料のとろみ付け以外にも、紙に塗布してインクのにじみ防止や、接着剤、綿糸のサイジング(糊付け)に利用される。テストで完成したものをそれぞれの分野の専門家に説明をして利用方法を検討してもらった。

 その結果でんぷんの有用性が確認出来たため、いくつかの村に生産を命じてニバン国内ででんぷんの生産が本格的に始動した。


 酒造りも比較的順調で原酒が出来た後に熟成を行っている。熟成期間によって味わいが変わるが、まずは短期間でも美味しく飲めるギリギリのラインを模索した結果、六か月くらいで一定の品質が担保出来そうであった。



「なんだこれ!? 随分強い酒だな!」


「うお、凄い。これは凄いぞ! アクアビットというのか気に入った!!」


「うまいけど高いな。でももう一杯」

 ニバン国内で流通を始めた結果物凄く売れ行きが良かった。アルコール度数が高いため夢中で飲み始めたが、値段が普通のお酒の十~三十倍ほどするため、なかなか毎日気軽にという訳にはいかなかった。それでも入荷したら即完売する人気商品となった。

 アクアビットは国外でも人気商品となり、入手が困難なためプレミアム価格が付いて一リットルで金貨一枚を超えること値段で取引されることもあった。


 アクアビットの製造は国営事業となり、製造も厳格に管理され、仕入れたジャガイモの量、作られた原酒の量、熟成している量、出荷した量、すべて記録されて国に提出される。出来上がった酒は一部を除いて国に納品されて、給料は作業量に応じて支払われる。

 国内では最高販売価格が設定されており、それ以上の価格で販売することを禁じた。なのでギリギリ庶民にも届くようになった。

 またスラム街住人の就職支援としても利用された。給与は住民と比較すると二割ほど安くなるが、一定期間働くと人頭税を納めたという扱いになり、通常の住民になる機会が得られた。

サイジング(糊付け)は、糸が丈夫になるとでも思ってください。

布を織るときに糸が切れにくくなって、作業効率があがる感じ。

機械化している場合は必須作業みたいだけど、手作業の場合は

そこまで重要じゃないんじゃないかとは思う。

気になるかはググってみてください。

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