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短編集

カメラ好きの少年が祖父の遺品で写真を撮っていたら悪霊を召喚していた件〜恋のほとばりが現像されたら〜

作者: 飯塚 喆

最近荒ぶっているので色々書きたいんです。土下座するので許してください。

10月13日 晴


今日はおじいちゃんの命日だ。

なのに。おじいちゃんの遺品でもらったカメラが壊れてしまった。

旧式のカメラなので治るかわからないが親に相談してみよう。


10月14日 晴


親に相談するとせっかくの遺品だからということで修理しに連れて行ってくれた。

かなり古いものらしく、お店の人は難しい顔をしていたが頑張ってくれるらしい。3日ほど預けることになった。


10月15日 曇


あんまり覚えてないが昨晩は変な夢を見た。何も思わなかったり、怖がったりとんでもなく怒った気がする。

おじいちゃんの命日に遺品が壊れるという演技でもないことが起きたのでそういうこともあるだろう。今日は早く寝よう。


10月16日 曇


昨日と同じ夢変なを見た。シーツは汗まみれになっていた。二回目だったので今回ははっきりと覚えてる。

内容はこうだ。

駅のプラットホームに僕はいて向こう側におじいちゃんがいる。

首には遺品のカメラもかけていた。

僕はそこでおじいちゃんに声をかけたのだけど返事がないし、なんか顔が人形みたいに見えた。

そしてしばらくしておじいちゃんのホーム側に汽車が来た。

途端。おじいちゃんの背後からボロボロの格好をした中東の風の容姿をした男の子が現れて、おじいちゃんを突き落とした。

黒い鉄の塊がおじいちゃんを跳ねていった。そして何事もなかったかの ように通過した。

鉄と鉄に挟まれた後の

おじいちゃんだったそれは、かろうじて人だったとわかる程度に肉団子。

僕は夢特有の動けない状態で傍観しかできない。

あの少年は線路の下に降りて死体を弄り始めた。

あっ。カメラだけは無事だった。

というか血をはじいた。

少年はそれを持ってすごい形相でこっちにやってくる。

まずい。まずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずい。

少年は僕の首を捕まえた。

「助け…」

おかしなことにこの声だけは夢で出せたんだ。

そして、懐から絶対そんなところから出るはずでないであろう日本刀を引っ張り出してきて僕の首を綺麗にカットした。

首だけの僕は意識がとぶまえに少しだけ見たんだ。軍服の男の人がこちらに向かってカメラを向けていたのを。

助けてよ…なに呑気にカメラを向けてんだよ…

炎のように怒りが燃え広がった。

そこで目が覚めたんだ。

今日は寝たくない。もうあの夢を見たくない。


10月17日 曇

きのうは寝なかった、ので。学校で授業中寝てしまった。当然先生には怒られた。

放課後、カメラが治ったというので母と取りに行くことにした。

店に入るとお店のおじさんはとても気まずそうな感じな顔をした。

おじさんは機械のように淡々と喋りながら治ったカメラをカウンターへ出した。

「治ったのはいいんですが、なぜ壊れてたか聞きたいですか?別に嫌なら聞かなくてもいいです。というか拒否する権利はあると思います。」

どういうことだろう。お母さんは普通に気になったらしいので聞くことになった。

おじさんは表情一つ変えずに会話を続ける。

「まず、壊れていた原因なんですが、写真がカメラに挟まっていたのが偶然パーツに触れて接触不良を起こしていたようなんです。それがこの写真なんですが…」

サッとカウンターの引き出しから写真は取り出された。

お母さんと僕は絶句した。

その写真は白黒で、日本兵らしき人物が夢で見たのと似ている少年の首を刎ねている瞬間が写っている写真だった。

おじさんは「悪いことは言わないので供養してもらったほうが良いかと思われます。私がご紹介しますので今日中に行ってください。」

と言って目を逸らした。

けどなにがその目の挙動がおかしかったんだ。もっと後ろからのものから目を逸らしていた気がする。

とにかくそこからタクシーを呼んで山奥の寺院に入った。

お母さんと僕は奥に通されて時間は分からないけど多分夜遅くまでお祓いされた。

お祓いの前にお母さんはお父さんに電話したかったんだけど、お寺の人に「用件と電話番号を教えていただければこちらでご連絡しますので。」と止められてしまった。

そしてお寺で泊まることになった。


10月18日 曇


昨日はお寺といえども安心できず結局眠れず、暇だったので昨日までのことを日記を長々と書いた。

身体がかなり軽くなった気がする。

二日寝てないからめっちゃくちゃ眠いが。

写真は奉納されることになるらしい。

お寺の人は「これで安心です。

また何かあったら連絡してください。」と言って丁寧に送ってくださった。もう大丈夫かな。

ただとりあえず疑問点ができたあの写真のことだ。おばあちゃんは何か知っているかもしれない。今度聞いてみようか…

タイトルは素晴らしかったと思います。

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