泡の魔法使い
小説で周りの情景を思い浮かべて書かないとおもしろくないですね!
あと宝くじ当たる確率は高い隕石降ってくる確率より低いらしいですね!
では6話目どうぞ!
気がついたら日が昇っていて小鳥が鳴いていた。ルイは暖かな日差しを浴びながら起き、「あのまま寝ちゃったのか」と呟いた。
ミドルノとカイトはまだぐうぐうと寝ていてパートはテキパキと今日の支度をしていた。
ルイはパートを見ながら「おはよう」と一言言うと、すぐに「おはよう」と返ってきた。
パートは自分のカバンと睨めっこしながら言った。「今日から朝礼と説明の後、普通に任務があるから急いだら?」
そのことをすっかり忘れていたルイは驚いた顔をして、「やばっ!」と急いで支度をしたながらミドルノとカイトを起こした。
騎士団本部 多目的室
ルイの班が入った頃にはもうほとんど集まっていた。でも試験の時より圧倒的に減っていて、あの時のようにぎゅうぎゅうにはなっていなかった。そんな事を思っていると試験官だった、グレイモアが入ってきた。
「集まったか、朝礼と任務の説明を各班にする。席につけ」[全員の前だったらこのキャラなんだ…]とほとんどが思いながら話を聞いていた。
朝礼後
「今から任務の説明に入る。一班から六班の説明を順番に行う。よく聞いておくように」
ルイは2班で魔物の討伐に行ってほしいということで、しかもそれが泡の魔法使いの魔法によって造られているとのことだった。
内容は魔物を討伐し、泡の魔法使いの居場所を見つけ、本部に伝えることだった。
「では解散し自分の任務を遂行せよ!」「はいっ!」
ヒエラルの森
「こんな蒸し暑いとこに魔法使い様とその仲間達がいるのかねぇ?」カイトが森の葉を踏みながら言い、ルイがいつもなら注意するところだか、蒸し暑さにやられたのか「ホントにな…」とだるそうに答えた。
随分と前に進んだからころからパートが察したように「…来る」と冷たい声で言った。
ルイ達は錬金の体制に入り、腹をくくった。
そうすると奥の草むらからぞろぞろと狼の群れが現れた。
「マークウルフ…!」その狼は一匹では何てことはないのだが、繁殖力が魔物の中でも五本の指に入る程で、凄まじい数で攻めて来る。
「錬金・トライド」ルイの手の中から剣が構築されていく、その形状は、刃の部分が普通の剣より長く、薄い、ルイのスピードを生かしたものだった。寮に入る前、創魔器に触れて錬金の訓練をしていた。自分の武器は初見だったが。
カイトも続けて「錬金・鬼殺し」ルイと同じように手に刀が構成されていく、刀の錆は青紫色の深みのある色で、刃は、黒光りしていて、刃こぼれのない滑らかな曲線だった。
パートとミドルノはほぼ同時だった。「…錬金・スカーバイト」「錬金・フルメタルニードル!」
パートの銃は超ロングレンジのマグナムの形状でパート自身がマグナムに魔素を埋め込むことでリコイルをほとんど消した銃となった。パートはそれを二個作り出し二丁拳銃にした。
ミドルノはメリケンサックのようなものの先に獣の牙を加えた超前衛的な形状だった。
最初に突撃したのはミドルノでそれに続いてルイとカイトも敵に飛び込んでいった。パートは中距離からの攻撃に徹した。
最初にミドルノが行ったはずだが最初にマークウルフの首を刎ねたのはルイだった。
「っ!!」だんだんと加速していきながら周りの木の落し物浮かび上がらせて首を切り落としていく。
「負けてらんないなぁ!」ミドルノは大胆に、そして確実に敵の心臓めがけて拳を食らわせ仕留めていった。
カイトは何も言わず、沈黙を貫いて敵を切り捨てた。敵が攻めてきたら避け、切る。その姿からはいつもの態度を微塵も感じないほど綺麗だった。
パートはただひたすらに敵の頭を無慈悲な鉛玉で貫いて、なくなれば装填し、それを繰り返していくと、血の香りと火薬の香りが混じりあったパートの嗅ぎなれた香りとなっていった。
一気に半分以上減ったところでマークウルフ達はどんどんと自分の巣に帰り始めた。
「付いていけばきっと泡の魔法使いの場所だ!」ルイの鶴の一声で全員がマークウルフを追った。
ヒエラルの森の中心部
「だいぶ深いとこまで来たぜ?」カイトが小声で言うと、ルイは人差し指を自分の口の前において黙らせた。
茂みの奥から小さい少女の声が聞こええきた。「そっかもう随分やられちゃたのか」少し溜め息をつきながらも余裕を残したような口調で言った。
「でしょ?お兄ちゃん達?」前で聞いていたはずの声がいつのまにか後ろから聞こえてきた。ルイ達は瞬時に武器を構えたが、痛みと共に軽く5メートルは宙に浮いた。
「ボム」目の前で泡が作り出されその言葉とと共に爆発した。「お兄ちゃん達遅いね!じゃあちょっと遊んであげるよ 」少女はまた泡を作り出したが、少し色が暗かった。
「サモン」泡が破裂すると中から魂が本体のゴーストナイトが3匹作り出された。「じゃ、頑張ってねー!この森にいるからいつでも遊びにおいでよ!」そうして少女は泡とともに消えた。
「どうする?」カイトがルイに問いかけると、「一旦体制を整えてよう。これじゃ負けてしまいそうだし、任務はほとんど完了してる」全員頷き、その場を後にした。
チーム全員、少なくともルイは咬牙切歯だった。「ここまで離れているのか…!」ルイはただひたすらに自分の弱さを呪った。
読んでくれてありがとうございます!
ではまた!