Prologue
筆者の処女作となります。
そのため、文章や内容が拙いと感じる部分もあるかと思いますが、ご容赦下さい。
また、社会人のため投稿は不定期です。
Prologue
熱気に溢れ、盛んに声の飛び交う場。
所以”街”と呼ばれる場所に1人の少年がいた。
だが少年にはそんな街は狭く冷たいものに感じていただろう。
誰も自分を認めてくれる事はない。
人としてさえ認識される事はない。
大通りを歩く人を見れば、人の皮を被った魔物に見えるこの場所に、自由や尊厳は無い。
少年にとって街がそんな世界だったのは想像に難く無い。
だからこそ少年は呪う。
自らの運命を、他人を、世界を。
無意味に蹴られた腹部を押さえて呟く。
「もしも僕に力があったなら、こんな世界壊してやるのに…」
徐々に暗転してゆく視界が完全に閉じる前に少年は眼前に迫る人影を見た。
そんな少年の目の前に佇み人影は呟く
「成せなかった想いを嘆く暇があるのなら、強くなる努力を覚えよ、だが…君の呪い確かに受け取った。」
その言葉は、今まで受けたどの言葉より少年の心を満たし、そして重くなった瞼をそのまま閉じた。
少年は変わる、それがどんな結末を迎えるのかは、まだ誰にも分からない。