3 「虫は、人類の敵!」
「むむむ、虫……!」
茶色の髪に黄色いリボンを結び、水色のワンピースの上から紺のパーカーを着た少女。
その少女はさらに白のパンプス、ヘ音記号のネックレスもつけていた。
少女__sayaは全世界の(おそらくは)敵であろう虫と対峙していた。ここは森なので、まぁ、虫はいる。
「……無理。逃げよう。采も見つけたいし……」
と一人納得して逃げる。
*・*・*
「はぁ……。何を作ればいいのー!?」
と、また叫んでいらっしゃるのは采。彼女、「小生は小生さ」などと言う仮面の人にご飯を作ってくれと言われ……。……長くなるので割愛。
「あのー、小生、さん?」
「小生は小生って名前じゃあなぃよ。小生は……ギィ・トゥ・ゼロ」
(以下、采さんの魂の叫びです)
名前あったのか! ちゃんと名乗ってよ!
「……何を作れば__」
「ちょっと待ってねぇ? 誰かいるから……采さんは、逃げたほうが良いと思うよぉ」
「え」
「ちょっと……そんなので小生から逃げられると思ってるのかぃ?」
木の上から音をさせずに降り、どこにあったのか肩にナニカを担いですたすたと行ってしまう。
「ギィさん……。じゃあ……」
采は、ギィの行った反対へ、走り始めた。
み、短いのは勘弁です……