18:神の星
こんばんは、深緑です。
神の星での話が始まります。
あとがきにて、いつもとは違う設定の書き方をしてみました。
『神々のファンファーレ【18:神の星】』
ーー神の星ーー
ーチュン!チュン!ー
心地よい朝。"光"が今日も、この星を照らす。
(ガラハハ)「ん…。…!!!」
―バッ!!!―
ガラハハは、勢いよく飛び起きた。
(ガラハハ)「今何時だ…。」
ガラハハは恐る恐る、部屋の時計を見た。
―ゴン!ダン!ガン!―
ガラハハの部屋は、常に散らかっている。
―ドン!シュウウウ!!!―
扉を開け高速で飛行する。
当たり前だが、鍵は閉めていない。勢いで開けた結果、いつも半開きだ。
(ガラハハ)「間に合えよな…。俺の体!!!」
―神校:ガルツハーツ―
神の星。そこに建つは、神の学校。"神校:ガルツハーツ"。
ロゼッタが語る話は、この地で始まる。
―スタッ。―
門を通らず結界を抜け、上空から入る。
遅刻しそうな時は、いつもこうしている。
最初の内は結界を越えられなかったが、次第に突破出来るようになった。
(ガラハハ)「新学期で結界作り直すとか言わないよな。俺専用の入口だぞ。」
〜"クラス覧を確認し、教室へ。時間厳守で行事館に集合。"〜
貼り紙として貼られた、連絡事項を見る。
(ガラハハ)「"朱"か。朱は初めてだな。教室は後でいいだろ。」
―ゴーン!ゴーン!―
神聖たる、鐘の音。遠く離れた都市にあり、正時を知らせる。
ガルツハーツはその音を、始まりとしている。
(ガラハハ)「急げ…!!!」
ーー行事館ーー
(ガラハハ)「(ギリギリ…。)」
ガラハハは漏れそうな息を抑え、鐘の音前からいた感を出す。
まだ教師達はおらず、学生のみ。チクられないことを祈ろう。
―スタッ…。スタッ…。―
行事館の壇上脇から、威厳ある風貌の人物が歩いてくる。
(全知神:ルモンドー・オルベル)「では始めよう。」
―バッ!!!―
彼の一言で、椅子から立つ。
(ルモンドー)「皆さんには、自分が思うものを、身につけてほしいと、私は思っています。」
丁寧で落ち着いた語り。長いと寝てしまいそうだ。
(ルモンドー)「一人前の"神人"になる全てを、今日から始まる日々で手に入れてほしいのです。そして来る日、"四大神"となり、"星を創ってください"。皆さんがもたらす未来の足跡を、楽しみにしています。以上です。」
―パチパチ!!!!!―
校長でもあり全てを見通すとされる、ルモンドー。
彼の言葉に、学生達は心打たれた。
その証拠として盛大な拍手が、行事館に溢れている。
(ガラハハ)「(四大神…。星を創るか…。)」
ガラハハの拍手は、その音達とは混ざれなかった。
ーー朱ノ鳥ーー
ガルツハーツは、学生により良く教育を届けるため、計四クラスに分かれる。
その一つが、"朱ノ鳥"。
―ガヤガヤ!!!ワヤワヤ!!!―
新しい日々が始まり、賑わう教室。
(ガラハハ)「…。」
ガラハハは教室の左隅。そこで、賑わう教室を見ていた。
教室は段状になっており見下ろす形になるが、消して軽蔑している訳では無い。
ガラハハは、何となく生きていければいいという考え。
だからこそ彼らを軽蔑することも、上を見上げることもない。
(???)「お前は何もしないのか?」
少し離れた席の神人が、こちらに近付いてくる。
(ガラハハ)「それ言うならお前もな。」
(???)「だがこうして話した。一人ではなくなった訳だな。"クラマド"だ。お前は?」
(ガラハハ)「ガラハハだ。」
―ガラガラ…!―
教師が入ってきた。その瞬間、教室は静まった。
(???)「さぁ、座りたまえ。」
皆が席に着いた。
(力木ノ神:ジルベスト)「再びとなるが自己紹介を。私は"ジルベスト"。力木ノ神として、君達を導く。力をもって、全てを得るのだ。」
朱ノ鳥。ガラハハ達の担任。常に真顔であり、厳格な見た目。
教室がバカ騒ぎになることはないだろう。だが、熱血的指導が期待できる。
(ジルベスト)「では、今日はこれで終わりだ。明日は早速、君達の力を見せてもらう。」
連絡事項諸々を聞き、その日は終わった。
―ワヤワヤ!!!ガヤガヤ!!!―
ジルベストが去ると、すぐに教室は賑わった。
(ガラハハ)「おい、クラマド。明日、何か見せるのあるか?」
帰る前、クラマドに話しかけた。
(クラマド)「誰にも教える気はない。力をもっているなら、上がってこい。」
そう言い残し、クラマドは帰ってしまった。
ーーーーー
次の日。
早速力を試すことから、よく寝れた者。眠れなかった者。力を整えた者。何もしていない者。色々いるかと思うが、その時は来た。
授業開始前から、ガルツハーツの広大な土地。その一区画に集まった。
(クラマド)「何かあるようだな。」
クラマドが話しかけてきた。
特に何か鍛えた訳では無いが、やることは決めている。
(ガラハハ)「ッフ…。教える気はないぞ。」
―ゴーン!ゴーン!―
鐘が鳴る。授業が始まる。
(ジルベスト)「では始めていこう。力を見せろと言うが、"破壊行為が出来ない権能"も多く存在している。その場合は、何が出来るのかを証明してくれ。如何なる場合も、重要なのは力の開示。"何が出来るのか"。それを重点的に見させてもらう。まずは私が見本を見せる。」
そう言い、ジルベストは少し遠くまで離れていった。
(ジルベスト)「力の開示は一人一人行う。力を制御する必要はない。周囲には戦闘用結界がある。学生諸君にも、自動的に結界が付与される。是非とも自分好みに移動し、他者の能力を盗み取れ。」
全員が、程々の位置に移動した。
―ゴゴゴゴゴ!!!!!―
地面が唸り始めた。
(クラマド)「教師の力…。」
―バキバキ!!!―
ジルベストは宙に浮き、地上から生えた木を纏った。
それは、天まで届くほどの巨体となった。
―ドゴオン!!!―
ジルベストはサンドバックとして生やした、大木を殴った。
大木は粉々に砕け、空気が爆発した。
ジルベストは纏いを解除し、降りてきた。
解除した木の装いは、轟音と砂埃を立てて横になった。
(ジルベスト)「開示はこのように行う。最初にやりたい者はいるか?いないのなら、順番で始めてもらうが…。」
誰も手を挙げない。
―スッ…。―
クラマドが挙げようとした時、既に挙げている者がいた。
(???)「私がやります。」
―ザワザワ…。―
少し声が漏れた。
(ガラハハ)「あれは?」
(クラマド)「"グラン"。"中間"の時によく聞いたはずだが。」
(ガラハハ)「んー。興味なくてさ。覚えてないな。」
(クラマド)「まぁ見ておけ。実際に目で見たら、嫌でも覚えるだろう。」
全員が、グランを見る。
(ジルベスト)「では、準備が出来たら始めてくれ。」
グランを知る者には、期待と恐怖が入り交じる。
(グラン)「…!」
グランは宙へと浮かび、巨大な玉を生成した。それは赤く、熱を発する。
まだこの世界には、"存在していない概念"。
(グラン)「私には、宇宙を照らす夢がある。宇宙を灯した"オホシ"は偉大であり、私の憧れ。だが宇宙はまだ暗く、冷たい。ならば私が"火"となり、世界を照らす!」
大言壮語を吐き、夢を語るグラン。
―ギュイーン!!!―
グランが火と呼んだ力。その凝縮たる玉が、臨界へと達した。
―ドオオオオオオ!!!!!―
視界が奪われた。強大な光量によって。
―ボオオオ…!!!―
視界が晴れると、ジルベストの纏った木の装いが燃えている。
学生の中には、腰が抜けている者も。
(ジルベスト)「流石だ。では、次。」
更に出ずらくなったが、順番は来るもの。仕方ない。
(ジルベスト)「次。」
ガラハハの番が来た。
(ガラハハ)「ッフ…。」
ガラハハはクラマドに対して、少し笑顔を見せた。
(クラマド)「(奴は何を考えてきたんだ…?)」
ガラハハは少し離れた位置まで移動し、宙に浮いた。
―スッ…。ゴルゴル!!!!!―
手を天へと向け、空が黄金へと染まっていく。
(ガラハハ)「覚悟はいいよな!!!クラマド!!!」
(クラマド)「…!!!」
その瞬間、クラマドは理解した。ガラハハにとっては、楽しさが重要なのだ。
―ズザザザザザザザザザザ!!!!!―
空から降り注ぐ、無数の黄金剣。
(クラマド)「挑戦か…。いいだろう。受けてやる。」
クラマドは少し歩き出し、手刀として手を構えた。
―ザン!!!―
宙にいたはずのガラハハが斬られた。
攻撃の衝撃は見えず、斬撃が生まれたような感じがした。
(ガラハハ)「ッグ…!」
―スタッ…!―
ガラハハは落下し、クラマドが歩いてくる。
(クラマド)「軽傷にしてやった。他人を巻き込んで、力を開示するとはな。だが誘うというのなら、私はそれを利用する。」
結果として今注目されているのは、クラマドの方だろう。
(ガラハハ)「あの力は…。」
(クラマド)「ッフ…。言っただろう?誰にも教える気はない。知りたいのなら、上がってこい。」
クラマドが、手を差し伸べてきた。
(ガラハハ)「…悪いが、俺はお前の手を取らない。」
ガラハハはクラマドの手を取らず、自力で立った。
(ガラハハ)「俺は自分の力で、お前を超えてやる!」
適当に生きてきたガラハハに、火が灯った瞬間である。
―ゴーン!ゴーン!―
朱ノ鳥の、力の開示が終了した。
(ジルベスト)「力の開示を、これにて終了とする。君達の力量を見させてもらった。では、改めて注意事項を。"一週間の間、午後から他クラスの教師による授業を受けられる"。朱ノ鳥で力を専門的に学ぶより、良いものを見つけた場合、移動することが可能だ。悩んでしまうかもしれない学生に一つだけ。私が言うには変な話だが、君達には力以外も学んでほしい。"実際ガルツハーツの成績表には五種類の項目がある"。全てを制した時、初めて力が生まれるのだ。だからこそ約束しよう。朱ノ鳥に居続けるというのなら、絶対を授ける。君達を最強にすると。」
始まったガルツハーツの日々。午後からは他クラスに移動だ。
まだ見ぬ出会いもあるのだろうが、今のガラハハは力を渇望している。
ーーー《ガルツハーツ成績表要項》ーーー
本校における成績は神として"どのように在り"、"どのように世界と関わるか"。
それらを多角的に評価するための指標である。
以下五項目は、学生の成長過程を観測するために設けられた、評価観点である。
最終欄には、教師による「総評」が記入される。
ーー「評価観点」ーー
【創造性】創造性は、新たな存在や概念を生み出す力そのものではなく、創造に向き合う姿勢と、その結果に対する責任を含めて評価する。
・創造への関心・意欲
・創造の独自性・発想力・構築力
・創造物への責任意識
【神威性】神威性は、権能の強さだけでなく、その力を自覚し、制御できているかを含めて評価する。
・権能への自覚・ 態度
・権能の強さ
【精神性】精神性は、内面の成熟度を評価する。
・精神の安定
・欲望・感情の制御
・他者への尊重
【知性】知性は、知識量だけでなく、過去を知り、現在を理解し、未来を思考できるかで評価する。
・知識獲得への意欲
・歴史や勉学の理解力
・未来の想像力
【信頼性】信頼性は、教師だけでなく、学生間による相互評価で評価する。
・他者との協調性
・信用の貯蓄度
なお、本評価は絶対的な優劣を示すものではなく、時代・世界状況・観測者によって変動する場合がある。それを踏まえ、 評価段階を以下に記載する。
ーー「評価段階」ーー
5:[原初の神]原初の神々と並ぶと判断した場合にのみ記される特別な値。
4:[四大神]狭間の壁は厚く、超えられた者は四大神へと近付く。
3:[狭間]狭間を超えるには、他との差が必要。
2:[眷属級]眷属級を超えられなければ、創造物を生み出すことは困難。
1:[神獣級]神獣と遭遇しないよう注力するか、自身を鍛えよ。




