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カインドラ  作者: 深緑蒼水
魔女のアリス

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9:裏世界へ

『魔女のアリス【9:裏世界へ】』


闇の手に引きずられ、消えたソニアと黒野助。

途方に暮れていたアリスの元に、波動を纏った二人の少年少女が現れた。

その二人の後を追い、ひとまずその場から離れた。


ーボロボロの設備室ー

「ここは…。」


二人を追い入った部屋は、人が住める部屋に改造されていた。


(オーン・コール)「まぁ、適当に座ってくれ。」


椅子はなかったが、座れるものに座った。


「あなた達は、ここで何してるの…?私と一緒にいた二人は知らない…?あの日、ペルトバーラにいた人達は知らない…?あれってなんなの…?」

(ラペット)「…。私は"ラペット"。こっちが"コール"。」

(オーン・コール)「…。」

「順番に答えていくから、落ち着いて…。」


ーギュ…。ー

ラペットはアリスの前に腰を下ろし、手を握った。


「えぇ…。」

「じゃあ、俺が話す。俺とラペットはあの日、ペルトバーラにいた。空が瘴気で包まれ、魔物の大群が攻めて来た時。幸せの場所は一瞬にして、悲鳴と血が広がった場所になった…。」

「けれど魔物も人も、残っていないわ。」

「それの答えはある。…あの、"闇"だ。魔物が園内に入り、人を襲い始めてしばらく経った時。ペルトバーラは闇に包まれた。魔物も人も、全てだ。俺と、ラペットの親も…。」

「…残ったのは、二人だけ?」


ーヂュミミミ!!!ー

二人は波動を纏った。


「その光…。」

「これのおかげだよ。"アリス"を見つけられたのも、あの時助かったのも。」

「…?私の名前…。」

「裏大陸出身なら、誰でも知ってるだろ。…てことでアリス。俺達も、お前と同じ目的だ。色々とやってみたんだが、一度も闇は現れなかった。」

「でも、あなたが来て見れた。」

「一度も現れなかったのに、なぜ現れたのかしら…。」

「あくまで感覚的なんだが、謎の確証はある。アリス。魔物は創れたりするか?匂いなんかの、輪郭程度でもいい。多く沢山、必要だ。」


ーーーーー

今一度、同じ場所に戻ったアリス達。


「二人とも、少し離れていて。」


ーガッ…!ー

杖を地面に当てる。


「(どうやろうかしら…。お母様ほど、使える魔法は多くはないし、強さもない。でも輪郭程度なら、私にだって…!)」


ーバチバチ…!バチバチ…!ー

巨大な魔方陣が、アリス達の足元に広がった。


ーゴゴゴ…。ー

次第に暗雲が立ち込めた。


(コール)「これが、魔法…。」

「二人とも…!もう、近くに来ていいわ!」


ーシュン…!ー

そう言い、アリスは杖を地面から離した。

魔法陣はなくなり、暗雲も消えている。

あるのは日常と化してしまった、瘴気のみ。


「…アリス。魔物の匂いは、感じないけど…?」

「いや、ラペット…。次第にしてくるはずだ。」

「…?」

「ラペット。"人の匂い"を、広げたわ。」

「…!」

「今の私は、魔物の輪郭すら創れない。でも知っているものだったら、やれるわ。」


ードドドドドドドドド…!!!ー

地が揺れる。


(魔物)「グオオオオオオオオ…!!!!!」


ーバキ…!バキン…!ー

園を囲むドームを破壊し、次々となだれ込んでくる魔物達。


「物は壊さないでほしいけれど、私の力が弱いから。しょうがないわね。」

「数が多いな…。本来なら死んでるが、どうなるか…。」

(ラペット)「ちょ、ちょっと待ってくれないかな…。何か自信なくなってきた…。」

「安心して、ラペット。"その力、凄く安心する"もの。だから、難なく信じられたのよ。」

「だってよ。…ありがとな。」

「でも、怒られたら一緒に謝ってほしいわ。」

(ラペット)「誰に?」


ードス…!ドス…!ー

魔物達が目先に現れ出した。


「"二キャット"と"タレン"も、吞まれたのかしら…?」

「…眷属か。多分、吞まれてる。」


ーズン…!!!ー

魔物がすぐそこまで、近付いてきた。


「さぁ、来い!感じてるんだろ、"魔物"の気配!!!人への殺意は感じなかった!なら、"お前"は何をする…。」


ーゾオオオオオオオオオオオオオオ…!!!!!ー

その瞬間、ペルトバーラの地面は闇に変わった。


ーフオオオオオオ…!ー

アリス達は多くの魔物と共に、底が見えない闇へ落ちていく。


「アリスが来た時、魔物の気配を感じた。だから俺達は、あの部屋で隠れてた。」

「アリスが言ってた二人には、"魔物か、それに似た匂いがついてるよ"。」

「払わなければ、ならないものかしら?」

「いやあれは、"大丈夫"なやつだ。」

「そうなのね。…二人とも。気をつけて。この闇、変な感じなのよ。」

「私とコールにも分かるよ。」

「とても、"怒り"を感じるわ…。」


そして瞬間的に、意識が飛んだ。


ー裏世界ー

「っ…。どこかに倒れているのかしら…。何も見えないわね。」


ービカアアアン…!!!ー

アリスは杖から、広大な光を放ち続けるようにした。


「これなら見えるわ。」


アリス達が落ちた場所は、どこにあるのか不明な場所。

もはや何も見えず、光がなければ、何をしているか分からない。


「寝心地は、案外悪くないな。」

「柔らかくもないし、固くもない…。普通って感じ?」


コールとラペットも、ちゃんと着いている。


「無事でよかったわ。」

「おう。」

「じゃあ、進みましょう。」


ー裏世界(少し前)ー


ーヂュミミミ…!!!ー


「ぼちぼち先までは、見えるな。俺が灯りになる」


ソニアは波動を強く纏い、灯りとした。


「離れていたら私では、まともに歩けなかったな。…?ソニア?」


ソニアは呼吸が荒く、その場で止まっていた。


「…!悪い…。」


ーシュウウ…。ー


「抑えて進ませてくれ…。」

「何を感じた?」

「…人がいる。しかも大勢。でも、意外に大丈夫そうだ。あと、どんでもない怒りを感じた。」

「負の感情を、直接受けてしまうこともあるのだな。」

「構えの準備があれば、いいけどな。…じゃ、進もう。」


ースタッ…。スタッ…。ー

どれくらいだろうか。

ソニアと黒野助は、闇の中を歩き続けた。


「黒野助。一旦止まるか。」

「あぁ。」

「波動を強めてみる…。」

「波動を消せ…。」


ーバッ…!ー

黒野助は、ソニアの片方の肩を掴んだ。


ーシュウウウ…。ー

闇の中、彩られた蛍光の絵が横切っていった。


「なぁ、あれって…。」

「地上で見たものだろう。アリス様は、機械人形に見えていたらしいが。」

「魔法を使えないから、確証はないんだけどさ。」

「いや、ソニアの感覚であっている。"あの姿が、本来のもの"。"見せられているのは、アリス様の方だ"。」

「ただ相手ごとに、姿を変えてるだけであってほしいが…。」


ソニア達、アリス達は、闇の空間を進む。

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