8:遊園地:ペルトバーラ
『魔女のアリス【8:遊園地:ペルトバーラ】』
ー遊園地:ペルトバーラー
遊園地:ペルトバーラ。
巨大な遊園地を入場ゲートの前に立ち、見上げた。
ーザッ…!ザザ…!!!ー
電気は上手く通っておらず。
不気味な曲となった館内楽曲が、途切れ途切れで鳴り続けている。
ーガン…!!!ー
ゲートを動かそうとしたが、びくともしない。
「動いてなさそうね。」
「斬って行きましょうか。」
ーザン…!ー
黒野助の剣は、入場ゲートの鉄格子を切り崩した。
ースタッ…。スタッ…。ー
ゲートを潜り、その景色が目に流れる。
圧巻の空間。
「凄いな…。全部、魔法で動いてたのか?」
「そうだな。開園している時は、常に人がいた。…遊園地の音、人の声。ソウルトーンで少し聞こえる声が、夜でも光る景色が、昨日のように感じる。」
ーフオオオ…。ー
辺りを見回してみる。
黒野助がそう語る景色や環境は、今の遊園地にはない。
「無理もないわ。でも実際、感覚的にはそうでしょうね。眠っていたんだもの。」
「二人共。あれはホテルか?」
全ての時、稼働していたペルトバーラ。
夜には人が泊まれるよう、高層ホテルが東西南北、数棟建設されている。
「そうね。けれど、人がいる感じはないわ。窓が割れてるし、カーテンなんかボロボロよ。でも、それほど酷くないかも。」
魔法で拡大し、ホテルの様子を確認してみた。
「魔物が攻めてきたとき、遊園地には人々がいたはずです。…バラバラに、逃げて行ったのでしょうか。」
「だとしたら、探すのは絶望的だな。…?」
ードス…!ドス…!ー
静かな遊園地。
何やら、近付いてくる者がいる。
(黒野助)「…聞こえるか?」
「あぁ…。」
ーガガガ…!!!ー
「あれは…。」
アリスは見た。
火花を微量に散らしながら歩く、ペルトバーラの機械人形を。
ースチャ…。ー
ソニアと黒野助は、剣を握り構えた。
「アリス様…。機械人形は知っていますが、"本当に、機械人形に見えますか?"」
「ええ…?」
アリスは疑問に思った。
自分と二人の行動差に。
自分にとって、脅威に見えない機械人形。
「もう少し、具体的にほしいな。」
「かわいい系よ…?機械人形は、そういったものだし…。」
「そうか…。ありがとう。だが、アリス。俺達二人には…」
(●●●)「●◆■▼▲■▼…!!!」
「"不気味なラクガキ"を、具現化したように見えるぞ…。」
ーーーーー
ーズズズ…!!!ー
二面性をもつ"それ"は、アリスへは攻撃せず、手を伸ばした。
ーガシ…!ー
アリスの手は、不覚にも掴まれた。
(アリス)「…!離して!」
振りほどき、後ろへ距離を置く。
(機械人形)「ーギギ…!バチ…!ー」
「見ているものが、本当に違うようね…。だって彼ら、空気と戦ってるもの…。」
(●●●)「◆■▼▲●■◆…!!!」
不気味なラクガキは、凶暴な武器でソニア達を襲う。
ーギン…!ガン…!ー
(ソニア)「判定はあるが…!」
(黒野助)「攻撃してみる!」
ーシュイン…!ズオオオ…!!!ー
黒野助は魔法を剣へと纏わせ、ラクガキを攻撃した。
(●●●)「¿!!!?!?!?!???…!!!」
ラクガキの形が、崩れていく。
ーバチ…!バキ…!ー
「機械人形が…!」
機械人形も、悶えながら崩れていく。
ーバゴン…!!!バラバラ…。ー
機械人形の体はあらゆるパーツに分裂し、地面に転がったはずだ。
アリスは、二人の元に急ぐ。
「アリス!」
ソニアと黒野助が、アリスの元に近付く。
「無事よ!あなた達は!」
「ラクガキに、私の魔法を当てたのです。」
「そう…。ならあなた達が、この機械人形を倒したのかしら…。あれ…。」
機械人形に目をやった。
なくなっていた。
ーズオオオ…!!!ガシ!グググ…!!!ー
機械人形がいた場所から、闇が溢れた。
その闇から手が伸び、アリスの肩を強く掴んだ。
「い、痛い…!」
ーグッ…!!!ー
ソニアと黒野助は、アリスを引こうとするが、びくともしない。
「魔法だろうか…?これは一体…!」
ーザン…!!!ー
ソニアは試しに、闇の手を斬ってみた。
ーシュウウ…。ー
「黒野助!斬れたぞ!」
闇の手は斬れ、次第に消えていった。
ーゴゴゴオオオオオオ…!!!!!ー
そして無数の手が、ソニアと黒野助に向かった。
ーガシ…!グググ…!!!ー
怒っているような、力の強さで引っ張られていく。
「二人共!手を握って…!!!」
アリスは、遠ざかっていく二人へ駆け寄る。
ーバチン…!!!ー
二人は、アリスの手を払った。
(ソニア&黒野助)「来るな…!!!」
ーズルズル…!!!シュオン!!!ー
無数の手は、ソニア達を引っ張り消えた。
ーペタペタ…。ー
二人が消えた、地面をいじくった。
「おかしいわ…。だって、地面だもの…。どこにも、消えるはずがないのよ…!」
アリスは俯き、途方に暮れていた。
ーヂュミミミ…!!!ー
そんな時。
波動の音が、耳に聞こえた。
「…!」
アリスは期待を込め、後ろを振り返った。
「あなた達は…。」
(ラペット)「"コール"。この子、魔女だよ。」
(オーン・コール)「確かに、本人だな…。ついてこい。お前の力が、必要だ。」
その少年少女は、波動を纏い現れた。
アリスより上の見た目。かつてのソニアと同じ、若い風貌で。
こんばんは、深緑です。
アリスの見た目ですが、13歳から15歳ほど。
コールとラペットは、18歳くらいのイメージでいます。




