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カインドラ  作者: 深緑蒼水
希望のリットリオ

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3:外から訪れた者

こんばんは、深緑です。

キャラクターのセリフを、離してみました。

あとがきも楽しんでいってくれると嬉しいです。

『希望のリットリオ【3:外から訪れた者】』


ーーユグドラシル森林ーー

清く澄んだ水が流れ、巨大な大樹が無数に生い茂る場所。

心地いい風が木の隙間を通り、小さな神獣の鳴き声が聞こえる。


(リットリオ)「それで何をもって、会いたいと思った?」


リットリオ達は先行したグンルゥーニ、マドリネシアと合流した。

倒木に腰かけ、早く来いと手招きしている。


(グンルゥーニ)「俺はとろいのが好きじゃないんだ。"お前ら外から来たのか?"」


しばらくの間、誰も音を出さなかった。

森林も応えを待つかのように、静まった気がした。


(リットリオ)「いくつかの噂があるそうだな。"クラマドの死体"、"ガルツハーツの怪奇"。"外からの来訪者"も、含まれてるのか?」


沈黙を選んでしまった以上、こうする他ない。

違うと言っても大した説得力はないし、仮に信じ込ませたとしても、乗り切れる知識がない。


(マドリネシア)「いや、噂にはなってないよ。私達の話題止まり。」


だが一つの輪の中で、話題に上がっている。

噂として広がるのも、時間の問題な気がする。


(グンルゥーニ)「お前達が、外から来たであろう態度をすることは分かった。でもな、外から来たとかどうでもいい。ただ話しかけるための、材料だったんだよ。まぁ本当だとは、あんま思ってなかったが。」


(ブルレーナ)「つまり私達は、ただ惹かれて来たんです。急に、"興味あるんだけどー"。と話しかけても、引かれるだけですからね。」


リットリオとエルロットが自然ともつ光に三人は、惹かれてやって来た。

街灯に群がる、虫のように。


(グンルゥーニ)「てことで少し、遊んでかないか?出来ればお前達の力を…。」


倒木を飛んで移動し、木をよじ登っていくグンルゥーニ。


ーグオオオオオオオオオオオオ!!!!!ー

静かな森林に、轟音が鳴り響いた。

地を震わせ、木を揺らす程の音。

弱い葉や枝は次々と落下する。


(グンルゥーニ)「何だ…。」


流石のグンルゥーニも冷静になり、木に抱き着きながら、降りてきた。


(リットリオ)「木に登ろうとした罰か?」


ボケを入れて見たが今のグンルゥーニに、触れる余裕はないらしい。


(ブルレーナ)「別の問題だと思われます。あれは"神獣"の声、"蒼竜:アイズ"の咆哮。」


(マドリネシア)「でも神獣は大人しいんでしょ?」


大人しい存在に、吠える何かがあったと考えるべきだろう。


ーバッ!!!ー

リットリオが誰よりも早く、駆け出した。


(エルロット)「やはり行くのだな。」


エルロットも続けて後を追う。

行ってしまった二人の背中を見る、グンルゥーニ達。


(マドリネシア)「どうする?帰る?」


急に面倒くさくなった、マドリネシア。

暇とは紙一重。


(ブルレーナ)「マドリネシア。倫理観の欠如ですよ。」


グンルゥーニ達も飛び出し、リットリオ達を追う。

グンルゥーニは走りながら、肺を広げ息を吸い、準備を整えた。


(グンルゥーニ)「どうして飛び出した!?」


リットリオも同じように、準備を整える。


(リットリオ)「俺には分かる!!!あれは助けを、求める声だ!!!」


先行した二人の姿が、更に加速する。

それを見ると不思議と、負けてはいられないと思えた。


(グンルゥーニ)「掴まっとけよ、二人共!!!」


火をより激しく纏ったグンルゥーニもまた、リットリオ達のように加速した。


(ブルレーナ)「火の移りに気を付けてくださいね!」


(グンルゥーニ)「燃え移っても操れる!気にするな!」


(ブルレーナ)「でも燃えたものは帰ってきませんよ!!!」


草木に燃え移らないよう、慎重かつ高速で後を追う。


ーーーーー


全員横一列で並走する、リットリオ達。

しばらく走っているため辺りの風景が、少し変わってきた。

草木が少なくなり岩山と、土が目立つようになる。


(ブルレーナ)「彼の住処まで、もう少しのはずです!」


(リットリオ)「あいつか…!」


巨大で漆黒の穴をもつ、洞窟の入口。

その入口を塞ぐように立つ、空の光を吸収する、蒼鱗の持ち主。


(蒼竜:アイズ)「グオオオオオオオオ!!!!!」


蒼竜:アイズは激しく興奮し、苛立った表情で、空気を歪ませる息を吐いている。


(グンルゥーニ)「熱いな…!ほとんど火だぞ!」


密閉空間に溜まった熱を解放した時のような熱波が、リットリオ達を焼こうと押し寄せる。


(アイズ)「グウウウ…。」


アイズは苛立ちつつもリットリオ達を凝視し、巨大な跡を増やしていく。


(エルロット)「何かに苛立っている?いや、それとも…。」


リットリオ達もまた、アイズを凝視する。

互いが互いの間合いを、確かめる時間。


(マドリネシア)「あれ見て。」


アイズを挑発しないよう遠慮した指で、アイズの後ろ足部分を指す。

四人はその場所を、懸命に観察する。


(ブルレーナ)「"血"。それにこの臭い…。」


森林に鉄の臭いが広がっていた。

強烈ではない臭いが猛烈に、感情を煽ってくる。


(ブルレーナ)「みなさん、気を付けてください。あれは間違いなく、"神人の血"…。我々は何かに、触れてしまったようです…。」


リットリオ達の分析が終わったように、アイズの分析も終了する。


(アイズ)「グアアア…!!!」


翼を広げ、姿勢を低く。手足に力を入れ、構える。

そうすれば筋肉は固まり、血管が浮き出る。


(リットリオ)「悪いが少し、眠ってもらうぞ。」


目的は鎮静化。穏便に済ませられるのなら、それが最も望ましい。

まだ不確かな仲間と共に、蒼竜の前に立つ。


ーーーーー


アイズが二足歩行へと体勢を変え、熱を溜める。

二足時の大きさは、大樹と大差ない。


(グンルゥーニ)「俺に任せろ!!!」


アイズの喉は眩く光り、空気を震わせる。

リットリオ達は自ずと、身構える姿勢をとった。

それでもグンルゥーニは飛び上がり、アイズの射程内に入った。


ーブゴオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!ー

草木を溶かして進む高温の蒼炎に、グンルゥーニは呑まれた。


(グンルゥーニ)「行け!!!動きを止めろ!!!」


体を激しく動かし、火を弾き返している。

勢いよく当たった火は、地面へと落ちていく。

アイズの体勢が段々と、下がってくる。

狙うなら、ここしかない。


(ブルレーナ)「エルロット!黄金で動きを止めてください!リットリオ!拘束を重ねられますか!?」


ブルレーナが後方で戦況を確認し、指示を出す。


(リットリオ)「やってみせるさ!!!」


エルロットは地面に触れた。

次第に土は黄金となり、空の明かりを連れながら、アイズへと走る。


(アイズ)「グガアアアアアア!!!!!」


アイズの脚もまた、黄金に変色した。

アイズが激しく動いてもビクともしない、黄金の強度。

これで手足は防いだ。


(マドリネシア)「ブレス来るよ!!!」



リットリオと黄金の道を並走し、アイズへと向かう。

決め手はマドリネシア。

それが出来る力を、もっているのだろう。


(リットリオ)「全員目を閉じろ!!!希望の光は、眩いぞ。」


大爆発のような明かりが、森林を包む。

夜を朝に変えるほどの光量で。

なお目を閉じていても、痛みを感じるほどだった。


(マドリネシア)「止まって!!!」


力を纏った小さい手がピタリと、アイズの足に触れた。


(アイズ)「グオオオオオオ…。」


やる気のない声を上げ、首がグッタリと曲がり、地面についた。


(祝福の神:マドリネシア)「もう、落ち着いたはず。」


鮮やかに透き通る光りは、アイズに対して祝福を与えた。


(グンルゥーニ)「さて、どうするかだな。」


リットリオ達の目に映るのは、黄金で固められ、鱗が焦げたアイズ。

この状況を何もしないのはまずい。


(ブルレーナ)「ひとまず二名で、ガルツハーツに行きましょう。残り三人はここで待機を。」


ブルレーナとグンルゥーニがガルツハーツへと向かい、リットリオ達は残る事にした。


(マドリネシア)「何かある?」


少し焦げた岩上で、寝転がるマドリネシア。

やることがないためリットリオは、適当に周辺を歩いている。


(リットリオ)「いや、特に…。」


神人の血溜まりが、足元に。

ヒーロー時代の経験を活かし、分析してみる事にした。

土がぬかるんでいるため、時間が経っている。

気になるのは、土が変色し、ぬかるむほどの出血量。

無事であれば奇跡だ。


(リットリオ)「いや、この血…。」


ある疑問が、リットリオには見えた。そ

してそれは、体を動かす。


(エルロット)「リットリオ?」


リットリオは一人林の中へと、飛び込んでいった。

エルロットは黄金の椅子から飛び上がり、マドリネシアは岩から転げ落ちる。


ーーーーー


アイズが少し小さく見えるくらいには、走ってしまった。


(エルロット)「何かあったのか!?」


エルロットとマドリネシアが、急ぎ足できた。

エルロットですら多少息を切らしており、マドリネシアに関しては完全に息切れしている。

それくらいリットリオの行動は、衝撃的だった。


(リットリオ)「"血が繋がっていた"。もしかしたらと思ったが、意外と早くに切れていたな…。」


草木が少なくなっても、身を隠せる箇所はいくらでもある。

空が少し暗くなってきた以上、危険な気がする。

こういった勘は信じた方がいいと思い、リットリオ達はアイズの元へと戻る。


ーハァ…。ハァ…。ー

リットリオ達が来ていた位置から、少し離れた林の裏。

その茂みが息を吐く。


(ジャウルイン)「行ったか…。ッグ…。」


ジャウルインは手足に、怪我を負っている。

血が滴り、道となるくらいには。


(ジャウルイン)「あの神人は不意打ちだった…。だから勝てた…。」


人間である"繝ャ繧、繧キ繝」"にとって神人との戦闘は、無謀すぎる。


(ジャウルイン)「"一つやったぞ"…。ならば力を貸せ…。でなければ私が殺られる…。聞こえているだろう…?"ガルツハーツの、封印されし亡霊よ…"。」


意識が沈んでいくジャウルイン。

その瀬戸際で彼は、告げを受けた。


ー閨槭%縺医k縺具シ溯ェソ謨エ縺励◆縲ゅ>縺?□繧阪≧縲ょー∝魂縺悟シア縺セ繧区ッ弱↓蜉帙r謗医¢繧九?ょシ輔″邯壹″逶ョ逧?r驕疲?縺励m縲ゅ◎縺励※莠偵>縺ョ逶ョ讓吶r譫懊◆縺吶?縺?ー


"意味の分からない言葉だが、彼は理解している"。


(禁忌:ウルスペラ)「"聞こえるか?調整した。いいだろう。封印が弱まる毎に力を授ける。引き続き目的を達成しろ。そして互いの目標を果たすのだ"。」


ジャウルインはボロボロになった神衣から、紙を取り出した。

"いつの日か何者かが書いた、呪いの紙"。


~"罪無き命、罪無き獣に殺させよ"。~


(ジャウルイン)「待っていろ…。穢れた命よ…。」


復讐を胸にジャウルインは、意識を失った。

ーーー《終末の神々グレート・オールド・ワン:禁忌:ウルスペラ》ーーー

終末の神々へ、"禁忌:ウルスペラ"を認定する。

現在の脅威度を解析・分析し、以下に記す。

※変動が起こり得る場合、即時対応を要する。


【脅威】単純な、戦闘力・破壊力。

物理接触による、破損現象をもつ。

触れられたものは全て、機械惑星技術である映像機器の不具合である、砂嵐のようになる。

無敵の攻守をもつ存在のため、極めて危険である。


【対話】交渉・説得・共存の成立具合。

発声は確認しているが、言語理解不能。

全知神:ルモンドー・オルベルにのみ言語理解可能だが、その仕組みは不明。

対話は、ほぼ不可能である。


【行動】目的・思考の把握度。

行動原理は、ルモンドー・オルベルが聞いたという、"概念たる神の探索"だと思われるが、

概念たる神が何を指すのかは、不明である。


【戦力】使徒など、配下にいる存在の強さ。

なし。

ただし、死:カブナラと同時期に現れたことで、最低限の仲間意識があると推測できる。


【影響】対象存在が、宇宙に及ぼす影響力。

自由に活動した場合、修復不可の破壊を、宇宙規模で引き起こす可能性が高い。


ーー「危険度」ーー

無敵の攻守をもつ禁忌:ウルスペラは、極めて危険な存在である。

単体能力であれば、"深淵の王:アビスキング"と対等に並ぶと結論づける。

引き続きガルツハーツでの封印を維持するのが得策であるが、封印場所の移動を、視野に入れるべきである。

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