1 : ハジマリ
初めまして。深緑と言います。
趣味で書き留めていた話を、出していくことにしました。
人に見せたことがないので、どの程度の価値があるか分かりませんが。
楽しんでもらえるように投稿していきます。よろしくお願いします。
―"なぜ、生命は生まれ生きるのか"―
―宇宙―
無限の空間。冷たくも熱があり、光があるその場所で、"それ"はいる。
(創造神:???)「…。」
(天秤の秤)「次はこの場所か。」
(創造神:???)「…!」
"姿無き秤"。宇宙に存在する"黒きそれ"。
"それ"は子供のような眼差しで、ある星を見ている…。
『騎士のソニア 【1:ハジマリ】』
―星見の丘―
(ソニア)「…遠くないか?」
(ヤチェリー)「もう少しだよ。」
―ガサ!ガサ!―
自分たちと同じくらいの草を掻き分け、進んでいく。
(ヤチェリー)「ほら!」
いつもは大人びている、ヤチェリーが言う。
―キラ!キラ!―
空一面に輝く星々。星降る夜。
(ヤチェリー)「村からだとよく見えないでしょ。」
(ソニア)「あぁ。…?」
(ヤチェリー)「どうしたの?」
何か嫌な予感がした。
突然、感覚が刺激されたような感じが。
「村が、"燃えて"ないか?」
―サナ村―
―ブオオオオ!!!―
巨大な火が燃え上がる。黒煙が立ち込め、空を覆っていく。
(ソフィーナ)「ッグ!これでは、もう…。」
すでに、村は壊滅的状況。
(???) 「グウウウ…!!!」
「"魔物"ではないな…。ならば一体…。」
その存在は、まるで人のように二足で立っていた。
王の騎士であり、大陸を移動するソフィーナにとって魔物ではないと、経験が言葉を出させる。
(???)「グオオ!」
(ソフィーナ)「速い…。」
―サッ!ズサ!―
華麗な身のこなしで相手の攻撃をかわし、先手の一撃を入れる。
―バタ!―
正体不明の存在は、その場に倒れた。
「…。致命傷ではないはずだが…。」
―ガサガサ!!!ザッ!―
生い茂る草むらから、音がする。
(ソフィーナ)「次か。…!ソニア!君もか、ヤチェリー!」
(ソニア)「父さん!村は、皆は!」
父にそう聞かなくても、周りを見て分かっていた。
(ソフィーナ)「ここから離れなさい。いいか?国へ逃げるんだ。なるべく、開けた場所を通ってな。」
(ヤチェリー)「どうしてこんなことに…」
(ソフィーナ)「化け物が…」
―スッ…。―
ソフィーナは後ろを見た。
いない。
―グサッ!!!―
鈍い音をたて、父の胸から手が出ている。
ソニアとヤチェリーの顔に、鉄臭い液体がかかった。
―ヂュミミミ!!!―
ソフィーナは、即死のはずだった。
だがソフィーナは最期、生き残りである二人を守るためか。
数年前、突如発現した"蒼く輝く力"を剣に宿し、斬った。
(ソフィーナ)「ソニア…。」
二人は走った。ソフィーナの言葉を胸に、故郷である村を離れていく。
炎燃え盛る夜。
ーーーーー
―ズサ!ズサ!―
二人が村を去ってすぐ、村にやってきた足音。
(オニキス)「"父祖"よ。」
(???:父祖)「 」
父祖と呼ばれた者は、息絶えている。
(アルトラ)「"オニキス"。この人間、まだ息があるようだ。」
ソフィーナを見下ろす形で見ている"アルトラ"。
微量に胸が開き、瞬きが続いている。
(オニキス)「構うな、じき死ぬ。我々にとって、対話など必要ではない。帰るぞ。」
オニキス達は父祖を連れ、村を去る。
(ソフィーナ)「何者だ…。」
ソフィーナは横目を動かし、そう投げかけた。
(オニキス)「…。"魔人"だ。」
(アルトラ)「対話は要らないのだろう?」
(オニキス)「あぁ、もう死んでいる。対話はしていない。」
(ソフィーナ)「 」
ソフィーナは燃え盛る村の中、冷たい存在へとなった。
ーーーーー
時間が経った。だが未だ、炎の勢いは収まっていなかった。
―ザバアアア!!!―
大量の水を放ち、一瞬で鎮火した。
(騎士)「"タイダル王"。」
(タイダル・オーティス)「ソフィーナ…。ソフィーナを頼む。」
変わり果てた、友の姿。
(騎士)「はい。」
(タイダル)「ソフィーナ、"俺のミス"だ。」
幼馴染と星を見て、村がなくなり両親が死んだ、ソニアの一日。
騎士を目指す旅、その原点である。
"2026/01/23"に、読みやすくなるように変更しました。
流れの変更はやっていません。




