32.全容が分かったんだね?-聞かせてくれる?-
全48話予定です
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「全軍撤退の指示を出した、という事は全容が分かったんだね?」
――そうなの、だから。
「だからこれ以上の犠牲は出したくない、というか」
ゼロゼロがそう言うと、
「聞かせてくれる?」
と返って来るので、
「その前に旧トルコ組は? そっちは?」
と尋ねる。もちろんその問いには、
「残念ながらスリーツーが自爆処理で喪失だ。ゼロフォー、スリーワンは無事だけど損耗があるので拠点まで戻ってるって、さっき通信が入った。ゼロツーが支援に間に合ったみたい。敵レイドライバーは機械化部隊と合流したみたいだから、こっちの機械化部隊は……まぁ、全滅か、そこらだろうな」
それは、一体で何両もの戦車を屠れるだけの実力のある兵器だ、弾薬だってこちらのレイドライバーとの戦闘の際にカツカツまでは使用していないだろう。それを考えれば当然同盟連合の機械化部隊は全滅か、免れたとしても大多数を失うだろう。
「こっちは予備機がズタボロだ。まぁ予備機というだけあってゼロシックスの盾になったからなんだけど、辛うじて自立は保っていられるけどそこらかしこに警告がでてる」
――そうか、スリーツーが。でもゼロシックスは助かったんだ。
ゼロゼロは少しだけ感傷的になったが、それも直ぐに、
「これで出そろったと思う」
と切り出した。
「じゃあまずはこちら側からだ」
こういう時、カズは決まって分かり切っている事でも、一度口に出して相手と話し合う。これはカズが所長になってからはある意味慣習のようなものになっている。現在の研究所でもそれは言える話だ。ゼロゼロもその辺りはよく知っている。それは、カズは今までゼロゼロのパイロットだったのだから当然と言えばそうなるか。ゼロゼロは形式上は研究員なのだから。そして現在はその躰は別人が使用している。
――私にとっても大切な、カズ君にしてみれば自分の半身の存在が。
その存在が今回のゼロゼロを、本来ならゼロゼロの中にいたであろうはずのカズという存在を救ったのだから。
「とりあえずワンワン、ワンツーば無事、ゼロワンもゼロスリーも会敵はしていないようだから無事という判断で良いと思う。さっきから全方位索敵をしてるけど、敵が襲ってくる気配はないみたいだから。航空機はあとで話すとして続けるね」
ゼロゼロはそう区切ってから、
「ゼロゼロとゼロファイブが被弾、これは恐らくパイロットはダメかも知れないと考えておいて。で、ゼロシックスとゼロツー、ゼロフォー、スリーワンが健在だと。そうすると無事な機体が八体、破損が三体ってなるよね。予備機が二体あったところから一体出したんでしょ? となると予備機は一体だけになるよね」
と答えると、
「そう、それが全容だ。で、相手は?」
そう返って来る。ゼロゼロはもちろんその答えを用意していた。
「まずグランビア基地に四体。これには触っていないからそのまま残ってる。次に私たちが狙われたのが南方向から。数的には放たれた弾丸から言って二体、これは現在撤退しているみたい。でカズ君のところに出たのが二体。これは予備機を犠牲にして二体とも屠れた。そして旧トルコ組が四体のうち二体喪失。依然として二体は健在、と。合計すると」
「健在なのが八体、撃破が四体の計十二体だった、と?」
カズが問うので、
「そう、十二体。第三弾まで出しておいてまだ十二体いたんだよ。という事はこのペースで増えられると」
「非常にマズいよね。分かった、上に打診してみる。さて、三八FIの方だけど」
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