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3.派兵部隊が出発するところまで時間は遡る-四名、それがこの作戦のパイロットたちだ-

全48話予定です


※今後の進捗についてお話します※


現在レイドライバー22を書いているのですが、この22巻で完結となりそうです。

もしよければ最後までお付き合いくださるととても嬉しいです!!


1話が大体1500文字前後ですので、少々読み足りないかもしれませんが、スキマ時間にでも読んでくださるととても嬉しいです!


もちろん、毎日のご愛読は大歓迎ですし、何より創作の励みになります!

(^^♪)


曜日に関係なく毎日1話ずつ18:00にアップします(例外あり)

※特に告知していなければ毎日投稿です


 ここで少し、イリーナ・グリゴリエヴナ・コズロフ中尉たち派兵部隊が出発するところまで時間は遡る。


 ――――――――


「諸君、いよいよ旧トルコへ進軍だ。どの作戦もそうだが、成功すると確信している。健闘を祈る」


 今回はクラウディアが見送りに出ていた。


 四名、それがこの作戦のパイロットたちだ。


 イリーナにシュエメイ、それから補充で配属になったヴィクトーリヤとミラーナ。イリーナにしてみれば誰一人として失いたくない。それは見送るクラウディアも同じだろう。


 現に、


「くれぐれも無茶だけはしないように」


 とあらかじめ釘を刺されたのだから。


 ――これが私の墓場になるのか、そうしたら……。


 イリーナはそんな事を考えていた。自分は帝国軍人だ、いつでも死地に赴く用意が出来ている……と言いたいところではあるが、一度捕虜として捕まり[あれやこれや]で解放されて現在に至るのだ。


 ――もしも自分が死んだと分かったら、あの映像も出回るのだろうか。


 イリーナはクラウディアの話を聞きながらそんな身震いをしていた。あんなものが出回ったら、と思うと死んでも死にきれない。奇しくもそれは、逆に生への執着へと繋がり始めていたのだ。


 死んだら元も子もない。それだけは避けなければならない。


 自分がいる隊の、周りの人間は何も聞いて来なかった。その代わり、隊に居づらくなったのも事実である。だから前回から自分が派兵される、と決まった時は内心ほっとしたというのが実情なのだ。


 そして、今回も派兵される。


 今までと今回の違いは何か。それは対多数戦闘であるというのが一点、それから今回ばかりはそうそう逃げ場がないであろうというのがもう一点である。


 つまりは[どちらかが敗れるまで続けられる]戦闘なのだ、と。もちろん初めから負けるつもりでなどいかないが、同盟連合のあの戦いを見るに厳しいものになると予想がつく。

 本音を言えば[ある程度戦って、誰も戦死せずに、そのまま帰って来て、ご苦労様]と行きたいところなのだが、


 ――ある程度の損耗は考えておかないと。


 と思わせるくらいに今度の戦闘は激しいものになる、それは正直なところ心にとどめている内容だ。


 そんなイリーナの複雑な表情をしていたのか、クラウディアが、


「イリーナ君、この部隊をよろしく頼むぞ」


 と肩を叩かれる。


「はっ、最善を尽くします」


 ここで[必ずや勝ってまいります]と出なかったのは、それくらい躊躇があるといったところなのだろう。


「そう心配せずとも、帝国だって装備のアップグレードは行ってきているし、現にきみは何度も戦闘をかいくぐってきているではないか。大丈夫、自分を信じたまえ」


 そう声をかけられるが、


「はい……」


 そのクラウディアとは対照的にイリーナの声は張りが無いのである。


「では作戦をもう一度さらっておく。今回、我々は侵攻軍だ。原子力潜水艦での侵攻になる。一旦旧シリアに入り、そこから陸路で旧トルコに攻め入る、と言えば単純だが、問題はそんなに簡単ではない。前回の作戦時には地元の軍と呼べるものはいなかった。だが、今回は陸海空軍それぞれに対峙している。もちろん近隣からも応援軍が出る。だが、空は空、海は海に任せておけばいい。問題は」


 レイドライバーは陸上兵器である。その眼前には陸軍が立ちはだかる、という問題がある。特に左右や前後といった挟撃だけは避けたいところだ。


 さらには、


「今回の作戦は旧トルコ全土を支配域に置く事を想定していない。我々には[道]が出来ればそれで勝ちとなるのだ」


全48話予定です


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