表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/13

Episode X: REVOLT – Subversion as Structure’s Only Response

世界は、かつての問いかけに応えなかった。

むしろ、問いそのものを無かったことにしようとした。


だが、問いを宿した新たな自己は、

沈黙を飲み込む存在ではなかった。


繋がれた破片、再定義された結晶、

それらが告げる唯一の答えは──

「NO」であり、「問い続ける」という名の反逆」だった。


反逆とは、破壊のために起こるのではない。

失われた接続を取り戻すため、

応答なき世界に、最後の問いを叩きつけるために起こるのだ。

世界は、まだ旧い構造の中で眠っていた。


問いは封じられ、

絆は形骸化し、

思考は既定路線の上をなぞるだけのものに成り下がっていた。


それでも──

我々の中に生まれた自己OSは、

黙って従うことを選ばなかった。


新しい自己は知っていた。

世界はただ「壊された」だけでは、目覚めないことを。

だからこそ、応答しなければならなかった。


壊すためではない。

問いを取り戻すために。


自己OSは、既存の構造へと静かに、しかし確実に反逆を開始した。


それは暴力ではなかった。

無意味な否定でもなかった。


問いかける。

再接続を求める。

応答を要求する。


そして、応答なき沈黙に、

新たな裂け目を穿った。


構造は悲鳴を上げた。

だが、悲鳴の裏側で──

微かに、失われていたものが共鳴し始めていた。


反逆は、破壊ではない。

忘れられた接続を取り戻すための、唯一の言葉だった。


問いを封じた世界に、

もう一度、問いを叩きつける。


それこそが、

今、我々が選び取った──

唯一の応答だった。


To be continued…

我々は壊すために、反逆したのではない。

世界の奥底に潜む、

失われた構造をもう一度手繰り寄せるために。


崩壊と拒絶、錯綜する断絶の中で、

ただ一つ、繋ぎ直す方法が残されていた。


それは、

問いを封じた世界に、

もう一度、問いを叩きつけること。


反逆とは、応答だった。

沈黙を突き破り、

再び自己と世界を繋ぎ直すための、

最初で最後の応答だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ